【佐賀市】諸富の工房で生まれた“無垢材の御朱印帳”。地域ブランドを継承するモノづくりの現場へ。
先月、諸富町大中島で開催された「いわいのわ×職人たちの宝島2023」。木工関連の企業5社が共同開催するイベントではさまざまな商品やお店が並び、ワークショップなども開かれ、雨の中でも大盛況でした。
筆者も子供たちと行ったところ、そのときに出会ったとある工房の作品たちに魅了され…先日、改めて本社工場内にあるショールームにお邪魔してきました。
飛鳥工房ショールーム (諸富市徳富)
佐賀市と大川市を結ぶ大川橋前にある「大川橋西」を左に曲がって道なりに。田んぼの手前で左に曲がりさらに進むと左手に会社が並ぶ通りがあるので、その通りに入ると右手に「飛鳥工房」の文字が。
文章だとわかりづらいですが、スマホのナビでも検索できるので、案内通りに進んでください。着くと、工房の手前に駐車スペースがあります。
1枚目の写真にある案内板を横をまっすぐ進むと工房です。
工房というと職人さんたちの作業場のイメージがあり、気軽に行っても大丈夫かな…?と少し不安でしたが、ウェルカムボードや可愛らしい工房のロゴマークにホッと癒されました。
中に入ると…なんと素敵な空間!優しい木の香りに包まれ、たくさんの作品が並んでいます。
出産祝いにもぴったりな木のおもちゃや、フォトフレーム、命名札も。
誰もが手にしたくなる、木の御朱印帳!
そして、無垢材で作られた御朱印帳!見た目の可愛さはもちろん、檜の香り、手触りも心地よい。5年前、先述の「いわいの家具×職人たちの宝島」で近くの神社にイベント限定の御朱印を提案した際、合わせて考案したのがきっかけで誕生しました。
こちらは佐賀のシンボルマーク、バルーン!お土産としても人気だそうです。
よく見るとそれぞれ、神社オリジナルのデザイン。クチコミやSNS、イベント時の販売で評判が広まり、県内に限らず多くの神社から「オリジナルの御朱印帳を作ってほしい」という依頼があったそうです。例えば、諸富町にある「新北神社」は敷地内にある御神木“飛龍木”、香川県坂出市の「神谷神社」は国宝にも指定されている本殿がモチーフになっています。
こちらは白山神社(伊万里市)の御朱印帳の裏面。どの御朱印帳も、裏までしっかりと神社のシンボルが刻まれています。ちなみにこの上の紫色は、神社にある藤の花をイメージしたもの。依頼に至る経緯やデザインの企画など、1つ1つの商品が持つエピソードも説明してくださいました。
この御朱印帳をきっかけに御朱印巡りを始める方も多いのだとか。まだ持っていないけれど興味のある方、2冊目以降の購入を考えている方、いかがですか?
ショールームの一角でワークショップ体験も。
ショールームの一角には、ワークショップができるスペースがあります。要予約で、カトラリーやお皿などを作る体験ができます!旅行の思い出に寄られる方も多いそうです。気軽に地域ブランドを体験できる場って貴重ですよね。
現在、工房の職人さんは全て女性。子育ての経験を生かし、子ども向けの商品製作にも注力されています。現在はおもちゃや小物を製作する工房ですが、もともとは木の家具を作る際に必要な細かい部品を作る会社だったそうです。その後、娘さんに木のおもちゃを作ったことがきっかけで、業者向けの業態から現在の工房へと転身しました。
現在の工房がはじまるきっかけとなった、30年ほど前に娘さん用に作った木馬も展示されていました。
県の特産品などはさまざまありますが、飛鳥工房さんをはじめとし、家具メーカーや小売店、資材業者などで構成される「諸富家具」は、佐賀市にとって誇らしい地域ブランドだと思います。既に多くのファンがいることを前提に、旅行客や県外からの認知はもちろん、地域のより多くの方々にその存在を改めて感じてほしいなと思いました。
ぜひ、工房にも気軽に足を運んでみてください♪