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知床遊覧船報道が判る!ウトロ港の今

宙船乗り物大好きライター・そらふね

2022年10月23日は北海道知床半島沖遊覧船事故(以下:知床遊覧船事故)が発生してちょうど半年。乗客乗員26人のうち20名が亡くなり、6名が行方不明のままです。1日も早い行方不明者の発見と、事故原因究明を願います。

知床遊覧船事故で重要な場所の一つが北海道斜里町ウトロ漁港です。事故を起こした(有)知床遊覧船だけでなく、同業他社の船も発着。実は現地に行けばすぐ判るのに、あまり報道されない内容があります。報道の理解が進むだけでなく、今後の知床観光にもきっと役立つ情報をお届けします。(訪問:2022年9月25日)

人の気配なし!(有)知床遊覧船事務所

シャッターが閉まった(有)知床遊覧船事務所
シャッターが閉まった(有)知床遊覧船事務所

(有)知床遊覧船は事故直後に国土交通省や海上保安庁などの家宅捜索を受け、捜索の状況は多く報道されています。2022年6月16日に国土交通省から旅客船事業の許可が取り消されると、事務所を引き払いました(2022年8月13日・FRIDAY(外部リンク))。

写真の右側の建物が(有)知床遊覧船事務所
写真の右側の建物が(有)知床遊覧船事務所

ところで事故直後の家宅捜索報道で、(有)知床遊覧船の周辺があまり映らなかった事にお気づきでしょうか?FRIDAYの報道写真では少し写っていますが、実は(有)知床遊覧船事務所の隣は同業他社の事務所。現地の事情を知らない多くの人が報道に接することにより、同業他社に不要な悪影響を避けるために撮影を工夫したのでしょう。

続いては同業他社について紹介します。

観光船は小型船3社と大型船1社!

ウトロで2022年夏、観光船を運航していた会社は4社。

小型船が3社、大型船が1社です。

1.ゴジラ岩観光

2022年は10月20日で今シーズンの運航を終了しています。3隻の小型船「カムイワッカ」「カムイワッカ88」「カムイワッカ55」を運航。

ゴジラ岩観光「カムイワッカ88」
ゴジラ岩観光「カムイワッカ88」

2.知床クルーザー観光船ドルフィン

2022年は10月10日で今シーズンの運航を終了。運航船は小型の「DOLPHINⅢ」1隻です。

知床クルーザー観光船 「ドルフインⅢ」
知床クルーザー観光船 「ドルフインⅢ」

3.知床世界遺産クルーズFOX

2022年は3社の中では最も早く、9月26日で今シーズンの運航を終了。運航船は小型の「FOX FIVE」1隻です。

知床世界遺産クルーズ「FOX FIVE」
知床世界遺産クルーズ「FOX FIVE」

4.知床観光船おーろら

2022年は10月25日までの運航となりました。「おーろら」は知床観光唯一の大型船です。

なお2023年1月20日から網走を拠点に流氷観光砕氷船として運航予定。それまでは船体整備などが行われます。

知床観光船「おーろら」
知床観光船「おーろら」

知床観光船乗り場を歩いてみた!

北海道斜里町ウトロへは国道334号を進みます。斜里町中心部や女満別空港方面から向かう場合、まず写真の交差点を目指してください。

国道334号からウトロ漁港への交差点
国道334号からウトロ漁港への交差点

交差点の歩道にはこちらの看板があります。交差点を左に曲がります。

交差点付近の歩道にある看板
交差点付近の歩道にある看板

国道に近い!ドルフィンとゴジラ岩観光

交差点すぐに「知床クルーザー観光船ドルフィン」の駐車場があります。

交差点にある「観光船ドルフィン」駐車場
交差点にある「観光船ドルフィン」駐車場

食事処を挟んでゴジラ岩観光(外部リンク)の受付・事務所。

ゴジラ岩観光
ゴジラ岩観光

ゴジラ岩観光の港側隣が観光船ドルフィン(外部リンク)の受付・事務所です。

観光船ドルフィン
観光船ドルフィン

ゴジラ岩観光利用者駐車場は(有)知床遊覧船の隣にあります。

ゴジラ岩観光駐車場
ゴジラ岩観光駐車場

運航日と乗船時刻前は係員の案内がありましたが、受付と駐車場の場所で迷わないよう注意した方がいいです。

海側にあるのがFOXと「おーろら」

FOX、知床観光船「おーろら」の乗場はもう少し先です。民芸店が見えてくるのでそこから更に進みましょう。

アイヌ民芸店・酋長の家と「おーろら」の案内看板
アイヌ民芸店・酋長の家と「おーろら」の案内看板

約200m進むと、知床世界遺産クルーズFOX(外部リンク)の建物です。1階が受付と飲食店となっており、裏にクルーズ船と飲食店利用者用の無料駐車場があります。

知床世界遺産クルーズFOX
知床世界遺産クルーズFOX

知床観光船おーろら(外部リンク)は少し進みましょう。

知床観光船おーろら受付
知床観光船おーろら受付

大型船「おーろら」には専用の駐車場がありません。駐車場、乗場共に受付から見て左側にあるトンネルを進みます。

駐車場とおーろら乗場へ向かう道とトンネル
駐車場とおーろら乗場へ向かう道とトンネル

トンネルの先に斜里町が運営する有料駐車場があります。おーろら利用者は町営駐車場が便利で運航会社も推奨。町営駐車場は普通車の場合、1日中停めても400円です。

なお車がない利用者が徒歩で「おーろら」乗場と行き来する、駐車場周辺を散策する場合には料金はかかりません。

町営駐車場からみた「おーろら」
町営駐車場からみた「おーろら」

さて小型船の受付と大型船の受付と乗場は判ったけど、小型船はどこで乗り降りするのでしょうか?

小型船に乗船している様子
小型船に乗船している様子

乗船時、運航会社の係員が誘導するので安心してください!で終えたいところですが、3社ともFOXの受付とおーろらの受付の間にある道を曲がって進んだ先に共用岸壁があります。各社の受付から岸壁までは基本徒歩となるので、体が不自由な利用者は運航会社と事前に相談が必要です。

まとめ

1.(有)知床遊覧船の事務所には人気がない。

2.(有)知床遊覧船の隣は小型船同業他社の事務所や駐車場。そのため報道では撮影に工夫が必要だった。

3.観光船の受付は国道334号から漁港へ向かう道の途中にある。

4.観光船の運航は2022年は早い会社は9月、一番長く運航する会社も10月25日まで。

5.小型船運航会社は利用者専用駐車場があるが、大型船「おーろら」利用者は町営駐車場。

乗り物大好きライター・そらふね

地元北海道を中心に日本を旅するフォトライターです。フェリー・飛行機・鉄道旅が得意分野。船会社で船員管理・港業務・営業を経験後、旅行サイトでライターとなる。船・地方空港・名所・ホテルを紹介する記事を多く掲載しました。乗り物移動をより楽しくがモットー。

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