保育士をしていて思う子どもの才能を伸ばすために大切なこと
こんにちは!保育士ごんちゃんです。
現在、子育て支援保育士として地域の公民館や療育教室で親子遊び講座をしたり、地域の保健師さんと一緒に子育て講座にまわったりするような働き方をしながら、子育てに関する情報発信をしています。
そしてわたしも現役の子育て世代で、2人姉弟の育児に日々奮闘しています。
今回は、子どもの育ちを支えるうえで大切にしたいことのお話です。
▼子どもはみんな才能を持っている
わたしが保育士としてたくさんのお子さんと関わってきて思うのは、子どもは全員が才能を持っているということです。
もし、子育て中のお子さんやお仕事で関わっているお子さんに何の才能も感じないという場合は、その才能に気づいていないだけです。
よく小学校のスローガンなどで「主体性を持った子どもを育てよう」のようなものを見ることがありますが、子どもは主体性も才能も持っています。
ですから子どもの教育で気をつけなければいけないのは、子どものもともと持っている主体性をなくさないような関わりです。
子どもの才能についても同じことが言えると思っています。
子どものもともと持っている才能を伸ばすためには「大人の常識や感覚の枠の中に閉じ込めない」ということがとても大切だと感じます。
それは、乳幼児期はもちろんのこと、思春期になって子どもが自立していくときまでずっと大切にしたいことでもあります。
▼乳幼児期に大切な親のまなざし
親子関係を考えて見たとき、親と子どもはそれぞれに意思を持った別の人間なのですが、親は家庭教育の中で無意識に子どもに同じ価値観を求めてしまうことがあります。
親が子どもに対して「そんなことをしてほしくない」と思ったら、やめさせるような声かけをすることは日常的にありますよね。
しかしここで大切なのが、それは自分の中での常識や当たり前の感覚というだけで、子どもの才能を伸ばすきっかけを奪ってしまっていないかという視点です。
例えば、お子さんが虫に興味を持っていて、公園に行っても遊具で遊ぶことをほとんどせず、公園の隅っこでダンゴムシを探したり、アリをじ〜っと眺めていたりするだけだとします。
こんなとき、特に虫が得意でないお母さんなら「そんなことばっかりしていないで、あっちの遊具でも遊んだら?」と声をかけたくなるんじゃないかと思います。
しかし、この時忘れてはならないのは、いまのお子さんにとっては「虫が何より興味関心の対象で、夢中になれること」だということです。
子どもにとって遊びは「やってみたい」から始まる全てのことで、遊具やおもちゃで遊ぶことだけが遊びではありません。
そして、自分からやってみたいと思ってやっている遊びは子どもの生きる力を最大限に引き出します。
このお子さんにとって虫を観察することは何よりやりたいと思っている遊びなので、その気持ちを大切にできるかどうかで、その後の知的好奇心や探究心を育めるかどうかにもつながります。
幼児期に机に向かうお勉強をしていなくても、好奇心や興味関心を尊重してもらえたお子さんは、その後の小学校生活でも勉強にそれを自然と応用できるケースが多いです。そして自分の得意なことや好きなことを見つけて、自分のやりたいことを見つけていくと思います。
また、親子で生まれ持った感覚が違っているということもあります。親は気楽に考えられてあまり悩まない性格だけど、子どもはとても繊細である、とか、その逆もありえますよね。
同じような感覚を持っていないと「なんでそんなことで」と思ってその感覚を矯正しようとすることがあるかもしれません。しかし、生まれ持った感覚は無理して矯正するよりも良さを理解するほうが才能を伸ばしていくことにつながります。
私が保護者さんのHSC(Highly Sensitive Child)への理解が大切だと感じているのもこういった理由です。
このように、子どもに対して乳幼児期からできる関わりとしては、特に感覚や興味関心の面で大人の枠に閉じ込めないことがとても大切だと考えています。
▼思春期に親が持つべき視点
子どもの年齢がもう少し上がって、小中高校生になったときにも、自分の常識や感覚の枠の中に子どもを閉じ込めない関わりはとても大切です。
子どもが成長するにつれて、考える力も育っていきますし、自分で選択する力も備わっていきます。
そんな時に子どもが「自分はこんなふうにしたい」と言ってきたことが、自分の常識や経験から賛成できることじゃないとしても「思うようにやっていいよ」と言えるかどうかが、才能を伸ばせるかどうかに関わると思います。
私たちが子どもだった時代と比べて、今の子どもたちが生きていく時代はますます選択肢が多様になり「こういう道を歩めば幸せ」という共通の価値観も薄れています。
一昔前は、いい大学に入って、いい会社に入ればみんなが幸せだと思うような時代だったと思います。
しかし今は、そんなことはないと思っています。わたし自身も大学を出て組織に属して働いたこともありますが、いまどこにも属さずフリーランスで働いている今のほうが幸せです。
ただ親の人生でも経験してきていないことを、子どもに「やってみたい」と言われて、しかも親があまり賛成できないことだったら、想像がつかなくて不安になることもあると思います。
実際私の親は公務員ですが、私は安定性のないフリーランスという道を進んでいます。そういうケースは多々あると思いますし、私の親も本心では心配があったかもしれません。
でも私の実体験としても、信じて応援してくれることが何よりの力になりました。うつ病の時は自分のやりたいことなんて何もなく、自分の才能を生かすこともできていませんでしたが、今は自分の持っているものを最大限に活かした仕事ができていると思います。
子どもが自分の進む道を選択した時に大切なことは「子どもの決めたことをを信じる」ということです。
そのためには幼少期から子どもを信じ続けることが大事で、その関わりの積み重ねが、子どもの自信や自己肯定感を育みますし、親子の信頼関係も作っていきます。
親はついつい子どもをコントロールできると思ってしまいがちですが、そんなことはそもそも無理です。
目の前にいる子どもを信じて、才能が輝く明るい未来を思って、毎日の子育てを積み重ねていきましょう。
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