【秋田県にかほ市】「白瀬南極探検隊記念館」で学ぶ!レジェンド 白瀬矗と南極大陸
こんにちは!地域情報発信ライターの佐藤らなこです。
秋田県にかほ市出身の「白瀬矗(しらせのぶ)」はご存じでしょうか。幼い頃から探検家を志し、今からちょうど111年前の明治45年に南極大陸に日本人として初上陸した人物です。
本日は、白瀬矗と南極探検隊の偉業を伝える「白瀬南極探検隊記念館」の見どころを独自の視点でご紹介いたします。
白瀬南極探検隊記念館
にかほ市にある「白瀬南極探検隊記念館」は、日本海東北自動車道の金浦ICから車で約5分のところにあります。2021年6月にはお隣りに多目的屋内運動場「エスパーク★にかほ」がオープンしましたね。
このグレーの建物が「白瀬南極探検隊記念館」です。建築家・故黒川紀章氏の設計で、右手に見える円錐形は氷山を表しているそうです。
入口では2羽のコウテイペンギン像がお出迎え。来館記念にこちらで写真撮影をどうぞ!本物のペンギンより少し大きめサイズだそうです。
南極昭和基地のライブ映像
こちらは、受付のすぐ近くにある「南極昭和基地のライブ映像」コーナーです。日本との時差は6時間で、日本の方が先に進んでいます。タイミングがよければ、リアルタイムの昭和基地の映像が見られます。私が訪問した時間では南極は真っ暗でした。残念!
白瀬矗と南極探検隊ゾーン
1861年、秋田県由利郡金浦町(現在のにかほ市)の寺の息子として白瀬矗(しらせのぶ)は誕生しました。
彼が生涯守り通したという五訓が以下の通りです。
私は...下の3つは守れません。でも、極地探検を目指すならできないといけないだろうし、これらを生涯実行し続けたその精神の強さがあったからこそ、白瀬矗は南極大陸に上陸できたのでしょう。
「南極を開く」という意味で、軍人・東郷平八郎に命名された探検船「開南丸」の船尾と探検隊の装備を再現したコーナーです。
開南丸の内部を復元した展示もあります。原寸大です。このような木造の船で南極大陸に向かったとは信じられません。チラッと写る人影は、野村船長(人形)です。
白瀬矗と同時期に南極を目指していたノルウェーのアムンセン隊、イギリスのスコット隊の命がけの行程がわかる映像資料(7分)は必見です。それぞれの隊の帆船模型の展示もあります。
南極探検隊は、現代の宇宙を目指す人々と似ているなと思いました。誰もやったことのないことをやろうと未知の世界を目指す姿からはロマンを感じます。
開南丸の航海についての展示からは、どれだけ過酷だったかがわかります。
南極に向けて出港したのが49歳、南極点には到達できなかったものの、日本人として初めて南極大陸に上陸したのは、白瀬矗が50歳の時でした。私はまだまだひよっこ。何歳になっても情熱を持ち続けたいものです。
この後には、現在の南極観測についての展示が続きます。
情報コーナーでクイズに挑戦!
展示途中にクイズに挑戦できるコーナーがあります。展示を隅々まで見て理解していないと、満点取るのはむずかしいかも。実際、私がそうでした。ひと通り見てからクイズに挑戦するといいと思います。
南極の氷
さて、どちらが南極の氷で、どちらが普通の氷だと思いますか。それぞれの氷は実際に触ってみることができます。
この写真でチラッと見えるので、正解がわかるでしょうか。詳しく知りたい方はぜひご来館を!そして、直接見て触ってください。にかほ市まで南極の氷がはるばる運ばれてきたことも、なんだか感慨深いです。
雪上車展示ゾーン
雪上車の展示もあります。こちらは昭和43年に日本人として初めて南極点に到達した第9次越冬隊が実際に使用していたもの。この雪上車の中に入ることができるんです!
乗車定員は4人。写真手前が座席兼ベッドです。いわゆる寝台列車の座席のようになっていて、就寝時は、はねあげられている上段のベッドを下ろしてそれぞれ2段ベッドとして使用していたそうです。
前方の運転席には座ってみることができます。様々な色のボタンがついた箱ですが、ボタンを押すと音楽や効果音が流れます。モールス信号やエンジンの音、「南極物語」や第9次隊長が好きだった曲「真っ赤な太陽」など5種類あります。雪上車に乗って、南極大陸にいる気分をぜひ味わってみてください。
南極隕石展
こちらでは南極で採取された石を展示しています。日本が所有している隕石のほとんどが南極のものだそうです。南極で多くの隕石が採れる理由やそのしくみがわかります。
隕石を薄くカットした「はく片」を顕微鏡で見られるコーナーです。こうして隕石を分析することで、宇宙のことがわかるわけです。南極と宇宙の繋がりも感じられます。
オーロラドーム
特に上映時間は決まっておらず、観賞をご希望の方がいらっしゃれば随時上映しているそうです。ただし、直前の上映時間からは40分程度空けるそうなので、入館時に受付でお問い合わせください。上映時間は約15分です。
南極大陸や白瀬矗についての映像の後に、北極や南極、また世界各地のオーロラの映像が流れます。薄暗いドーム内はプラネタリウムみたいで心地よくなっちゃうかも。
売店コーナー
お帰りになる前に、売店コーナーものぞいてみてください。受付の前にあります。
クリアファイルは、使い勝手が良くていいですよね。お仕事でもご家庭でも使えると思います。
南極や北極にロマンを感じたら、地図を買って帰るのもいいかも。我が家では世界地図を壁に貼っているのですが、そういえば南極はちゃんと見たことなかったな。
売店コーナーで私は最も気になったのが、こちらのオリジナル手ぬぐいです。「白瀬南極探検隊記念館」でしか購入できません。限定販売って魅惑的ですよね。
また、この手ぬぐいは平成21年から毎年柄を変えて製作していましたが、令和3年にて製作は終了したそうです。
POPの通り「超プレミアム」というわけです。気になるものがあったら購入した方がいいかも。ちなみに現在販売している手ぬぐいで、館長さんと私の好みの柄が一致しました。どの年のものかは内緒にしておきますね。
【白瀬南極探検隊記念館】
住所:秋田県にかほ市黒川字岩潟15-3
電話番号:0184-38-3765
開館時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:毎週月曜日、年末年始(12月29日~1月3日)
※月曜日が祝日の場合は翌日平日が休館。
入館料:一般300円、小中学生200円
駐車場:あり
公式ホームページ(外部リンク)
※本取材では白瀬南極探検隊記念館様のご協力により、入館料無料でお招きいただきました。本記事制作にあたってはガイドラインに基づき公平中立に制作しています。