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いつまでも健康・健脚でいるために【理学療法士がいろんな杖をご紹介します】

ぴぴ田舎の民間病院で働く理学療法士

田舎の民間病院で理学療法士として勤務しているぴぴです。

みなさまにひとつでもためになるような知識や情報をお届けしていきたいと思います。

今月のテーマは歩行補助具についてです。

さまざまな身体状況に合わせて歩行補助具を選定している理学療法士が、現場目線でおすすめの歩行補助具をご紹介します。

杖をついた人を見かけることはありますか?

今日あなたは近所で、スーパーで、駅で、杖をついている人を見かけましたか?

その杖は、どんな杖だったでしょうか?

きっと、「そんなの覚えていないよ」という方が多いと思います。

杖にはいろんな種類があります

実は、杖をはじめとする歩行補助具にはいろんな種類があります。

杖を使う理由もさまざまで、加齢やケガなどにより、立っている姿勢や歩いている姿勢のバランスが崩れてしまう方は、杖や歩行器を使用することでバランスを取るサポートができます。

心臓や肺の機能低下によって長距離の移動をする体力がないという方は、杖や歩行器を使用することで身体にかかる負担を軽減し、歩行距離を延ばすことで遠出がしやすくなることもあります。

そして、使う人の脚力やバランス能力を医療介護の現場で評価しながら、それぞれの身体機能に合わせておすすめの歩行補助具を提案しているのが理学療法士です。

本記事ではざっくりと、どんな種類の歩行補助具があるか、ご紹介していきます。

歩行補助具の分類

まず、歩行補助具は大きく分けて「杖」と「歩行車」の2グループにわけられると思います。

杖グループ

杖グループには

などがあり、念のために使うレベルのものから、しっかり体重をかけて身体を支えることを目的とするものまでさまざまです。

歩行車グループ

歩行車グループには大きくわけると

  • 歩行車
  • シルバーカー

などがあり、杖と違うところは、床との接地面に車輪がついている点です。

杖と歩行車を組み合わせたタイプのものも存在します。

身近な高齢者にいつまでも元気で過ごしてもらうために

現代の高齢者は地域コミュニティへの参加も活発で、気持ちも若い方が多いですよね。

いきいきと元気に過ごしているつもりの高齢者に、杖や歩行器の使用を勧めると「年寄り扱いされた」と悲しい気持ちになってしまう方も多いです。

しかし、いつもそばで見守っている家族が「危なっかしいな」と感じているならば、なにかしらのサポートを始めるきっかけになります。

高齢者の転倒は、足腰が弱くなることだけが原因ではありません。

視力の低下や部屋が暗いことなどにより、床に落ちているものに気付かずにつまづいてしまったり、考え事などをして気を取られている際に足元への意識が逸れてしまったりすることで、転倒する事例も多くあります。

「危ないから」という一言だけでなく、いつも心配しているよ、いつまでも元気でいてほしいよ、という気持ちを込めて、転ばぬ先の杖をおすすめしてもらいたいです。

まとめ

「杖」「歩行車」とひとことで表現されますが、さまざまな種類がありましたね。

次回は、杖グループの歩行補助具について解説していきます。

少しでも理学療法やリハビリテーションに興味を持っていただけたら嬉しいです。

田舎の民間病院で働く理学療法士

地域の高齢者のリハビリや在宅復帰に関わり10年以上理学療法として勤務しています。リハビリ目線でのお役立ちTips、病気・怪我に関する情報を執筆していきます。田舎在住の二児のママです。

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