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オートバイのあれこれ『都会的なイタ車デザイン。バンディット250』

Rotti.モトエンスー(moto enthusiast)

全国1,000万人のバイク好きたちへ送るこのコーナー。

今宵は『都会的なイタ車デザイン。バンディット250』をテーマにお話ししようと思います。

スズキが誇る名ブランドのひとつ、『Bandit』。

このシリーズの始源的存在が『バンディット250』です。

▲Bandit250(1989/画像引用元:スズキ)
▲Bandit250(1989/画像引用元:スズキ)

バンディット250は、1989年6月にデビューした『バンディット400』の弟分として同年12月に登場しました。

イタリア車を思わせるトラスデザインのフレーム、レプリカモデル『GSX-R250R』のものをベースに仕上げたエンジン、そしてスポーティさが際立つ外装デザインで構成されていたバンディット250は、ルックスも走りもシャープな印象で、兄貴分の400とともに一定の支持を集めました。

▲マフラーレイアウトが特徴的(画像引用元:スズキ)
▲マフラーレイアウトが特徴的(画像引用元:スズキ)

バンディット250で興味深いのが、マフラーの形状と排気音。

エキパイ(エキゾーストパイプ)の取り回しがエンジンの前でクロスしており、目を惹くポイントでした。

かつての『CBX400F』と似たレイアウトですね。

▲CBX400Fのエキパイも似たような形(画像引用元:本田技研工業)
▲CBX400Fのエキパイも似たような形(画像引用元:本田技研工業)

400のマフラーはこのようになっておらず、250だけの特別なディティールだったといえます。

また、排気音にもスズキのこだわりが注がれていて、バンディット250のマフラーには高回転時の耳障りな高音を抑える工夫が施されていました。

具体的には、1000Hzを超える周波数を限りなく削り、かつ少しでも低音の迫力を出すため600Hzより下の音域が際立つような設計とされていたのです。

こういった作りこみを見るに、バンディット250が単なる“400の廉価版”ではないということが読み取れるのではないでしょうか。

それにしても、並列4気筒エンジンにトラス状フレーム…。

なんだかMVアグスタのバイクのようにも思えるバンディット250/400は、今改めて見るとどこか新鮮な感じがしますね。

▲バンディットの特徴はMVアグスタにも通ずる!?
▲バンディットの特徴はMVアグスタにも通ずる!?

モトエンスー(moto enthusiast)

バイクを楽しむライター。バイク歴15年で乗り継いだ愛車は10台以上。ツーリング/モータースポーツ、オンロード/オフロード、最新バイク/絶版バイク問わず、バイクにまつわることは全部好き。

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