全国1,000万人のバイク好きたちへ送るこのコーナー。

今日は『耐久レーサーの香り！』をテーマにお話ししようと思います。

「GSX-R」

この名前に格別の思い入れを抱いているバイクファンも多いことでしょう。

GSX-Rの名が初めて登場したのは、1984年(昭和59年)のこと。

レーサーレプリカブームが過激化の一途をたどるなか、スズキは排気量400ccの４ストローク並列４気筒エンジンをレーシングマシン風のカウルで包みこんだ『GSX-R』をリリースしました。

GSX-Rは、当時クラストップの59psを発揮するエンジン、約7.5kgという圧倒的な軽さのアルミ製フレーム、そして、スズキの耐久レーシングマシン『GS1000R』をイメージした外観などが大好評を得て、デビューするやいなや大ヒット。

スズキは83年に『RG250ガンマ』で２スト250ccレプリカの世界を切り拓いたわけですが、次には『GSX-R』で４スト400ccレプリカの世界も開拓したのです。

そしてこれ以降、スズキ以外の各メーカーからもガンマとGSX-Rに対抗するモデルが矢継ぎ早にリリースされ、こうして80年代の“熱狂の時代”が形成されたのでした。

「ガンマ」の名はレプリカブームの終焉とともに消滅してしまいましたが、「GSX-R」はレプリカブームが去ってもスズキの看板ブランドとして生き残り、2000年代に入ると『GSX-R1000』や『GSX-R600』等、大型スーパースポーツのラインナップへその名が使われることとなりました。

GSX-R1000は、令和の時代を迎えてもスズキのフラッグシップモデルとして販売が続けられてきましたが、2022年にとうとう日本仕様が生産終了。

北米などではまだ継続販売がされているものの、日本で手に入れられるスズキのカタログからは「GSX-R」の名は消えてしまいました。

このことは我々日本のバイクファンにとっては残念でしたが、GSX-Rが消えゆく運命にあるのかというと、どうやらそうとも言い切れなさそうです。

各種メディア情報によると、次世代のR1000用エンジンが開発中との話もあり、もしかすると数年以内に新しいGSX-Rが出てくるかもしれません。

今年2024年は「GSX-R」ブランド生誕40周年の年でもあるので、この機会に何かスズキからサプライズニュースを聞けるといいですね！