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「帰らない!」には原因があった!保育士が教える「公園から帰るためのおもしろアイディア」

ぽん先生保育士

はじめまして!ぽん先生です。

「少しでも楽しく子育てを!」をモットーに、現在子育て世代を集めてオンライン講座を開いたり、育児に関する情報の発信を行ったりしている現役の保育士です。

今回は公園から帰りたがらない子が自分の足で帰れる方法についてお話ししていきたいと思います。

公園は楽しい!

子どもたちにとって外遊びは何よりも大切な時間です。

丈夫な体を作るだけでなく、しっかりと夜に寝てもらうためにも、体を十分に動かして遊ぶ時間を作らなくてはなりません。

しかし、「公園に行くとなかなか帰ってくれなくて困る」という悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。

「もう少しで帰るからね」と言っただけなのに「ヤダ!」

「今帰らないとごはん食べられなくなっちゃうよ」
「いいよ」
「今日は大好きな唐揚げだよ?いいの!?」
「うん、いらない」

なんてやり取りはあるあるかもしれません。

無理矢理連れていこうとするものなら、全力で抵抗し、大騒ぎするでしょう。

そんな状態で連れて帰るのは至難の技で、説得するのにも膨大な時間がかかります。

しかし、ある一言さえ知っていれば、そんなイヤイヤに困り果ててしまうこともなくなるのです。

自分の足で歩いて家まで帰ることも夢ではありません。

一体どんな言葉をかけると良いのでしょうか。

試してみよう!

子どもたちが納得し、帰る気持ちに切り替わるための方法。

それは「上手にできたね!写真撮るから帰ったらお父さん(お母さん)にも見せてあげようか」と声をかけることです。

例えば、砂場で大きな山を作っていて、帰るのを嫌がったとします。

そんな時は、「お山、上手にできたね!写真撮るから帰ったらお父さん(お母さん)にも見せてあげようか」と話しかけるだけで大丈夫です。

そして、約束通りそれを撮ってあげてください。

「これで良い?」と撮った写真を子どもにも確認してもらい、OKが出たらすぐに片付けを始めましょう。

たったこれだけで子どもたちは納得し、自分の足で歩いて帰ってくれます。

ポイントは、気持ちが切り替わったら余計な事は話さず、さっさと片付けて公園を出てしまうことです。

どうして気持ちは切り替わる?

一体どうして写真に撮ることで、子どもたちは納得して帰ることができるのでしょうか。

それは、写真に収めることで、遊びがそこで終わりではなくなるからです。

いまいちピンとこない方も多いでしょう。

順番にご説明していきます。

子どもたちが帰りたくない理由は、遊びに集中しているからです。

つまり、帰るという事は遊びを中断するという事になります。

そこで、それを写真に撮るとどうでしょうか。

家でも自分がすごいところをみんなに見せてあげられますよね。

家に帰って写真を見ながら「今日ね、砂場でこんなに大きなお山を作ったんだよ!すごいでしょ!?」と話すことだってできるのです。

すると、どうでしょう。

遊びが続いているような感覚になりませんか。

写真を撮ってみんなに見てもらえるようにすることで、「これで遊びが終わってしまう」と考えるのではなく、「家に帰ってもまだ遊びが続いている」と感じるのです。

だからこそ、写真を撮るだけで子どもは納得し、帰ることに応じてくれるのです。

こんな使い方も!【応用編】

この一言は、砂場で作った山のように、物にだけ使えるというわけではありません。

例えば、今まで怖くてできなかった滑り台が初めてできたとしましょう。

初めてできた時の感動や楽しさが相まると、やはりそう簡単に帰ってくれるとは思えません。

そんな時には「滑り台、上手にできたね!動画撮るから帰ったらお父さん(お母さん)にも見せてあげようか」

こんなやり方もできますね。

作ったものであれば写真で良いですが、遊んでいる姿を見せたい時には動画で撮ってあげると良いです。

そして、写真と同じく子どもに確認してもらったら素早く帰る。

このように、場面に応じた使い方ができるのです。

やる前に知っておこう!

この一言は非常に色んな場面で使えますが、その前に知っておかなければならないこともあります。

それは、子どもが遊びに集中する時間帯です。

子どもが本格的に遊び始めるまでには、20分くらいかかります。

つまり、最初の20分くらいは「何をして遊ぼうかな」とフラフラ歩き回るだけなのです。

そして、「今日はこれだ」と遊び決めると、そこから1時間くらいかけて1つの遊びを深めていきます。

そのため、現実的には難しいものの、公園遊びは1時間半程度の時間が取れると良いでしょう。

しかし、公園遊びの時間を30分程度と認識していると、どうでしょうか。

ちょうど気に入った遊びを見つけて、集中が高まってきた時間ですね。

つまり、ここが最も集中している時間帯であり、最も子どもが帰りたがらない時間です。

このように、遊びに入り込んだばかりの時間だと「遊び」そのものに満足していないため、いくら写真を撮っても気持ちを切り替えるのはかなり難しくなります。

そのため、30分程度しか時間が取れない時は、遊びに行くのをやめておくという選択肢も1つ考えておくと良いでしょう。

まとめ

今回は公園から帰りたがらない子が自分の足で帰る方法についてお話ししました。

公園遊びが楽しくてなかなか帰れない子には、
「上手にできたね!写真撮るから帰ったらお父さん(お母さん)にも見せてあげようか」と話すのが効果的です。

なぜなら、遊びを写真に収めることで、遊びが終わりではなくなるからです。

そうすることで、簡単に気持ちが切り替わり、自分の足で家まで帰ってくれるでしょう。

その分、家に帰ってからは写真を見返して、家族みんなでその日の遊びについて思う存分話してあげてくださいね。

ただし、あまりにも短い時間しか遊べないのであれば、無理矢理連れて帰るのはあまり良いことではありません。

そんな日は公園に行かないというのも、一つ方法である事を覚えおいていただけたらと思います。

保育士

東京都で働く保育士。「少しでも楽しい子育てを!」をモットーに活動中。

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