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【ASDの特徴3選】空気が読めない・強いこだわり・感覚過敏【保育士ママがイラストでわかりやすく紹介】

【育児マンガ】夢かなえ保育士 介護福祉士

みなさん、こんにちは。発達症の支援サポーター『夢 かなえ』です。
わたしは、保育士・幼稚園教諭と介護福祉士の資格を持つ、神経発達症(発達障害)の子の母親でもあります。

今日は、神経発達症(発達障害)の一つである、ASD(自閉スペクトラム症)の特徴3選をご紹介します。

ASDの症状は、子どもの頃から現れることがあります。

しかし、日常生活の中で大きなトラブルがなければ、大人になるまで気づかす、社会に出てから、人間関係の難しさに気づいて受診し、診断を受ける場合もあります。

年齢や環境要因により、症状の現れ方はさまざまですが、ASDの代表的な3つの症状を、イラストを交えて順に紹介します。

特徴1 人の気持ちがわからない

ASDの人は、相手の気持ちをうまく汲み取ることができません。

遠回しに言われたことでも、言葉通りに表面的に受け取ってしまいます。

比喩や皮肉、あえて言葉にされない暗黙のルールなどを会話の中で理解し、瞬時に反応することが苦手なのです。

相手の表情から感情を読み取ることも難しいため、場の空気を読んで行動することができない人だと思われてしまいます。

その反面、論理的に考えて、コツコツと実行することは得意です。

対人関係の失敗をそのつど分析して、自分の行動を変えていくことにより、社会に適応していく人もいます。

特徴2 こだわり行動

ASDの人は、自分が決めたやり方を変えることが苦手です。

特定の事柄に強いこだわりを持ち、自分の生活が少しでも変化することを嫌い、人と妥協することに苦痛を感じます。

自分の習慣を無理やり変更されると、パニックになることもあります。

しかし、この『こだわり』が良く作用することもあります。

人から見ると退屈な繰り返しの作業でも、自分が好きなことなら、何時間でも集中して続けることができます。

これは、学習や仕事を進める上で大きな強みになります。

特徴3 感覚過敏・感覚鈍麻

ASDの人の中には、特定の感覚に敏感な人がいます。

少し明るめの照明を、目が開けられないほど眩しく感じることがあります。

ほとんどの人が、なんとなく聞き流している生活音でも、耳をふさぎたくなるほどうるさく感じることもあります。

これらは視覚・嗅覚・聴覚・触覚・味覚などの【感覚過敏】といわれるものです。

その反対に、刺激に対して感覚が鈍い【感覚鈍麻】の人もいます。

たとえば、真冬に半袖1枚で寒い部屋にいたり、空腹を感じないので、低栄養になるまで食事をとらないようなケースです。

人からの呼びかけに気がつかないこともあり、わざと無視しているのではないかと疑われることもあります。

本人に全く悪気はないので、周りの人の理解と助言があれば、環境に適応することができます。

まとめ

ASDの人は、非言語的なコミュニケーションが苦手です。

相手の表情や、場の雰囲気から、人の気持ちを読み取ることが苦手なのです。

また、いったん自分が決めたルールには強いこだわりがあり、人と妥協して、自分のやり方を変えることには強い抵抗を示します。

そして、一般の人には気にならないような照明の光の加減や、雑踏の音、香水の匂いなどに苦痛を感じる、感覚過敏の人もいます。

その反対に、暑さ寒さや空腹を感じない、感覚鈍麻の人もいます。

ASDの人は、これらの特性から対人関係に困難をきたすことが多いのです。

しかし、解決策はあります。

わたしがASDの子の親として、試行錯誤しながら取り組んだ数々の体験を、また回をあらためて、少しずつご紹介できればと思っています。

保育士 介護福祉士

専門職として学童保育や老人介護の現場で、病気や障害を持つ児童や高齢者のケアにあたってきました。自らも、発達障害の診断を受けた子の親として育児に奮闘中。子育てに悩む方のために役立つ情報、専門性のあるケアの工夫を、一般の方にも分かりやすいマンガを通して発信していきます。

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