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【大人の発達障害】学校・職場で困ること3選《解決のヒント》

【育児マンガ】夢かなえ保育士 介護福祉士

こんにちは。発達支援サポーターの『夢 かなえ』です。

わたしは保育士・幼稚園教諭と介護福祉士の資格を持つ、神経発達症(発達障害)の子の母親です。

わたしが子どもたちの発達にまつわるトラブルを経験する中で、程度こそ違えど、自分にも同じ傾向があると気づくことがあります。

今日はそんな自分自身の体験も踏まえて、学校や職場で起こる『大人の発達障害で困ること3選』を紹介します。

1.同じことを何度も注意される

発達障害の人は、同時に多数のことに関心が向いて、一つのことに集中できない傾向があります。

たとえば学校や職場で指示を受けている最中でも、窓の外が気になって指示を聞き逃すということが起こりがちです。

また、独特の価値観で物事を判断する特徴もあるため、全体のルールを守らず、自分のルールで仕事を進めてトラブルになることもありがちです。

さて、どうしたらいいでしょうか。

解決のヒント

自分がこれでいいと思っても、先輩や上司にダブルチェックしてもらいましょう。

そこで気づいた、小さなミスや行き違いを、そのつど記録します。

この『確認→記録』の作業をルーティンワークにしてしまうのが効果的です。

先にも述べたように、発達障害の人はこだわりが強い反面、マイルールに従うことなら得意な人が多いのです。

『ダブルチェック』や『記録』をマイルールにすることで、定型発達の人よりも確実に仕事を覚える発達障害の人もいます。

2.何事もやりかけで終わる

あれもこれも『衝動的』に飛びついてしまうのも発達障害の特徴です。

たくさんの課題を抱え込んで、どれも中途半端でダウン…なんてことも起こりがちです。

解決のヒント

常にマルチタスクで混乱気味なのが、発達障害の頭の中です。

そこで、今持っている課題を『見える化』しましょう。

『やること』リストを作って、終わったら一つづつ消していきます。

課題を『視覚化』することで、自分にはまだ余裕があるのか、これ以上課題を増やしてはいけないのか、その時々の状況を把握しやすくなります。

しかし、課題は絞ったものの、どれから手をつけていいのかわからないこともあります。

そんなときは、自分一人で判断してミスを犯すよりも、迷わず人に頼りましょう。

職場なら上司や先輩、学校なら先生に相談したほうが、コミュニケーションも豊かになり、きっといい結果をもたらすでしょう。

3.よく物をなくす

「必要なときに見つからない」

「どこにしまったのか思い出せない」

発達障害の人は、そんなことが日常的に起こりがちです。

一つのことに集中できない特性のために、何か他のことをしながら片付けをすると、どこにしまったかを忘れてしまいます。

解決のヒント

探し物を減らす対策は、『片付ける場所を決める』ことにつきます。

不要な物を増やさないように、定期的な断捨離も大事ですね。

物が少なければ、探す手間も少なくて済みます。

保管場所が見てすぐわかるように、戸棚にインデックスを貼るのも効果的です。

先の項で述べた『視覚化』が、ここでも役立ちます。

まとめ

発達障害の特徴である『不注意』や『衝動性』のために、学校や職場で起こる困りごとと解決のヒントを挙げてみました。

発達障害の特徴は、決してマイナスに働くだけではありません。

常にマイルールに従う『こだわりの強さ』をうまく活かして、定型発達の人よりも経済的に成功している人も少なからずいます。

しかしながら日本の社会では、何かに突出した人よりも、何ごとも平均的にできる人の方が居心地がいいという現実もあります。

今の職場や学校が、どうしてもなじめないのであれば、環境を変えるという選択もあるでしょう。

「もうだめだ」とあきらめないで、視野を広く持つことで、きっと解決の糸口が見つかるはずです。

保育士 介護福祉士

専門職として学童保育や老人介護の現場で、病気や障害を持つ児童や高齢者のケアにあたってきました。自らも、発達障害の診断を受けた子の親として育児に奮闘中。子育てに悩む方のために役立つ情報、専門性のあるケアの工夫を、一般の方にも分かりやすいマンガを通して発信していきます。

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