2023年12月1日より楽天モバイル契約者向けのSPU特典（楽天市場でのお買い物ポイント還元）が大きく還元率アップします。全体的に「改悪」と報じられることが多かった2023年12月からのSPU特典の内容変更ですが、「楽天モバイルユーザー」であり「月の楽天の利用金額が5万円程度」くらいのユーザーであれば、内容は全体的には改善となる可能性が高いです。

特に楽天モバイルユーザーに対する還元が強化されています。この辺りは今の楽天が置かれている状況から考えていかに楽天モバイルを急浮上させるかが喫緊の課題であることを考えての戦略だと思います。
楽天市場で、そこそこお買い物をしている人であれば利用を検討してもよいと思います。楽天のポイント還元施策はコロコロと方針が変わりますが、楽天モバイルは解約時の手数料もかかりませんので、改悪されたら解約みたいな方針でもよいかと思います。むしろ新規契約だと6000P～のポイントがもらえるキャンペーンを常設提供していますので上手にお得に活用していきましょう。最新のキャンペーン情報については「楽天モバイルのキャンペーンのお得な活用方法」でもまとめています。

楽天モバイル＆楽天市場の利用なら3万円弱のお買い物があれば黒字回線化が可能

• 楽天モバイル契約者：最大3％→4％還元（上限2000P）
• 楽天モバイルキャリア決済：0.5％→2.0％還元（上限1000P）

上記のように変更されます。
楽天市場並びに、楽天ビック予約済みの上でビックカメラでのお買い物が対象となります。楽天モバイルユーザーならだれでも4％還元、さらに楽天モバイルキャリア決済を利用するなら6％還元となります。
還元の上限は2000P～3000Pです。一方で楽天モバイルの回線維持に必要な費用は1,078円～3,278円です。最低料金で利用するなら「黒字化」も比較的簡単ですね。楽天モバイルは無制限で利用できるのでガンガン利用して上限になった場合でも楽天市場で5万円以上のお買い物をすれば最大3000ポイントの還元なので実質278円で無制限のスマホ利用ができるということになります。こう考えるとメイン回線としても使えそうです。

楽天市場で月に18000円～27,000円のお買い物で楽天モバイルはポイントで維持可能

まず、楽天市場のSPUによる楽天モバイル回線の還元は4～6％となります。ここから逆算をして楽天モバイルの最低維持料金（3GB未満の利用）であれば月に18,000円～27,000円（税別）の利用で損益が転換します。
税別なので税率10％の商品の場合は19,800円～29,700円以上のお買い物ということになります。このくらいの金額であれば毎月利用しているという人は少なくないかもしれません。

また、楽天ビック予約という楽天経由でビックカメラの来店予約をしてビックカメラでお買い物をすればSPU特典が受けられるというサービスもあります。ビックカメラでお買い物をする人であれば、楽天市場でのお買い物額＋ビックカメラでのお買い物額が上記の基準以上であれば楽天モバイル回線を利用しないケースであってもポイントで黒字化できるということになりますね。
参考：ビックカメラのポイント還元率をアップさせる楽天ポイント連携と来店予約

なお、楽天モバイルの利用料金自体は楽天ポイント払いも可能です。そのため、実質無料ではなくポイント払いしておけば完全無料とすることもできますね。

楽天モバイルのキャリア決済は利用する価値がある？

楽天市場の利用が+2％還元となる。楽天モバイルのキャリア決済の利用。こちらはやるべきかやるべきでないかに賛否があると思います。
そもそも条件として「楽天モバイルキャリア決済で2000円以上の決済をする」というのが還元条件となっています。
他社のキャリア決済の場合は物販などでも利用できるケースもありますが、楽天モバイルの場合はGooglePlayストア内のみです。たとえば以下のような支払いが挙げられます。

• Youtubeプレミアムの支払い
• GooglePlayストア内の有料アプリ
• ゲームアプリ内での課金

普段からゲーム内課金や継続課金（サブスク）などを利用している人なら良いですが、そうでない人はあえて課金する必要が出てきます。

楽天市場でのモバイルキャリア決済のSPU還元の上限は1000Pとなります。つまり、SPU目的で2000円以上のモバイルキャリア決済をするのは損でしかなく、あくまでも、モバイルキャリア決済を利用する前提があり、そのうえで決済手段を楽天モバイルキャリア決済を選択するという考えである必要があります。

ポイント還元は月5万円のお買い物で上限な点には注意

楽天モバイルの契約によるSPU還元の上限は楽天市場のお買い物金額50000円（税別）で上限となります。この条件を高いとみるか低いとみるかは人それぞれかと思います。

統計を取っているわけではありませんが、おそらく世の中の90％以上の人にとっては楽天市場で毎月のように5万円を超えて買い物する人はレアケースでしょう。一方でビジネス目的のような形で楽天市場を利用していたような人にとっては上限の下落によってかなりの痛手となっていそうです。

上記は楽天モバイルユーザーのポイント還元率をグラフにしたものです。基本ポイント＋楽天モバイルのSPU特典です。5万円のお買い物まではポイント還元率は5％または7％となりますが、上限を超えてのお買い物で還元率は逓減していきます。10万円のお買い物なら3～4％還元にまで下落、20万円のお買い物だと2～2.5％還元にまで下がります。

楽天モバイルのSPUをうまく利用して上限を考えたお買い物を

12月以降の楽天モバイルのSPUについては多くのユーザーにとっては上手に使えばかなりお得に使える可能性があります。一方で月5万円という上限があります。
たとえば、楽天でお買い物をしたい場合で高額な商品を購入し5万円を超えるような場合にはほかのお買い物を調整したり、月をまたいで購入するようにする。あるいはAmazonやYahooショッピング、auPAYマーケットといったような他のECモールを利用するという手もあるでしょう。

実際、楽天市場のSPUについてはその全体でみても還元率は～5万円までから、10万円、20万円、40万円の壁によって還元率が低下します。12月からの楽天市場は5万円までのお買い物、くらいをベースに考えていきましょう。

なお、SPU全体に関する内容については「楽天市場のSPUの最新情報、楽天市場のお買い物がお得になる常設キャンペーンを攻略」で紹介しています。