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オートバイのあれこれ『グリーンモンスター・H2R』

Rotti.モトエンスー(moto enthusiast)

全国1,000万人のバイク好きたちへ送るこのコーナー。

今宵は『グリーンモンスター・H2R』をテーマにお話ししようと思います。

カワサキにはかつて、「グリーンモンスター」として畏れられたレーシングマシンがありました。

H2R』。

▲750SSのエンジンを活用した『H2R』
▲750SSのエンジンを活用した『H2R』

H2Rは、以前ご紹介した『750SS マッハⅣ』(H2)のエンジンを使った市販レーシングマシンです。

750SSのエンジンをレース用にチューニングし、『H1R』(『500SSマッハⅢ』ベースの市販レーサー)の車体へ搭載されていました。

ハイスピード時に車体の浮き上がりを防ぐため、カウルにスタビライザーが装備されるなど、カワサキ(川崎重工)の航空機開発ノウハウが織り込まれていたのもポイントです。

▲『750SS MACHⅣ』(1971/画像引用元:川崎重工)
▲『750SS MACHⅣ』(1971/画像引用元:川崎重工)

カワサキのワークスレーサーとしては1972年(昭和47年)からレースを走るようになり、オンタリオ200マイルロードレースにて初勝利を挙げ、その後73年には全9戦中5勝という圧倒的な戦績でAMAロードレース選手権(全米選手権)の年間チャンピオンを獲得しました。

デビュー3年目の74年には、デイトナ200マイルレースやFIM(国際モーターサイクリズム連盟)が世界グランプリとは別に創設した『フォーミュラ750』、そして日本国内のロードレース等、ますます出走の機会を増やしていきます。

▲H2Rとともに1973年のAMA王者となったゲイリー・ニクソン(画像引用元:川崎重工)
▲H2Rとともに1973年のAMA王者となったゲイリー・ニクソン(画像引用元:川崎重工)

しかしこの頃になると、水冷エンジンを搭載した『TZ750』(ヤマハ)などが現れ始め、H2Rは勝つことが難しくなっていきました。

ライバルがどんどん進化するなかで、カワサキもH2Rばかりに頼っていられなくなり、とうとう後継マシンとして水冷エンジンを搭載した『KR750』を開発。

KR750にバトンを託す形で、H2Rは74年を以てワークスレーサーの座を引退したのでした。

モトエンスー(moto enthusiast)

バイクを楽しむライター。バイク歴15年で乗り継いだ愛車は10台以上。ツーリング/モータースポーツ、オンロード/オフロード、最新バイク/絶版バイク問わず、バイクにまつわることは全部好き。

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