美しい韓国風デザインが照明で浮かびあがる外観。姫路駅から南へ徒歩約２分の「パラム韓」です。ロゴには「風」（韓国語でパラム）の文字。メインメニューのサムギョプサルが、風のように自由にいただける韓国料理店なのです。

サムギョプサルに最適な4種の豚

テーブルとカウンターを合わせて30席。韓国の民芸品のお面や焼き物が優美に飾られていて、BGMはK-POP、心がほどけていきます。

店は昨秋にオープンしました。杞山里枝（きやまさとえ）店長は「普段から家庭で韓国料理を作っています。ぜひ皆さんにも食していただけたら」とやわらかい笑顔をみせます。

サムギョプサルは4種類のブランド豚から選べます。しっかりうま味が感じられ、手に入りにくい種類、を基準として厳選した肉ばかり。しかも厚切り！　

それぞれに飼育環境や肥育の仕方、飼料が異なり、味わいにも違いがあります。

上質なバラとロースに幸せが満ちていく

千姫は「黒の匠」を堪能しました。その模様を実況中継。

テーブルの真上にある換気扇をずーんと下げて、里枝店長に肉をはじめキムチ、ピーマン、エリンギ、ニンニクを手際よく焼いてもらいます。食指が動く香り～。
頃合いを見て、トングとハサミを使い、流れるような動作でカット。1人前以降の追加分からは自分で焼いてカットするので、よ～く見ておかなくっちゃ。

セットに付いているのは、プレートで焼く具材以外に野菜盛り、ネギサラダ、酢大根。野菜はサンチュだけではなく、兵庫県上郡町の門積農園で農薬を使わずに育てたベビーリーフのほか、エゴマ葉、サニーレタスも。最初はサンチュの上にベビーリーフ、焼きキムチにバラ肉、次は酢大根の上にニンニク、ロースにネギサラダの順、と組み合わせは自由自在！

通常、サムギョプサルといえばバラ肉ですが、セットにはロースも。「バラ肉が苦手な人もいらっしゃると思って」と里枝店長。細やかな心遣いだわ。追加分はバラのみ、ロースのみのオーダーが可能です。

目にも美しい「黒の匠」。バラは脂が多いように見えたけれど、さっぱりしていて、うま味は残る。それに繊細な味わいのロース。幸せな気持ちが満ち満ちていく――。
つけだれは自家製サムジャンと塩＆ごま油。芳醇なサムジャンに惚れ込みました。「販売してほしい」と希望する人も多いそうです。

プレートは余分な脂が流れ落ちる構造で、ヘルシーにいただけますね。

迷いに迷う、充実している一品とドリンク

サムギョプサルのほか、一品、キムチ、チゲ、ご飯もの、珍味、デザートなどのメニューも豊富です。

ヤンニョムチキンは衣がやわらかめで、オリジナルの甘辛ソースはマイルド。本場韓国と同じように大根の酢漬けも添えてあります。
沢庵、ソーセージ、卵などが入ったキンパは彩りが華やか。あっさりしていてサムギョプサルとも合います。米は兵庫県たつの市産のヒノヒカリを使用。
ナムル、キムチももちろん自家製、オンリーワンの味でメロメロに。　

ドリンクも多くの種類が。ワインセラーもあって、意外でした。
韓国ドリンク「ソンマッコリ」は微炭酸ですっきり。シャンパンのようなマッコリです。

韓国焼酎「ジョウンデー」は、マンゴーやライチなど各種。

美酢ソーダ（ザクロ）もいいかも。酸味と甘みとソーダに、ますます食欲をかきたてられました。

里枝店長やスタッフの皆さんは朗らかで、対応も丁寧です。
「美酢ソーダ」はソフトドリンクのはずなのに、お店が心地よすぎて酔っぱらったような感覚。上機嫌。