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【厚木市】温泉やロケだけじゃない!七沢温泉 玉川館のレトロなカフェが素敵すぎる

その写真が趣味の主婦ライター(厚木市)

七沢温泉の元湯玉川館といえば、強アルカリ鉱泉の温泉はもちろん各種テレビ番組のロケ地として有名ですが、今回はランチタイムに名物のキーマカレーと強アルカリ鉱泉で淹れたコーヒーをいただいてきました。

外観

玉川館は「七沢温泉入口」バス停から斜め左の道をまっすぐ進み、一番奥のほうにあります。苔がイイかんじに自生したという看板が目印。

内観

創業120年。泉質の良さから湯治宿として栄えた元湯玉川館。玄関とロビーはもともと古民家だった町田の農家を40年前に移築したとのこと。

Cafe

玉川館オリジナルの「キーマカレー」。Cafeの食事メニューはキーマカレーのみといういさぎよさ。

他は手作りチーズケーキやはちみつトーストがあります。ビールやワインもあるようです。

温泉だったスペースを40年前に改築したというレトロ感たっぷりのカフェは、なんとも落ち着くおしゃれな空間です。

バーカウンターがあります。以前はワイン会など催されていたようです。

こちらが強アルカリ鉱泉の水。少し甘みがあります。

「ほ、ほ、蛍こい、こっちの水は甘〜いぞ」というように甘い水には蛍が寄ってくるのでしょうか。玉川館は夏にはたくさんの蛍を見ることができるそうです。

ちょっとしたブックコーナーもあります。

源泉の強アルカリ鉱泉で淹れたアイスコーヒー(¥550)をいただきました。(ホットコーヒーは¥440)

こちらがキーマカレー(¥880)。カスリメティ、生姜などのスパイスたっぷりの、水を使わず野菜の水分のみで作ったカレーは濃厚な味わいのなかにスパイスの爽やかさが香ります。(アイスコーヒーとセットで¥1,320 ホットコーヒーとのセットは¥1,210)

コーヒーは若旦那、五代目館主の山本健二郎さんが丁寧に淹れてくれます。

テラスに出るとハンモックがあります。ハンモックに揺られながらうたた寝するのって、子供のころ骨つき肉と同じくらいの憧れでした。今回は大人のブレーキが邪魔してハンモックに身を委ねることができませんでした(泣)

ロケ現場

玉川館といえば数多くのドラマや映画のロケ地としても有名です。こちらをご参照ください。

70年ちかく前に長谷の農家を移築したというこちらの素敵な大広間もサスペンスドラマの毒殺シーンに!

若旦那自ら案内してくださったこちらの階段もサスペンスドラマの殺人現場に!女性スタントマンが実際に転げ落ちて撮影されたとのこと。

漫画家や文豪の隠れ家的宿

「のらくろ」の田河水泡さんも利用していたようです。

「『のらくろ』の作者・田河水泡さんは、昭和6年と昭和7年に半年ずつ玉川館に滞在し、地元の子どもたちとの触れ合いを楽しみながら作品を描いていました。」と説明書きがあります。

木村久邇典著『山本周五郎 馬込時代』をはじめ、多くの書籍の中にも玉川館が登場しています。

館内

お風呂に通じる廊下。緑が美しいです。

囲炉裏のある部屋。自在鉤がぶら下がっている部分は水車のギアを再利用したそうです。

ロビーは誰でも思い思いにくつろげるいこいの場です。

館内には昔の器具や建物の一部を再利用したものが随所に見受けられました。そのためかノスタルジックな温かさがあり、初めての場所にもかかわらず居心地よくて長居をしてしまいました。

四代目の大旦那 山本淳一さんに館内を案内していただいてお話しもたくさんしていただきました。とても気さくな方で、七沢温泉の歴史や周辺のことなど興味深い話しをいろいろと聞くことができました。

中庭

樹齢120年の桜の木

中庭にはせせらぎもあります。夏の蛍のころにまた来てみたいです。

夕焼小焼の碑

童謡「夕焼小焼」の作者、中村雨紅が七沢の地に故郷を思い、玉川館へ幾度となく立ち寄ったことから昭和31年に本人が選んだ場所に歌碑が建てられることになったそうです。

七沢温泉郷の一番奥の方にある玉川館。電波状況も悪く諦めて携帯電話を置く。そんな不便さの中で見えてくるもの、聞こえてくるもの。気忙しい毎日の中で束の間、人間本来の五感を取り戻せる。そんな『現代湯治(いまとうじ)』の時間を味わえた気がします。

七沢温泉 元湯玉川館
場所:〒243-0121 神奈川県厚木市七沢2776 地図
電話:046-248-0002 FAX:046-247-0002
Cafe営業時間:12:00~18:00(LO 17:00)
定休日:玉川館に準ずる 4月の定休日
Cafeのメニューなどはこちら

宿泊の他、食事付きの日帰りプランなども各種あるようですので、詳しくはホームページをご覧ください。
公式ホームページ

写真が趣味の主婦ライター(厚木市)

主に、車で行ける郊外のカフェや穴場スポットを巡っています。スマホですが写真を撮ることが好きです。写真を通して、お店やその場所の持つ個性を表現できればなと思います。

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