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【速報】H3ロケット打ち上げ成功!日本の宇宙開発の使命を背負い宇宙へ!

2月17日、H3ロケット2号機が遂に打ち上げられました!そして衛星分離に成功したとのこと、おめでとうございます!

本記事では今後の飛行計画をはじめ、H3ロケットが担っている重要な使命について詳しく解説していきます。

H3ロケット1号機の失敗原因と、2号機の対策とは!?

■遂に打ちあがったH3と今後の飛行計画

2月17日、種子島宇宙センターより打ち上げられたH3は、ぐんぐんと高度を上昇させていきます。その後の飛行計画をご説明します。打ち上げから約5分後には、ロケットの第一段が分離され、第二段エンジンが点火されます。ちなみに1号機の打ち上げでは、この第二段エンジンが点火しないという不具合に見舞われ、空中で指令破壊となっています。今回の打ち上げでは、第二段エンジンの点火と性能の評価が最大の観点となりそうです。

その後、第二段エンジンは約10分間燃焼を続け、噴射を停止します。そして、搭載されている二つの小型衛星を軌道上に放出します。通常のロケットは衛星を軌道に投入した時点でその役目を終えますが、今回のH3ロケット2号機のミッションはまだ続きます。その後、H3は地球を1周し、第二段エンジンを再び着火することで、地球の大気圏へ再突入します。

このとき、H3は性能確認用ペイロードである「VEP-4」を切り離します。VEP-4はH31号機に搭載されていた「だいち3号」と同等の質量の金属の塊であり、1号機ではできなかった衛星分離機能の実証を行います。そして、H3とVEP-4は地球への再突入することで燃え尽きます。

そして、飛行全体の結果を評価した上で、今回のH3の打ち上げは成功したとのことです、本当におめでとうございます!

■H3ロケットの開発目的は?

H3ロケット©JAXA
H3ロケット©JAXA

H3は、全長57メートル、直径5.2メートルで、使い捨て型の液体燃料ロケットです。2014年から開発が開始され、2020年の打ち上げを目指していましたが、メインエンジンの振動問題のため打ち上げは何度か延期を繰り返していました。ちなみに開発総費用は2060億円で、一回の打ち上げ費用はH-IIAロケットの半分となる約50億円を目標としています。

H3の開発目的は、打ち上げ費用の削減、能力の増強、安全性の向上、年間打ち上げ可能回数の増加がありますが、ロケット開発の技術力維持と継承も目的の一つとされてます。実は、H-IIAロケットの初打ち上げは2001年、なんと既に20年ものあいだ新型ロケット開発はストップしてしまっていたんですね。H-IIAロケットの技術を継承していくためにも、継続的なロケット開発は必要なんです。もしかしたら、皆さんのお子さんの世代はH4ロケットを開発しているかもしれませんね。

H3の名前の由来は、歴代の液体ロケットの系譜であることや、水素の元素記号であることから「H」が名づけられました。また、設計概念を過去のH-IIAロケットから根本的に見直したロケットであるため、IIとは混同せず明確にするためH3となったのです。

H3の今後の活躍を楽しみに待ちましょう!

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