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【岸和田市】目の前で突然ウミウシが産卵!?きしわだ自然資料館は毎日面白い刺激で溢れ親子で楽しめる場所

Rainbowmommyライター・デザイナー(岸和田市)

先週の週末に、岸和田市堺町の紀州街道沿いにある「きしわだ自然資料館」へふらりと子どもと出かけてみました。

こちらの資料館、だんじり祭りの見せ場スポットの1つ、S字カーブをまっすぐ進むと現れます。岸和田市の中でもひと際おもむきのある紀州街道沿いにそびえたつ風格ある建物は

近代西洋建築風のまるで岸和田でないようなとても趣深い佇まいが魅力的です。

そしてなんといってもこちらの入場料、中学生以下は無料!大人も普段は200円、特別展示期間は400円という驚きの価格。

リーズナブルだから、展示物もさほどなのでは?などと侮るなかれ。

まず、1階の常設展示は、地元の漁師さんが、漁に出た時に採れた魚や珍しい海の生き物を届けてくれたり、

岸和田の海で採れたヒトデ
岸和田の海で採れたヒトデ

資料館の学芸員さんたちが近隣の海に採りに行ったりして集まっている生きた魚などを飼育している水槽コーナーがあり、

左には穴子が、中にタコがいます。わかりますか?
左には穴子が、中にタコがいます。わかりますか?

入口から「おおっ!ナニコレ!?」と惹きつけられます。

ニジギンポ
ニジギンポ

ムラサキウニ
ムラサキウニ

これらがすべて、岸和田周辺の海で採れるのかという驚きを感じられます。
長年住んでいる地域でも知らない事がまだまだあります。

こちらはのぞいてみようカレーの世界というカレースパイスを実際に作ったりできる体験型の展示の時の模様です
こちらはのぞいてみようカレーの世界というカレースパイスを実際に作ったりできる体験型の展示の時の模様です

他にも特別展・企画展、講演会などの会場になる多目的ホール、ミュージアムショップがあります。

特別展・企画展は入場料が必要なときがありますが、水槽コーナーとミュージアムショップは無料で見る事が出来ます。

ミュージアムショップは、鉱石やかわいいグッズ、本など、結構他では見た事のない物が購入できます。レアです。

こちらは「蚊」の柄のバンダナ。なかなかないセンスでひと際目を惹きます。でもちょっと欲しくなる中毒性のあるデザイン。1700円。

きしわだ自然資料館発で、今や全国区となったしらす干しの中に隠れた様々な魚たちの通称「チリメンモンスター」柄のバンダナも売っています。

ZUCKERという谷村諒さんという方のデザイナーブランドのようです。

可愛いので、わたしはウミエリ・ウミリンゴ・ウミツボミ柄のバンダナを購入して帰りました。写真ではわかりにくいですが、薄ピンクにブルーの柄で、流行のゆめかわカラーです。ほかにも多数あります。要チェックです。

2階は岸和田を中心とした大阪南部・泉州地域の自然のことを、たくさんの実物標本や模型、ジオラマなどで紹介しています。

入るとすぐに目に飛び込んでくるのは、大きな「ナウマンゾウ」の模型。
ジュラシックパークのようです。(恐竜ではないですが)

この「ナウマンゾウ」の模型、艶感とか照りが格好いいんです。岸和田のまちなかにこんな展示があるのを知らない人も結構いるのではと思います。これらを200円で見られるなんてよそでは考えられない位すごい事だと私は思っています。

他にも1994年12月に流木町での公共下水道工事中発見された60万年前に生息していた「キシワダワニ」の全身復元骨格パネルがあったりと、骨格標本や化石類も充実しています。

そしてこちらの面白い所は、展示物がなんとなくユーモラスな所。

これは近隣の土手沿いのような所からこどもが生き物をのぞき込んでいるという様子なんですが、マネキンのほかにはない独特な表情が最高に面白い。

こちらは2年程前に訪れた時に撮らせて頂いたものですが、三角コーンが泉州名物でもある和泉だこの「たこの足」に見えるように、吸盤らしいものをつけている様子です。
初めて見た時の衝撃というのは計り知れない位大きく、すぐに「ここは他とは違う!!」と感じました。

何か違うのか?と、考えた所、おそらく働いている学芸員さん達の創意工夫が素晴らしいのだと思います。この三角コーンに表れている通りのユーモアとセンスが随所に現れています。

