Yahoo!ニュース

定期預金の仕組み、金利の計算や途中解約、満期のルール。見た目の金利に騙されないための注意点

しょうこちゃんポイント投資家

株式投資や投資信託などの「投資」によるリスクを取りたくない方にとって、自分の資産を少しでも有利に運用する金融商品として代表的なものが「定期預金」かと思います。

定期預金は一定期間銀行に預金をすることを約束する代わりに、いつでも払い戻しができる普通預金よりも高い金利(利息)が付く預金商品です。ゆうちょ銀行(旧:郵便貯金)では定期貯金と呼んでいますが、商品性は同じです。

ただ、定期預金という金融商品は今のような金利状況では正直言って運用の目的で利用されることはほぼなくなっています。私自身、定期預金を利用したのは銀行がキャンペーン等で実施する特別な金利が付くようなタイミングくらいですね。

とはいえ、そういった定期預金キャンペーンが出た時などに商品性を理解して利用するにはその仕組みを知っておくことが必要です。また、そういった金利キャンペーンの「見た目」に騙されないための注意点も説明します。

定期預金の金利の計算方法

そもそも預金金利は「年率」で表示されています。これは1年間預金した場合の金利ということになります。

定期預金に限らず、預金商品やローン(借金)の計算は年率換算でも日割で計算されます。表示は年率になりますが、1カ月定期や3カ月定期というように期間が短いケースではその分計算しなおす必要があります。

年率金利÷365×預金日数=適用される金利相当

となるわけですね。たとえば、年率5%の定期預金(1か月満期)という場合は、5÷365×30=0.41095%となります。100万円の預金をしていれば1000000×0.41095%=4109円を利息相当として受け取ることができるというわけですね。

1か月定期預金は翌月の同日が満期日になる

1か月定期のような1か月単位の定期預金は満期日の1か月後の応当日となります。
たとえば、8月1日に1か月定期預金に預けた場合は9月1日が満期日です。9月1日に預けた場合は10月1日が満期日となります。

ちなみに月の日数は異なるので8月1日~9月1日は31日間、9月1日~10月1日は30日間となります。前述のように実際の利息は日単位で計算されるため、8月は31日分、9月は30日分の金利が付与されます。

見た目が高金利の定期預金に注意

こうした計算から見た目の金利が高く見える定期預金には注意が必要です。

たとえば、今なら口座開設で金利5%の定期預金に預けられます!というキャンペーンがあるとします。これって今の定期預金金利水準から考えると相当お得に見えます。ただし、この場合は以下の点を確認する必要があります。

  • 預金期間
  • 預金金額(上限金額)

預金期間が短い場合、運用できる期間が短くなります。たとえば、1カ月満期であれば、実際に受け取ることができる金利は5%の1/12になりますので、約0.42%にしかなりません。また、預金できる上限が10万円といったように低いケースもあります。

仮に5%の定期預金キャンペーンが「1か月満期で10万円が上限」と言いう場合に受け取れる利息は税引き後だと166円にしかなりません……。もらえないよりはいいですけど、その手間をかける意味があるかは別ですね。

定期預金は途中解約できる

また、定期預金は途中解約はいつでもできます。
ただし、約束した期間を運用しないわけなので、金利は当初約束した水準ではなく、ペナルティ金利となります。実質的にはゼロ金利と思ってもらってよいです。

ただ、途中解約したからといって元本割れをすることはありません。

前述のようなキャンペーンの定期預金を利用する場合、途中解約をすると金利が適用されず勿体ないことになりますので、万が一途中解約をする可能性があるのであれば、資金を分けて定期預金に入れる方法もあります。

100万円×1本にするのではなく10万円×10本に分けておき、どうしても解約の必要がある場合はその内2本を解約するといった形でリスクを分けることができます。

なお、定期預金の中にはいわゆる仕組み預金といって途中で解約することができないようなタイプの預金があります。こうした預金は一般的にな定期預金よりもかなり高金利となっていますが、途中解約が原則不可となっているものもあります。これら仕組み預金は「預金」と言いながらも実質的には投資商品なのでご注意ください。

参考:リスクのある仕組預金(新型預金)の怖さ
※外部リンク

定期預金の満期時の扱い

定期預金が満期になった時には大きく3つの扱いがあります。

  • 自動解約
  • 元金継続
  • 元利継続

自動解約はその名の通り解約されて、普通預金口座に元金と利息分が戻されるというものです。元金継続は同じ定期預金期間で「元金部分」だけを再度定期預金として組み込むというものです。利息は普通預金口座に入金されます。

最後の元利継続は元の元金部分と利息を合計して再度新しい定期預金として運用する方法です。利息部分が再投資されることになるので、複利効果が働くのが特徴です。とはいえ、現在の金利情勢ではほぼ期待できない水準ではあるのですが……

満期時に継続をする場合は、その時点での条件での定期預金となります。例えば同じ3年満期の定期預金でも3年前の預金金利と満期時の金利が異なる場合、新しい3年満期の定期預金は現在の預金金利で組まれることになります。

キャンペーン金利などは1回限りということになりますね。

定期預金を上手に活用していきましょう。

筆者について

しょうこちゃん(@showchan82)

ポイ活(ポイント活動)をしながら、それを投資に回すポイ活投資を実践しているポイント投資家。ポイ活というとお特に買い物をする、というイメージが強いかもしれませんが、それだけではなく、貯金や資産運用(資産形成)にも強く役立てることができるんです。ポイントを利用したお得な貯金のやり方や投資術などを実際に自分自身で試しながら日々研究しています。

ブログ:ポイント投資の攻略ブログ

Twiiter:@showchan82

Instagram:@showchan82

ポイント投資家

ポイ活をしながら、そこで得したポイントを投資や貯金に回すポイ活投資、金融ポイ活を実践しているポイント投資家。ポイントを利用したお得な貯金のやり方や投資術などを実際に自分自身で試しながら日々研究しています。

しょうこちゃんの最近の記事