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【名古屋市】街へ石を探しに出かけよう。化石や宝石に会いに行こう。

サファーライター(名古屋市)

夏休みの自由研究があるお友達も、もうない大きいお友達もお元気ですか。こんなに暑いと外を歩く気力もなくなりますね。私も地下道ばかり使っています。

ところで、みなさんは名古屋の街の地下道や地上に、多種多様な石材が使用されていることをご存じでしょうか。実は名古屋って「石だらけ」の街なんです。

自由研究の課題図書

こちらは私の個人的な自由研究の課題図書。『名古屋で見つける化石・石材ガイド』。今年の3月に発行されたばかりの本です。著者は「夏休み子ども科学電話相談」でもおなじみの西本先生(余談ですがワタクシこの番組が大好き!毎日放送してほしいほど)。石材の解説とその石がどこで見られるかをカラー写真・地図付きで丁寧に解説しています。
世界や日本各地からやってきた石材たちを通じて地球や名古屋の街の歴史を学べる一冊です。読みやすくて想像力がかきたてられる表現が満載!紹介されている場所も駅近で気軽に訪ねられるところばかりなので、お子さんの自由研究にうってつけですよ。

夏休みは、書を持って街へ出よう!

化石博士になろう

最初の目的地は名古屋駅前地下街「ゲートウォーク」。通勤通学で毎日通る方も多いのでは?ここの壁をよくよく見てほしいです。

「か、化石だ〜!!」

ドイツからはるばるやってきたジュラマーブルという石が使われています。ジュラは今話題のジュラシックパークのジュラ。1億5000万年前の歴史の横を私たちは歩いていたのでした。すごいね。
ほかにもいろいろな化石が埋まっているので、お友達と「化石発見タイムアタック」や「最強の化石探し」をしてみてもいいかもしれません。

宝石博士になろう

続いての目的地はJPタワー(KITTE)。こちらの建物は早足で歩く人々が多い印象。でも今日は探偵のように注意深く歩いてみましょう。

足元をよく見てみるとちらほらと赤いものが。この赤いキラキラ、実はガーネット(ザクロ石)なんです。1月の誕生石として有名ですね。ガーネットを含んだこちらの石は「サモア」というブラジル産の御影石なんだとか。本ではサモアのでき方について説明されていて、地球内部の出来事に思いをはせました。

今回は2つの石をご紹介しましたが、書籍には151ページのボリュームで、名古屋の街で見られる石やそれに含まれている化石・宝石が紹介されています。ぜひ『名古屋で見つける化石・石材ガイド』をもって探検に出かけてみては。名古屋の街がもっと楽しく見えてくるかもしれません。

上は私の一押しの石材。8000〜7000万年前のイタリアの地層から切り出されたもので、厚歯二枚貝がいっぱ〜い!わくわくしちゃう。場所は本で確認してみてね!

帰りはKITTEの青柳ういろうで一服しました。

※掲載内容は取材当時のものです。

【書籍情報】
『名古屋で見つける化石・石材ガイド』
・著者:西本 昌司
・出版社:風媒社
・発売日:2022/3/15
・価格:定価1,600円+税

西本 昌司:愛知大学教授。博士(理学、名古屋大学)。地質学、岩石学、石材。筑波大学第一学群自然学類卒。同大学院地球科学研究科修士課程修了。名古屋市科学館学芸員などを経て現職。名古屋大学博物館研究協力者、NPO法人日本サイエンスサービス理事などを兼務。地球科学の振興に努めている。崖を見て喜び、ボーリングコアにしびれ、ビルの石材やお城の石垣に萌える。好きな岩石は花崗岩。広島県三原市出身。(Amazon紹介ページより)
著者サイト
著者ツイッター

ライター(名古屋市)

名古屋在住。会社員のかたわら、虫の目で地域情報を発信しています。冷たいものばかり食べます。名古屋の「ワクワク」や「美味しい」をテクテク歩いて探しています。趣味は美術館・博物館巡り。

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