なので、遠方から来られる方に岸和田のおすすめスポットを聞かれた時は、だいたいこちらの「きしわだ自然資料館」を「だんじり会館」と「岸和田城」とセットで薦めています。

だいたいの人は、200円で入れてあのボリュームは凄い!と、すごく満足して帰られます。

3階に上がると、大迫力の「トラのはく製」がお出迎えしてくれます。

娘が小さい頃はその迫力にびっくりして逃亡を図りました。

大迫力のはく製は、トラだけでなく、白クマやシマウマやシカやライオンやヒョウやゾウや色々な鳥やたぬきやワニやなんだかんだと、1フロアの中いっぱいに、すごい量が展示されています。
このはく製たち、たまによその博物館へ出張で貸出される事があるそうです。

ライオンなどは、子どもから大人のオス・メスまで、1つのコミュニティー位種類がいて、こんなに見られる事はそうそうないので結構じっくり見てしまう事間違いなしです。

場所を1階に戻しまして、カメなどの身近な生き物もいますが

こちらのカメさん、上に物を置いておかないと脱走してしまって大変なのよ、なんて面白話を、運が良ければ話術巧みで博識な名物学芸員さんの風間美穂さんに解説してもらう機会に巡り合えるかもしれません。

そしてこの日、下に写っているカラフルな生き物は、「花電車 ハナデンシャ」という珍しいウミウシなのだそうです。近隣の漁師さんが漁で採れたのを持って来て下さったそうなのですが、その話を聞いてる最中に学芸員の風間さんが「あ!卵産んでる!」と声をあげられ、驚いて見に行くと

鮮やかなピンク色をした卵を突然産みだすという貴重な姿を目撃する事が出来ました。
すごいです。ウミウシの卵なんて初めて見ました。綺麗で神秘的です。
「あ!こっちも卵産んでる!」との声が聞こえ、驚きながら見に行くと

「スクミリンゴガイ」という、よく池でいる貝も卵を産んでいました。

解説のPOPの卵の様子を見ると、この卵、池とかで見たことある!と納得の姿です。
きしわだ自然資料館の展示は、本当に身近な地域で生きる生き物にもスポットを当てているので、子どももより身近に感じて楽しんで生物を見て学ぶ事が出来、勉強になります。

そして、2023年10月28日(土曜日)~2024年1月8日の間、動物の「あし」にスポットを当てた「動物のあし -足元から知る 生き物のくらしー」という特別展が始まりました。

様々な生き物の「あし」の形や機能のおもしろさを、たくさんの標本や模型、写真で紹介するという、きしわだ自然資料館ならではの目の付け所のセンスが光る特別展です。

この展示で、どうやらだんじり祭りの「地下足袋」も展示されるようです。

特別展期間中は入館料が400円になりますが、JAFカードやクレジット機能のあるイオンカード、浪切友の会の会員カードなどをお持ちいただくと、3割引(280円)になるそうです。

断然お得になりますので、お持ちの方は是非ご提示ください。

チャレンジ精神にあふれたコアな展示を行うきしわだ自然資料館。週末子どもとどこに行こうかな?と迷われた際は、是非一度訪ねてみて下さい。
他にはない柔らかい展示と、学芸員さん及びスタッフの皆様の柔軟な対応が、何が起こるかわからないドキドキを用意してくれています。

帰り際には楽しかった子どもの笑顔と、柔らかくなった自分の頭に気が付ける事間違いなしの面白いスポットです。

きしわだ自然資料館
〒596-0072 大阪府岸和田市堺町6−5
Tel:072-423-8100 Fax:072-423-8101
開館時間:午前10時~午後5時
(入館は午後4時まで)
休館日
10月:30日(月曜日)、31日(火曜日)
11月:6日(月曜日)、13日(月曜日)、20日(月曜日)、24日(金曜日)、27日(月曜日)、30日(木曜日)
12月:4日(月曜日)、11日(月曜日)、18日(月曜日)、25日(月曜日)、28日(木曜日)、29日(金曜日)、30日(土曜日)、31日(日曜日)

ライター・デザイナー(岸和田市)

2人目の子どもの出産と共に、梅田・心斎橋界隈より地元の大阪府岸和田市にUターン就職した事で、子供の目線から、世間一般の岸和田のイメージとは違う虹のように七色に輝く柔らかい岸和田を見つける事に楽しみを見出す日々。企業のインハウスデザイナーをしながら、デザインや写真撮影などを副業としています。

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