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猫に危険な身近な食べ物5選!キッチンにそのまま置いとくのはNG!

SHIHO元動物看護師・猫好きママライター

愛猫との暮らしの中で、ふと「これは猫が食べたら危険かもしれない?」と不安になることはありませんか?とくに猫の飼い主であれば、猫の健康には細心の注意を払っていることでしょう。

しかし、実は猫にとって危険な食べ物は私たちの生活の中に多く存在しています。

そこで今回は、猫に危害を及ぼす「身近な食べ物」5つを紹介します。猫の飼い主さん必見の内容です。

1.猫に危険な食べ物5選!

1‐1.チョコレート

チョコレートは人間にとってはおいしく集中力も高める食べ物ですが、実は猫にとっては危険な食べ物です。その原因となるのは、チョコレートに含まれる「テオブロミン」という物質

テオブロミンは猫の体内に入っても上手に排出されないため、中毒症状の原因になるのです。テオブロミンは猫の神経系や循環器系に作用し、死を招くような重篤な中毒症状を引き起こします。

具体的な中毒症状としては、嘔吐・下痢・呼吸困難・落ち着きがない・不整脈など。とくにダークチョコレートはテオブロミンの量が多く含まれているので要注意です。

猫に中毒症状が現れるテオブロミン量(チョコレート量換算)は次の通りです。

・ダークチョコ:~5g/kg
・ミルクチョコ:10g/kg

板チョコは約50gなので、ダークチョコの場合たったひとかけ~約半量くらいでも中毒症状が現れる可能性があります

1‐2.カフェイン入り飲料

カフェインは一般的に人間の多くの飲み物や食品に含まれていて、集中力や運動機能を高める目的で仕事中などに摂取する人が多いでしょう。

しかしこのような作用のあるカフェインを人よりも体の小さな猫が摂取すれば、「効きすぎて」非常に危険です。

猫のカフェインの致死量は約100~200mg/kgで、中毒症状が現れるのは20mg/kgとされています。

コーヒーのカフェイン量は60mg/100mlなので、体重4~5kgの成猫であればコップ一杯程度。しかし体がもっと小さい子猫であれば、少量でも非常に危険なので注意しましょう。

猫がカフェイン中毒を発症すると、主に嘔吐・下痢・不整脈・震え・痙攣などの症状があらわれます

1‐3.アルコール飲料

猫は人間と異なりアルコールを分解する酵素を持っていないため、美味しいお酒も猫にとっては、危険な飲み物です。

猫の小さな体にはアルコール飲料に含まれるアルコール濃度は高すぎて、少量を飲んだだけでもアルコール中毒に陥ってしまう可能性があります

猫がアルコール中毒になると嘔吐や下痢、呼吸困難などがみられ、重症化すると昏睡状態になり死亡してしまうこともあります。

とくにウィスキーや焼酎といった濃度の高いお酒は要注意。お酒がはいるとどうしても注意力が欠けがちになりますが、飼い主は猫がアルコールを舐めないようにしっかり見ておく必要があります。

どうしても「お酒が入ると猫に気を配れるか心配」という人は、猫を別の部屋に移動させたりケージに入ってもらったり、「物理的」に猫がお酒に触れないようにする工夫をしましょう

1‐4.ネギ類

長ネギ・タマネギ・ニンニク・らっきょう・ニラなどのネギ類は、猫にとって有害な食べ物。というのも、これらの食材に含まれる「有機チオ硫酸化合物」という成分が、猫の赤血球を破壊してしまうからです。

猫であれば玉ねぎを1kgあたり5g食べると、血液学的に変化が現れるともいわれています

具体的な初期症状としては、食欲不振・嘔吐・下痢・呼吸困難などで、重症化すると血尿や貧血、急性腎不全といった重篤な病気を引き起こします

つんっとした匂いの生のネギ類をむしゃむしゃ食べる猫は少ないと思いますが、ハンバーグや豚肉の生姜炒めといった猫の大好きな「肉料理」には注意してください。加熱しても毒性がなくなることはありませんので…

1‐5.生のイカ・エビ

生のイカやエビ、ほかにはタコやカニは猫にとって危険な食材です。

これらの食材には「チアミナーゼ」というビタミンB1を分解する酵素が含まれているのですが、猫はビタミンB1を体内で合成できないため、生のイカやエビを大量に長期的に摂取すると「ビタミンB1欠乏症」を引き起こす可能性があります

人間でいう「脚気」と同じですね。

症状としては下痢・嘔吐・体重減少などがみられ、重症化するとふらつきといった神経症状が現れてくることも。

ただしチアミナーゼは加熱することで活性しなくなる特徴があるので、猫に生のエビやカニ、イカやタコを与えるときは十分に火を通してから与えましょう。

2.まとめ

猫にとって危険な食べ物は、今回紹介したもの以外にもたくさんあります。猫の健康を守るためには、飼い主が猫にとって何が危険なのかを理解し、誤食を防ぐ対策をしっかりとすることが重要です。

もし猫が誤食してしまった場合は、自力で吐かせたり水をたくさん飲ませたりなどはせず、すぐに獣医師に相談しましょう。なるべく早く吐き出させる必要があるので、夜間でも緊急外来を受診してくださいね。

元動物看護師・猫好きママライター

こんにちは!元動物看護師・フリーライターSHIHOです。これまでの経験を活かし、ペットの健康や気持ちなどペットに関する情報を発信! 愛猫家で自宅では老猫2匹と楽しく過ごしています!男の子二人の育児にも奮闘中…!ペット好きさん、ぜひ気軽に覗いてみてください!個人ブログも運営してます SHIHOのサイト一覧:https://lit.link/Shiho2kidsmama

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