【京都市東山区】栗まんじゅうに亥の子餅も。東山三条の「老松堂」の普段使いの和菓子が滋味深いおいしさ
東大路三条の交差点の一つ東の古川商店街の入り口がある交差点を北に30mほど行ったところにある「老松堂」。筆者が以前別の和菓子店の行列に並んでいた時に、前に並んでいた地元の方から「ここも美味しいんやけども、東山三条の老松堂さんも美味しいんえ」と教えていただきうかがってきました。
11月ということもあって栗を使った和菓子が並んでいます。しかも、京都ではメジャーな亥の子餅も販売されていました。京都市上京区にある護王神社では、旧暦の亥の月(11月)に護王亥子大祭があり、そのお祭りにちなんで「亥の月の初めの亥の日の亥の刻に食べるお餅」が亥の子餅です。外は黒ゴマの入ったニッキ餅で中にはこしあんが入っているのですが、見た目がうりぼうみたいでかわいらしいです。
隣には栗むしようかんや田舎まんじゅうもありました。栗むしようかんは甘さ控えめで程よい蒸し羊羹の歯ごたえがあり、日本茶のお茶うけにばっちりです。その横にはほかのお店では見かけない麦まんじゅうなるものがありました。
麦まんじゅうの前には説明書きがあり、中力粉と砂糖をお湯で練った後あんこを包み蒸したもので、新麦の収穫を祝うものなんだそう。真ん中を少しへこました形は小麦の形が由来とのことです。もち米とはまた異なるもっちりとしつつも歯切れのよい生地で、素朴な味わいながらも滋味深いです。
栗の季節の間だけ赤飯も栗入りのものを販売されています。お店の方から「近くのお寺さんの行事でも使ってもらってます」と教えていただいたのですが、小豆が多めでしっかりと小豆の旨味を感じると同時に、程よい米のもちもち感が美味しいです。
左から栗もち・亥の子餅・麦まんじゅう・栗蒸しようかんです。どれも小豆の優しい風味を感じるのに甘さは控えめです。また、あんの上品な味わいもさることながら、生地の柔らかさと美味しさが抜群です。実はまんじゅう類は3日間に分けて食べていて、3日目に「栗もちはさすがに表面が乾燥して硬いだろう」と思ったのですが、予想外なほど柔らかく「買った当日だったらもっと柔らかかったということ?!」と、びっくりしました。
今回購入したお饅頭はすべて170円(税込)で、普段使いの和菓子としてお手頃なお値段なのにどれも上質なお味でした。お近くに行かれた際には、ぜひ購入してみてくださいね。
【店舗情報】
老松堂
〒605-0028 京都府京都市東山区古川町通三条上る分木町分木町67
営業時間:9:00~18:00
定休日:なし