イヤイヤ期がどこかへ飛んでいく!?保育士が教える「イラッとしない声のかけ方」
こんにちは!ぽん先生です。
「少しでも楽しく子育てを!」をモットーに、現在子育て世代を集めてオンライン講座を開いたり、育児に関する情報の発信を行ったりしている現役の保育士です。
今回はイヤイヤ期の子どもたちに拒否されにくくなる方法について、お話ししていきたいと思います。
イヤイヤ期のあるある
イヤイヤ期と言えば、誰もが苦戦する試練の一つですよね。
何を言ったところでイヤイヤと拒否されてしまいます。
まるで魔法にでもかかったかのように、口が動けば「イヤ!」
何をするにも「イヤ!」
一度泣き出してしまえば、何に「イヤ!」と言っていたのかさえ分からなくなってしまい、収集がつかなくなってしまったという経験のある方も多いのではないでしょうか。
私の家では、今トイレトレーニング中の娘がパンツを履かずに遊び始めてしまう事が問題となっています。
「遊ぶ前にパンツ履きなさい」
「ヤダ!」
「風邪ひくでしょ」
「ひいていいもん!」
普通に話していたのでは、こういった会話の繰り返しです。
こんなやり取りはもう聞きたくありませんね。
しかし、あるやり方を取り入れれば、拒否される確率がぐんと下がるのをご存知でしょうか。
それさえ知っていれば、子どもたちのイヤイヤ期にイライラすることもなくなりますよ。
それどころか、何も言わなくても自分から動くようになってくれるかもしれません。
一体どんなやり方があるのでしょうか。
やってみよう!
子どもたちにイヤイヤと拒否されにくくなる方法。
それは、「やってもやらなくてもどっちでもいいよ。ただ、やらないと〇〇になるよ?」と伝えることです。
例えば、先ほどのパンツを履かないで遊んでいた場合で考えてみましょう。
そんな時は、このように話してみてください。
「パンツは履いても履かなくてもどっちでもいいよ。ただ、履かないで風邪をひいて病院で鼻水吸ってもらうことになるよ?」
いかがでしょうか?
「履きなさい」と強制するのではなく、本人の意思に任せるように話すのがポイントです。
そのためには、「履いてほしい」という気持ちを見せないようにして、「どっちでもいいよ。別にどうしようとあなたの勝手だから」と関心がないことを装うと良いです。
どうして拒否されなくなる?
一体なぜ、こんな方法でイヤイヤと拒否されずに自分から行動することを促せるのでしょうか。
大きく分けて2つの理由があげられます。
①人のせいにできない
自分で選択することで、自分の行動に責任を持ってもらうことができます。
例えば、「ああしなさい」「こうしなさい」といつも言っていると、もし言い忘れた時に「言ってくれなかったから出来なかった」と人のせいにしてしまいますよね。
しかし、自分決めたことであれば、人にその責任を押し付けることはできません。
ただ、子どもたちは自分の行動を選択するに当たって、予測能力のないため未来が分かっていません。
そこで、「そのままでいるとどうなってしまうのか」という自然の結末を伝えることで、それが判断の基準となるのです。
すると、子どもたちは自分の問題を自分の責任で解決しなければならない状況に置かれます。
そうすることで、より真剣に現状と向き合い、今どうするべきかを考えるようになるのです。
②ケンカにならない
もし、いつものように「履きなさい」と命令してみましょう。
すると、子どもたちは必ずと言っていいほど反抗します。
なぜなら、それはケンカと同じで、先に相手の言うことを聞き入れた方が負けになるからです。
つまり、「履きなさい」と「履きたくない」のぶつかり合いになってしまうために、収集がつかなくなってしまうのです。
そして、最終的に大人が力づくで履かせてしまいますよね。
負けた子どもは大泣きです。
これではいつまで経っても大人の話を聞き入れてくれるようにはなりません。
そうならないためには、やはり強制する以外での伝え方が必要なのです。
ポイントは3つ!
とっても便利なやり方ですが、いくつかのポイントと注意点があります。
①最後まで強制しない
「履かないで風邪ひいて病院で鼻水吸ってもらうことになるよ?」と伝えた時に、恐らく多くの子は「 いやだ!」と答えると思います。
しかし、ここでホッとして「じゃあ早く履きなさい」と言ってしまうと、これまでのやり取りが水の泡になってしまいます。
そんな事にないために、「いやだ」と言われてからも、「じゃあ履いた方が良いと思うよ」などと、最後まで冷静に対応することが大切です。
②具体的に話す
自然の結末については、具体的に話すとことでより想像しやすくなります。
先ほどの例だと、「病院に行くことになるよ」ではなく、「鼻水を吸うことになるよ」と伝えることで、嫌な未来を想像しやすくしました。
いかにして「そうなったら嫌だな」と想像できるように説明できるかがポイントです。
③やらなくても何も言わない
この方法を使えば、ほとんどの場合はパンツを履く流れになるかと思います。
しかし、中には「風邪ひいても良い」などと履かない子もいるでしょう。
そう言われるとイラッっとしてしまうものですが、決して怒ってはいけません。
なぜなら、2,3分してから「やっぱり履く」と言いに来るなんて事はよくあるからです。
あくまで本人に判断を委ねているため、拒否した場合はそれ以上話すことは控えるようにしましょう。
まとめ
今回はイヤイヤ期の子どもたちに拒否されにくくなる方法についてお話ししました。
今から話す事を子どもたちがイヤイヤと拒否しそうだなと感じた時には
「やってもやらなくてもどっちでもいいよ。ただ、やらないと〇〇になるよ?」という伝え方が効果的です。
なぜなら、このやり方は
①自分で責任を取る
②ケンカにならない
という方法であるからです。
ただし、
①最後まで強制しない
②結末はより具体的に話す
③やらなくても何も言わない
という、3つの注意点は忘れないようにしてくださいね。
最後に、イヤイヤ期というのは自我の芽生えです。
少しずつ持ち始めた小さな意思を親に支配されないように、必死に反抗しながら守っているのです。
そういった気持ちを無理矢理押さえつけるよりも、その気持ちを尊重する方が親子ともに楽しく過ごせるのではないでしょうか。
そのためには、どんなに小さな子にでも「自分のことは自分で決めてもらうべき」という考え方を取り入れる方法を、ぜひ試してみてくださいね。