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【買うと後悔?】オイルヒーターのメリット、デメリットとレビュー

せす家電Youtuber/元家電量販店店員

近年人気の出てきているオイルヒーター。

「家電情報局」でもデロンギのヒーターを紹介したことがありますが、やはり検索している方も多いです。

実際に調べてみると「電気代高すぎる」や「後悔」などの検索ワードがヒットします。

あまりいいイメージではない言葉ですが、本当のところはどうなのか。

今回こちらの記事では実際に使った時の感想や、オイルヒーターのメリットデメリット、また気になる電気代などを紹介していければと思います。

ちなみにおすすめの暖房器具や選び方は別な記事にしていますので、お悩みの方はご確認ください!

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オイルヒーターとは

オイルヒーターは熱線が暖まることで、周りのオイルが暖まり、その熱で部屋を暖めるものです。

オイルヒーター自体から暖を取るというよりも、周囲を温めたことによる輻射熱で暖まる仕組みです。

オイルヒーターから発生した熱は周囲の壁や天井を暖め、その熱で部屋全体を暖めます。

また、窓やドアからの冷気を熱の層で防ぐ効果もあります。

灯油やオイル交換は必要?

初歩的な質問で、灯油を使うのかやオイル交換などはいるのか訊いてくる人がいますが、必要ありません。

オイルヒーターはその名の通り本体にオイルが入っていますが、オイルを燃焼させるわけではないので補充したり交換したりする必要はありません。

オイルヒーターのメリット

オイルヒーターにはどのようなメリットがあるのでしょうか。

乾燥しない

オイルヒーターは風を出すことがないので、部屋の空気を乾燥させません。乾燥しがちな冬にはぴったりの暖房器具で、赤ちゃんがいる家庭などにおすすめです。

ほこりを舞い上げない

乾燥しないのと同様に、風を出さないので、ほこりを舞い上げてしまうことがありません

風が出る暖房器具では運転時にほこりが舞ってしまうことがあり、電源を消した後に部屋中にほこりが降りてきてしまいます。

オイルヒーターは風が出ない分、ほこりが舞いにくく、部屋の掃除なども簡単になります。

安全性が高い

オイルヒーターの表面は、金属のカバーで覆われており、熱線が通りオイルが入っている部分は直接触れられないようになっている機種があります。

そういった機種は表面温度が60度前後とそこまで発熱しません。

もしも触れてしまっても、その瞬間に手を離せば火傷をする可能性はかなり低いです。

もちろん触り続けてしまうと低温やけどをしてしまいます。

他の暖房器具に比べて、本体表面の温度が低いため、安全性に優れています。

また、伝わる熱も低いので、周囲に布団や衣類があっても火災になる可能性は低いです。

空気が汚れない

灯油を燃焼させて暖めるものではないので、空気が汚れる心配がありません

換気をする手間もなく、石油ストーブなどのように酸欠に似た症状にもなりません。

メンテナンスがほぼいらない

風を発生しないので、フィルターなどを搭載しておらず、お手入れする場所が少なくて済みます。

オイルの交換なども特に必要ないですし、ほとんどメンテナンスをしなくても利用ができます。

お手入れなどが面倒だという方におすすめです。

オイルヒーターのデメリット

紹介してみるといいところもたくさんありましたが、デメリットはあるのでしょうか。

暖める力が弱い

オイルヒーターは本体内部のオイルを温めて部屋を暖めます。

輻射熱で暖めるものになるので直接隣で当たっても暖かくありません。

冷静に考えれば、熱湯を入れた缶とかを並べて保温して部屋を暖めるようなもので、部屋を暖めるのには力が足りません。

暖まるまで時間がかかりすぎる

オイルヒーターが部屋を暖めるには、まずは本体内部のオイルを暖める必要があります。

本体は部屋に置いてあると常温になりますが、そこからオイルを暖めるまでに30分前後がかかります。

そこから輻射熱で部屋を暖めるので部屋が暖まるまでかなりの時間がかかります。

本体が重い

オイルが入った本体はかなりの重量があり、かなり小さく軽いもので5kgくらい、リビング用のものだと15kg以上の機種もあり、移動するのが大変な場合もあります。

多くの機種がキャスターがついているので、そこまで大変になることはないかもしれませんが、段差や階段で移動するなどは重労働になります。

電気代が高いって本当?

オイルヒーターは電気代が高いというのは本当なのでしょうか。

「暖房器具の選び方」で紹介していますが、電気代というのはパワーと使用時間によって変わります。

結局のところフルパワーで1時間使用すると30円の電気代がかかります。それはどんな暖房器具でも同じです。

オイルヒーターはエコモードや節電モードなどの、電気代を節約するモードがついている場合があります。

そのモードは設定温度になったら自動的に弱モードに切り替わり、温度が下がったらまた強くして暖めるというものです。

一見、フルパワーではないので節電できそうですが、問題はそれで暖かいのかです。

実際に使ってみた感想

ここからは実際に筆者がオイルヒーターを使った時の感想を記載していきます。

実際暖かいの?

筆者が購入した機種は、デロンギのオイルヒーターで型番が古すぎて特定できなかったのですが、【QSD0915-WH】これが一番近い気がします。

10〜13畳用で使った部屋は約12畳の部屋です。

使った部屋の間取りと、オイルヒーターの設置場所はこんな感じです。

電源をつけて30分ほどで本体は暖まりましたが、部屋は全然暖まらない。窓際に置くことで窓の冷気を遮断できると言われていますが、遮断はできていたと思います。

電気代が気になったのでエコモード的なのを使いました。

しかし全くもって暖まらない。

結局フルパワーで利用してなんとか寒くはない程度です。

1ヶ月ほど使いましたが、電気代がかなり高くなったので、利用するのをやめました。

6畳の部屋でも使ってみましたが、寒い→肌寒いくらいまでは暖まります。

その6畳の部屋は窓が2箇所あったので、元々向いていなかった可能性はあります。

まぁそれでも部屋が乾燥してほしくない、火傷の危険性がない方がいいとなると、オイルヒーターしか選択肢はないかもしれないです。

まとめ

オイルヒーターを買うべき人

ペットや赤ちゃんなど火傷の危険性が心配

とにかく部屋が乾燥してほしくない

オイルヒーターを買わない方がいい人

ちゃんと暖まりたい(薄着でいられるくらい)

部屋が広くて暖まりにくい

窓が2箇所以上ある

電気代を節約したい

以上がオイルヒーターを実際に使った感想です。

ずいぶん前に処分してしまったので、もう実際に試すことはできませんが、自分はもう買わないと思います。

しかし、最近流行っているオイルのない、マルチダイナミックヒーターやオイルフリーヒーターは気になります。。。。

家電Youtuber/元家電量販店店員

元家電量販店店員。白物担当として勤務して理美容、調理、生活家電など広い分野を担当。とにかく家電が好きで、YouTubeにて実際に買った商品やおすすめ商品の紹介や、家電の選び方の解説などもしています。Youtube以外にもWebメディアでの記事執筆やラジオ出演など幅広く活動経験あり。

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