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子どもの質問攻めを簡単解決!保育士が教える「いつでも使えるとっておきのひと言」

ぽん先生保育士

はじめまして!ぽん先生です。

「少しでも楽しく子育てを!」をモットーに、現在子育て世代を集めてオンライン講座を開いたり、育児に関する情報の発信を行ったりしている現役の保育士です。

今回は「なんで?」「どうして?」と質問に明け暮れる子どもたちの対処方法についてお話ししていきたいと思います。

「なんで?」「どうして?」は成長の証拠!

2歳を過ぎた頃から、子どもたちは徐々に「なんで?」「どうして?」と大人に質問をしてくるようになりますよね。

これが大人の悩みの種となるのは、あるあるかもしれません。

「なんで夜はお日さまいないの?」
「いなくて暗いのが夜なんだよ」
「なんで暗いと夜なの?」
「そうやって決まってるの」
「どうして?」
「だから・・・」

こんなやり取りは、多くの方に経験があるのではないでしょうか?

2人だけでゆっくりしている時ならまだしも、忙しい時に質問攻めをされては困ってしまいます。

「後で教えてあげるね」なんて話したところで、子どもは待てませんよね。

ダメだと分かっていても「もう終わりにして!」なんて事を言いたくなってしまいます。

しかし、この「なんで?」「どうして?」攻撃は、実は簡単に回避することができるのです。

ある一言さえ知っていれば、「もう!しつこい!」「終わりにして!」とイライラすることもなくなりますよ。

試してみよう!

子どもたちの「なんで?」「どうして?」攻撃を収める一言。

それは、質問に対して「なんでだと思う?」と質問で返すことです。

例えば、先ほどの例に使ってみましょう。

「なんで夜はお日さまいないの?」
「いなくて暗いのが夜なんだよ」
「なんで暗いと夜なの?」
「Aちゃんはなんでだと思う?」
「えっと、お星さまがいるから?」
「うーん、そうかもしれないね」
「へぇ〜!」

いかがですか?

もう1つ、違った例で見てみましょう。

「今からお料理するから、少し離れていてね」
「なんで離れるの?」
「熱い火を使うからだよ」
「火はどうして熱いの?」
「Bちゃんはどうしてだと思う?」
「分からない・・・」
「そっか、難しいね。火が熱いなんて不思議だよね?」
「うん!ふしぎ!」

ポイントは「なんでだと思う?」の後の返答には、寄り添った返事をすることです。

しかし、こうして文章を読んでみると、会話の運びがややおかしいと感じるのではないでしょうか。

しかし、子どもたちが求めているのは的確な説明ではなく、会話に着地点を見つけることです。

そのため、会話としては成り立っていなくても、こういったやり取りを行うことで、子どもたちは納得してくれるのです。

どうして質問が止まる?

一体なぜこの方法を使う事で、子どもたちの質問を上手く避けることができるのでしょうか。

その理由は、自分で考える時間を作るからです。

そうすることで、次の質問を止めることができるんですね。

あまり良くない言い方をすれば、それで時間を稼ぐという事です。

しかし、こういった言葉をかけることで、以下のようなメリットもあります。

①自分で考える習慣が身に付く

人から聞いて学ぶのも大切なことですが、それ以上に、まずは自分で考えてみることも大切になります。

なぜなら、それが思考力を鍛える訓練となるからです。

また、自分なりの答えを出した上で相手に質問をすることで、「私はこうだと思うけれども、あなたはどう思いますか?」という、1歩も2歩も進んだ会話を楽しむことができるようになるのです。

もちろん、幼児のうちからそこまでの会話は求めていませんが、このような言葉をかけるようにすることで、より豊かな考え方を使い、コミュニケーションを広げていくことができるのです。

②子どもに寄り添うことができる

学校の教育もそうですが、どうしても親子の関わりは「大人が子どもに教えてあげる」という一方的な流れが出来てしまいがちです。

しかし、本来はそうあるべきではない部分も多くあるでしょう。

そこで、「なんでだと思う?」と同じ立場に立って話してみることで、「一緒に考える仲間」として関わることができるのです。

そうすることで、他力本願になるのではなく、その子の良さや得意を引き出すことに繋がっていきます。

注意点も!

簡単に使うことが出来るこの言葉ですが、使う際にはいくつか注意していただきたいことがあります。

①面倒臭い雰囲気を出さない

子どもの質問への対処方法ではありますが、あくまで投げやりに返すということではなく、一緒に考えてみるというやり方です。

「なんでだと思う?」と質問する時には、親身になって言葉をかけるようにしてみてください。

②必ず気持ちに寄り添う

先ほどポイントとして挙げましたが、返ってきた答えには必ず寄り添うようにしましょう。

自分で考えた事を人に伝え、それを受け入れてもらう経験を通して、考える力やコミュニケーション能力が養われていきます。

そのため、返ってきた答えが合っていても、そうでなくても、気持ちに寄り添うようにしましょう。

まとめ

今回は「なんで?」「どうして?」と質問に明け暮れる子どもたちの対処方法についてお話ししました。

子どもたちの「なんで?」「どうして?」攻撃には、「どうしてだと思う?」と質問で返してみる事で、納得するきっかけを作ることができます。

そうすることで、質問を避けることができるだけでなく、
①自分で考える習慣が身に付く
②寄り添うことができる

などのような、メリットもたくさんあります。

しかし、使用する際には
①面倒臭い雰囲気を出さない
②必ず気持ちに寄り添う

といった事にも注意しなくてはなりません。

とは言え、基本的には、子どもたちの質問には正しく、誠実に答えてあげてください。

そして、どうしても答えられないようなことや、難しくて説明できないようなことがあった時には、ぜひこの方法を使ってみてくださいね。

保育士

東京都で働く保育士。「少しでも楽しい子育てを!」をモットーに活動中。

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