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うつ病で休職中に妊娠発覚。周りの目が気になってしまう時どう考える?

保育士ごんちゃん保育士/チャイルドカウンセラー

こんにちは!保育士ごんちゃんです。

現在、子育て支援保育士として地域の公民館や療育教室で親子遊び講座をしたり、地域の保健師さんと一緒に子育て講座にまわったりするような働き方をしながら、子育てに関する情報発信をしています。

今回は、Instagramのフォロワーさんからいただいたご相談にお答えしたいと思います。

【ご相談内容】
抑うつになり2ヶ月の休職中に妊娠が発覚しました。今月から復職したのですがまだもちろん職場に伝えられておりません。安定期まで伝えないつもりなのですが、復職してから半年で産休に入ると白い目で見られそうで今からとても不安です…。元々1年ほど妊活していてようやく授かったので後悔はないものの、不安な気持ちが強くて…。しゃーごんさんもお一人目をご懐妊の際うつ状態だったと拝見しましたので、もしアドバイスいただけますと幸いです。

▼第一子妊娠発覚時にうつ病だった私の体験談

過去の記事でも何度かお話していますが、私は21歳のときに1回、28歳のときに1回、心療内科に通ってうつ病を治療した経験があります。

そして28歳の時のうつ病は、フルタイムの仕事をしていた時に再発しており、そこから完治までの間に第一子の妊娠、出産を経ています。

今回のご相談者さんは、おたよりの中で「抑うつになり2ヶ月の休職中に妊娠が発覚した」とおっしゃっていますが、私もうつ病再発が発覚したときはまず2ヶ月の休職をしていました。

私の場合は2ヶ月休職して一度復職したのですが、病状が回復しなかったため再度休職期間を挟み、最初の休職から約1年後に第一子の妊娠が分かったのをキッカケに退職しています。

今となっては、妊娠を機にフルタイムの仕事をやめるという決断は、私にとって間違っていなかったしそれでよかったと思っています。

しかし、もしも産休育休という道を選んでいたら、ご相談者さんと同じように悩んでいた可能性もありお気持ちにとても共感する部分があります。

ちなみに私の場合は、最初の2ヶ月の休職期間中に結婚式を挙げています。休職すると決まる前から職場の上司や同僚もお招きしていたので、仕事には行けていないのに結婚式は挙げるということに若干の気まずさはありました。

でも今思えばそこで休んでいなかったら、がんばりすぎが続いて心身ともにさらにボロボロになり、一生に一度の結婚式が無事に挙げられていたかどうか分かりません。

ですから休職することで職場の方々には迷惑をかけてしまいましたが、そのおかげで人生の一台イベントのひとつをなんとか迎えることができました。

▼もっと自分本位に生きていい

うつ病を発症する原因は人によってそれぞれではありますが、基本的に頑張りすぎの方や、周りの方に気を遣いすぎる方や周りの目を気にしすぎてしまう方が多いのではないかと思います。

今回のご相談者さんも、「復職してから半年で産休に入ると白い目で見られそうで今からとても不安です」と、周りの目をとても気にされているのが分かります。

しかし、うつ病を2回経験して考え方や生き方が大きく変わった今の私が思うのは「もっと自分本位に生きていい」ということです。

私もうつ病を経験するまでは、幼少期からずっと周りの人のことがひといちばい気になるタイプでした。今もHSPを自覚しているので、どうしても変わらない感性というのはあるのですが、それでも意識してきたことでずいぶんと変わりました。

自分の人生を楽しく生きやすくするために、意識して変わってきたことのひとつに「もっと自分自身を大切にしよう」ということがあります。

2回のうつ病経験を経て、自分の身体や心を労ることを怠ってきたことががんばりすぎや無理する生き方を生んでいたと自覚してからは、人に遠慮することなく自分のことを大切にするようになりました。

例えば、以前は多少体調が悪くてもがんばっていたところをしっかり休むようになったり、人からの誘いも無理して乗らないようになったり、自分が本当にしたいと思うことに集中するようになりました。

そうするようになって、人生がとても楽しくラクに生きられるようになったと感じています。

そのため、今回のご相談者さんに対しても「もっと自分本位で生きていいし、自分のことを大切にしてほしい」と思います。

「自分を大切にする」と言っても、他人をないがしろにして、自分のことだけ考える無責任な行動をするということではありませんし、そこはバランスを取っていけばいいと思うのです。

頑張りすぎてしまうタイプの方は、「NO」を言うことが苦手だったり、無理しないとできないことも「できます、頑張ります」と引き受けてしまうことが多いのではないでしょうか。

そこを「今の私には難しいです。相談させてください。」などと正直に言って建設的な話し合いで無理なくできる方法を探していけるようになると、仕事も人生も無理しすぎずに続けていくことができると感じています。

そして産休育休についても、職場として労働者に無理なく仕事を続けてもらうために用意されている制度なので、遠慮せずに使っていいのだと思います。

職場の同僚に迷惑をかけたくないとか、周りの人にどう思われるかとかが気になってしまう気持ちはとてもよく分かりますが、お腹の赤ちゃんを守り育てていけるのはご相談者さんだけです。

会社や組織というのは、チームで働いている限りは誰かが抜けたとしても補えるようになっているはずですし、特定の誰かにしかできないようになっていては組織である意味がありません。

ですから、今はうつ病を治すことと元気な赤ちゃんを産むことを第一に考えて、それでまた健康に働けるようになっても続けたい仕事だと思えば、その時に元気に働いて貢献すればいいのだと思います。

ご相談者さんは、1年以上妊活してきたとおっしゃっていますが、2ヶ月の休職中に妊娠が発覚したのも偶然ではないのかもしれません。

もしかしたらこれまで頑張りすぎていて、ホルモンバランスが崩れているなどの原因があり妊娠しづらくなっていたところで、身体と心を休める期間を取ったことで妊娠につながった可能性もあると思いました。

これから無事にご出産されて、無理せず楽しく育児をしていくためにも、まずは自分のことを大切にする練習を重ねていってほしいと思います。

<その他SNSでも子育てに関する情報発信をしています>
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今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。また次回の記事でお会いしましょう!

保育士/チャイルドカウンセラー

専門は保育、幼児教育、家庭教育。九州大学教育学部卒。2019年2月に女の子、2021年11月に男の子を出産した2児の母。HSP(Highly Sensitive Person)の気質を持ち、人生で2度のうつ病を経験。現在はがんばりすぎるのをやめて「無理せず自分らしく」がモットー。育児のお役立ち情報やライフハック、子どもと楽しく過ごすための遊び心などを発信。

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