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オートバイのあれこれ『既存のバイクデザインを一刀両断!スズキのカタナ』

Rotti.モトエンスー(moto enthusiast)

全国1,000万人のバイク好きたちへ送るこのコーナー。

今朝は『既存のバイクデザインを一刀両断!スズキのカタナ』をテーマにお話ししようと思います。

世の中に名車と呼ばれるオートバイは数あれど、このバイクほど、そのインパクトでもって有名になったバイクもなかなか無いでしょう。

スズキ『GSX1100S カタナ』!

▲GSX1100S KATANA〈1981/画像引用元:スズキ〉
▲GSX1100S KATANA〈1981/画像引用元:スズキ〉

バイクにあまり詳しくなくても、「このオートバイなら知っている!」という人は案外多いのではないでしょうか。

かつてのドラマ『西部警察』等で劇中車として使われたこともあり、カタナの認知度は他のバイクと比べても高いほうだと思われます。

そんなカタナが世の中に現れたのは、1980年(昭和55年)のこと。

当時の西ドイツにて開催されたモーターショー『ケルンショー』で初お目見えしました。

「斬新」という表現では全然間に合わないスタイリングデザインは当時のバイクファンの度肝を抜き、このカタナの鮮烈デビューは後に「ケルンの衝撃」とまで言われるようになりました。

▲想像のナナメ上をいくデザイン!
▲想像のナナメ上をいくデザイン!

このカタナのデザインは、スズキ製ではなくドイツのデザイン会社『ターゲットデザイン』によるもの。

70年代以降、「スズキはデザインが地味だよね」というような世評がよく聞かれるようになり、そうした評判を覆すため、スズキのエンジニアたちはターゲットデザインへカタナのデザイン制作を依頼したのでした。

ターゲットデザインが作り上げたカタナのスタイリングは、既存の“バイク観”を完全に打ち破るアバンギャルドなもので、スズキは見事このカタナによって「地味なデザイン」というそれまでの評価を吹き飛ばしたのでした。

もちろんこのカタナは、そのインパクトから世界的に大ヒット。

カタナのリリースによって海外におけるスズキの知名度もグンと上がり、スズキは80年代に大きく飛躍することとなりました。

カタナが登場してからもう40年以上が経ちますが、その圧倒的な存在感は一向にかげることはなく、その「切れ味」は現在も全く鈍っていません。

▲カタナの“輝き”は今も健在
▲カタナの“輝き”は今も健在

モトエンスー(moto enthusiast)

バイクを楽しむライター。バイク歴15年で乗り継いだ愛車は10台以上。ツーリング/モータースポーツ、オンロード/オフロード、最新バイク/絶版バイク問わず、バイクにまつわることは全部好き。

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