美しく澄んだ清流の湯出川沿いに建つレトロモダンな建物。まるで高級旅館のようですが、実は4,000円から宿泊できるゲストハウスなんです。しかも源泉100%かけ流しのお湯が最高に気持ちいい！2023年に宿泊した中で確実にMY BEST５に入る、お気に入りの湯宿を紹介します。

熊本の山の中にある湯の鶴温泉

熊本県の最南端、鹿児島県との県境にある水俣市の山の中。まるで隠れ里のような湯の鶴温泉があります。開湯は700年前ともいわれ、昔から湯治場として親しまれてきました。新・日本百名湯に選ばれたほど、お湯の良さには定評があります。

湯の鶴温泉で最も歴史がある老舗旅館だった「四浦屋本店」をリノベーションして、ゲストハウスとしてオープンしたのが、今回紹介する「温泉ゲストハウス tojiya」です。

レトロモダンな建物は若い人にも人気

明治時代建てられた建物の内部は、現代風のモチーフも取り入れられ、レトロモダンなオシャレで落ち着いた雰囲気。

隅っこに追いやられがちな喫煙スペースも、ゆっくり煙草をくゆらせるのが絵になるような映えスポット。

宿泊で利用したお部屋も、広縁から湯出川を眺めることができ、座っているだけで癒されます。

ただし、川の音が結構響くので、気になる人は夜眠るときのために耳栓を持参すると良いでしょう。筆者は心地よいせせらぎが子守唄のようで、ぐっすり眠れました。

夕食は自炊か目の前の屋台で

自由に使える自炊スペース

食事はついていないので、自分で用意します。

筆者は途中の道の駅やスーパーであしきた牛やお刺身を買ってきて、調理したものをお部屋でいただきました。ご馳走ご馳走！

使用した後は、きちんと洗って戻しておきましょう。

目の前の屋台で一杯

tojiyaのオーナーがやっている屋台が目の前にあるので、こちらで夕ご飯をいただくこともできます。

筆者は夕食の後、飲みに出かけました。

焼酎が安い！1杯300円からです。水俣の焼酎「水俣あかり」がとてもおいしくて、後日、ふるさと納税で購入しました。

お手頃価格でおいしいおつまみも揃っています。

オーナーの話も楽しく、他のお客さんとも仲良くなれて、楽しい時間を過ごすことができました。

源泉100%のかけ流し温泉

そして、なにより感動したのがお湯の良さ。洋服を脱いで階段を下りて行きます。ひのきのお風呂は香りもよく、古いけれど、とても雰囲気のあるお風呂です。

カランやシャワーはなく、源泉を湯汲み槽から自分で桶ですくって体を洗います。

お湯につかると、とろみのあるお湯が肌をやさしく覆います。これは気持ちいい。

泉質はアルカリ性単純温泉。

ただお湯に浸かっているだけで、心も体も癒されます。

宿泊者は無料の貸切露天風呂も利用できます。こちらも良かったですが、筆者は下の大浴場の方が気に入りました。

無料朝食はパンとヨーグルト

翌朝はフロントに簡単な朝食が用意されています。パンとヨーグルトとコーヒー。

なにせ宿泊費が安いですから、もう、これだけで十分です。

その場で食べてもいいし、お部屋に持ち帰って食べても大丈夫です。

もっとなにかおかずが欲しい人は、キッチンを使って持ち込んだハムや卵を焼いたら豪華な朝食になりますよ。

筆者はこの宿がとっても気に入りました。ゲストハウスですので、アメニティなどは持ちこみ、もしくは有料になります。トイレも共同です。でも、それがデメリットと感じないくらい、素敵な宿でした。熊本や鹿児島に出かけることがあったら、ぜひ、利用してみてください。