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ASD(自閉スペクトラム症)【女性に見られる特徴3選】保育士ママがイラストでわかりやすく解説

【育児マンガ】夢かなえ保育士 介護福祉士

みなさん、こんにちは!発達支援サポーターの『夢 かなえ』です。

わたしは、保育士・幼稚園教諭と介護福祉士の資格を持つ、神経発達症(発達障害)の子の母親です。

今日は、神経発達症の一つであるASD(自閉スペクトラム症)の、女性ならではの特徴についてご紹介します。

女性のASDは、男性に比べて発見が難しく、診断される年齢が遅いといわれています。

その理由は、女性のほうが周囲に適応しようとする傾向が大きく、対人関係で目立つ行動が少ないことが理由だと考えられています。

しかし、診断を受けるには至らないものの「人間関係が上手くいかない」「自分だけが周りと違う気がする」など、ASDの人が持つ特有の違和感から、思い悩んでいる女性も少なからずいます。

そんなASDの女性によく見られる特徴を、イラストを交えて順に説明していきます。

1.女子トークが苦手

ASDの女性には、女性ならではのグループ行動や、女子トークを苦手だと感じる人が多いようです。

女性の会話では「その服、可愛いね」「今日の髪型、似合ってるね!」など、お互いの気持ちを、いかに共感できるかが重要です。

もともと、空気を読む、相手の気持ちを察するなど、人と共感することが、ASDの人は苦手です。

どんな言葉を返したらいいのか迷って、もじもじと話せなかったり、思い切って発言したものの、会話がかみ合わず周りを困惑させてしまう…なんてこともよくあります。

女性社会でうまくやっていくためには、グループに所属して周りと上手に付き合っていくことも必要です。

人付き合いが苦手なASDの女性は、常に周囲との違和感を持ち続けることになりがちです。

2.ファッションやメイクを楽しめない

ASDの特徴の一つに『感覚過敏』があります。

皮膚の感覚過敏が原因で、メイクをしたくても出来ない人もいます。

また、流行りの服装を試したいのに、首元のチクチクした肌触りなどが原因であきらめることもあります。

そして結局、不快感のない、いつもの決まった服を好んで着るということになりがちです。

TPOに合わせて、どんな服を選んだらいいのか分からないという、ASDの人によくある理由で、いつも無難な服を着ている人もいます。

その反対に、ASDの特徴である『こだわりの強さ』から、とことんファッションやメイクにこだわり追求していく人もいます。

3.体調を崩しやすい

ASDの人は、その場の空気を読むのが苦手です。

自然と周りの雰囲気に同調できる定型発達の人とは違って、ASDの人は周りの状況に対して、自分はどう振舞えばいいのか、常に考えながら行動しないと、集団行動に溶け込むことができません。

周りについていかなくちゃ!と、いつも考え続けているせいで疲れてしまいます。

それに加えて、先にあげた『感覚過敏』によるストレスもあります。

また、気になることにはとことん集中する『過集中』という特性のせいで、自分では気がつかない間に、体力の限界を超えてしまうこともあります。

女性ホルモンの影響を受けやすく、月経時に感覚過敏の特性が強まったり、月経前症候群(PMS)の症状が重くなる人もいます。

まとめ

ASDの女性には、特有の悩みや葛藤があります。

しかし、上手に人との距離をとったり、適度な休憩やリラックスタイムを作ることで、症状を安定させることができます。

そのためには、周囲の理解も大切ですね。

あなたの周りに、もしかしてASDかな?と思われる女性はいませんか?

もしそうだったら、今日ここで読んだことを、ぜひ思い出してみてくださいね。

ほんの少しの周りの配慮で、ASDの人が過ごしやすくなり、その人が持つ本来の能力を発揮することができるようになるかもしれませんよ。

保育士 介護福祉士

専門職として学童保育や老人介護の現場で、病気や障害を持つ児童や高齢者のケアにあたってきました。自らも、発達障害の診断を受けた子の親として育児に奮闘中。子育てに悩む方のために役立つ情報、専門性のあるケアの工夫を、一般の方にも分かりやすいマンガを通して発信していきます。

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