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【姫路市】着心地のよい服を着るように靴を履く 地元産革で作るオーダーシューズ

千姫文筆家・ライター講座講師・モデル(姫路市)

カンカン♪カンカン♪ 駐車場に車を止めて、聞こえてきたのは靴を製作している音。網干区にある「イシヅカ靴店」は革の産地として知られる姫路やたつのの本革を使用し、さまざまなデザインや足のトラブルに応えるオーダーメイドシューズの店。革小物の販売のほか、カフェも併設しています。カンカン♪カンカン♪ さぁ、店内へ。

カフェを併設した店内。ほぼDIYで完成
カフェを併設した店内。ほぼDIYで完成

地元播磨の素材にイタリアの風を吹き込んだ靴 

靴職人の石塚昌美さんは異色の経歴の持ち主。もともと趣味で革細工や靴を作っていたといい、兵庫県の公立中学校で英語教諭を10年務めた後、神戸とイタリア・フィレンツェの専門学校で靴作りを学びました。古民家をリフォームした工房兼店舗で2018年から営業を開始。「お客さまに納得していただけるように、丁寧に誠意を持って」がモットーです。

真剣な眼差しで靴と向き合う石塚さん
真剣な眼差しで靴と向き合う石塚さん

仕上げの作業
仕上げの作業

店内のサンプルを見せてもらうと、北播磨地域で生産される播州織が使われていたり、イタリア風に黒い革靴に赤の縫い糸が施してあったり。播磨の革や生地とイタリアの感性の融合も乙です。

播州織を使用。内側
播州織を使用。内側

ひとつ上の写真と同じ靴の外側
ひとつ上の写真と同じ靴の外側

姫路城をイメージした靴。つま先に姫路市の徽章(きしょう)も
姫路城をイメージした靴。つま先に姫路市の徽章(きしょう)も

作り方も型にはまらず「神戸で習ったもの、イタリアで習得したもの、そして自己流」が混在しているそう。千姫は「イシヅカ流で素晴らしい!」と思いました。

ファーストシューズの受注も。石塚さんの出身地、兵庫県多可町のオリジナルチェック柄「タカタータン」を使用。子どもの健康と成長を願って。

ファーストシューズ。大人の革靴と同じ工程で製作
ファーストシューズ。大人の革靴と同じ工程で製作

足に馴染む“イシヅカ靴”の心地よさ

オーダーシューズは、基本的に2回の来店が必要です。1回目は採寸とヒアリング、2回目は微調整。これまで3足のハイカットショートブーツをオーダーしたリピーターは「着心地のよい服を着ている感じ」と表現します。
丈夫なことも実証済み。石塚さんが10年前に初めて製作した自分用の靴がこちら。

悪路を歩いたこともあるが問題なし
悪路を歩いたこともあるが問題なし

「オーダーしたいけれど……むにゃむにゃ」となっている人はカフェで「濃い~」エスプレッソを飲みながら、好みのデザインや足の形の悩みを相談してみてもいいですね。

イタリアから持ち帰ったマシンから注がれるエスプレッソ
イタリアから持ち帰ったマシンから注がれるエスプレッソ

靴べらやコインケースをはじめ小物も販売しています。

速報:千姫はオーダーすることに決めました。

イシヅカ靴店
住所:兵庫県姫路市網干区津市場439-1
営業時間:靴店はメールフォームから予約 、カフェは土、日曜11:00~18:00(休みの場合あり)
駐車場:あり

文筆家・ライター講座講師・モデル(姫路市)

大好きな姫路のまちを、さらに元気に―。その一心で執筆をしています。千姫自身の率直な感想と取材で得たこぼれ話などを通して「ここに行きたい!」と心が動く場所を紹介していきます。元新聞記者、モデルとしてはファッションショー・ヘアショーに出演。 Yahoo!ニュースエキスパート2023年10月、11月 2連続 地域クリエイターMVA受賞

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