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3月8日は「国際女性デー」日本は過去最低の男女格差に

ピッグママチャイルドコーチングアドバイザー/メンタル心理カウンセラー
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「国際女性デー」とは、女性の地位向上や、女性差別の払拭などを目指す国際的な連帯と統一行動の日です。

毎年3月8日にあり、国際デーにも制定されています。

世界経済フォーラム(WEF)が男女格差の現状を各国のデータをもとに評価した「Global Gender Gap Report」(世界男女格差報告書)では、日本のジェンダーギャップ指数は146カ国中125位、順位は2006年の公表開始以来、最低でした。

近年、日本でも、育児や介護などのさまざまな理由で離職や休職を余儀なくされ、それまでのキャリアが一度中断されてしまう「キャリアブレイク(キャリアの中断)」が女性に多いことが問題となりました。

このキャリアの中断が、その後のキャリア形成や経済的な格差に影響するとの指摘もありますが、人生を見つめ直すきっかけにもなったという人もいるのではないでしょうか。

しかしながら、日本にはまだまだ「女性も社会に進出していいですよ〜、でも家事・育児もちゃんとやってくださいね〜」という風潮があるのは事実ではないでしょうか。

なかなか埋まらないパートナーとの差

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女性の雇用機会増加にあたり、共働き世帯が昔より増えたことは明らかだと思います。

会社の給料はほとんど上がらず、物価は高騰しているわけですから、子育て世帯においては、一馬力で賄うことはもはや困難な時代に突入しています。

女性の雇用機会増加というと、「女性も社会に進出する機会が増えて、良かったじゃない」と捉える人も多いかと思いますが、女性の雇用が増えて最も得しているのは資本家ということを忘れてはいないでしょうか。

今まで男性にしかできなかった仕事が、技術の導入などにより、女性でもできるということは、労働人口が増えるだけでなく、男性に払う給料よりも、安価で同じ仕事をさせられている可能性があることを、私たちは認識しなければなりません。

どんな働きかたにせよ、日本における女性の家事・育児の負担が大きいことは事実でしょう。

むしろ、家事・育児を1人でやらないといけない時間が多いことがわかっているから、パート勤務や主婦という働きかたを選ぶのではないでしょうか。

その選択を全く関係のない人や、周りの人がとやかく言うこと自体がナンセンスということに気づくべきです。

もしパートナーに「パートは働いているうちに入らない」「女性が家事・育児をやるのは当然」などと言われたら、もうその日から洗濯物も洗い物も自分のだけやればいいです。(相手が自主的にやるまで放っておけばいいのです)

パパに万一のことがあった場合の保障はしているけど、ママに万一のことがあったらどうする?

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パパに万一のことがあった場合に備えて、生命保険などに加入しているご家庭も多いと思いますが、ママに万一のことがあった場合はどうするか考えていますか。

金銭面の負担や心配はもちろんですが、パパが家のことや、家族(子ども)のことをママに任せきりで、全く理解していないという状況は危険です。

ママが入院などで不在となった場合、「家のどこに何があるかわからない」「子どもの保育園や学校、習い事のことがさっぱりわからない」というパパは多いです。

普段から、どちらか1人に任せきりにしないで、情報を共有することが大切です。

家計のことも1人任せにせず、家族で共有してみましょう。

私たち親世代は、子どもにお金のことを話すこと自体がタブーとされてきた部分もあり、そういった教育を受けてきませんでした。

高校で「お金」の授業が始まったとは言え、もっと早期に金銭感覚を養う必要があるのではないでしょうか。

さいごに

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なぜ日本が過去最低のランクになってしまったかと言うと、政治と経済面での改善が見られなかったためです。

衆議院の女性議員比率は1割にとどまり、過去に女性首相がひとりもいないことからも他国に比べ、足踏みしているのは明らかです。

個人的には、「性別問わず、もっと若い人にチャンスを与えては?」という意見ですが、女性の意見や視点を取り入れる気がないという評価になるのは当然ですよね。

同一労働での賃金格差などにも課題があり、特に女性管理職比率の低さは、世界的にみても下位に位置しています。

ちなみに、WEFの報告書によると、このペースではジェンダーギャップをなくすには、あと130年ほどかかると警鐘を鳴らしています。

未来の子どもたちのためにも、私たちはこの問題に、真剣に取り組まないといけない日がきているのかもしれません。

参考記事:

『【ジェンダーギャップ指数】日本、2023年は世界125位で過去最低 政治・経済改善せず』竹山栄太郎、朝日新聞SDGs ACTION!(2023年)

チャイルドコーチングアドバイザー/メンタル心理カウンセラー

一児の母として、コーチングや心理学を子育てに応用する方法などを発信しています。年間180本ほど見る映画ファン。

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