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スッキリした暮らしのための『即捨てリスト』

鈴木久美子片付け・収納専門家

片付け・収納専門家の鈴木久美子です。

整理収納アドバイザーとして、たくさんのご自宅にご訪問して片付け・収納のサポートをしています。そんな中、お客様から「これは捨てて大丈夫ですか?」と質問されることが多いです。

また、物があふれかえってしまい、どこから手をつけていいかわからない…と悩んでいる方も多いです。

中には、思い出の物を捨てなきゃ…、と悩んで片付けが進まない、という人もいらっしゃいます。

物を手放すということは、かなりの勇気とパワーがいることです。ただ、それに慣れてくると、『物が減っても大丈夫だった』、『減らしたことによって、快適になった』、と感じることで、物を手放す不安が減ってきて、徐々に手放しやすくなってきます。

まず、これから捨てたほうがいい、と思う物を心理的ハードルが少ない順にご紹介しますね。

段ボール

段ボール箱があると部屋が物置化してしまう原因に
段ボール箱があると部屋が物置化してしまう原因に

『数年前の引っ越しの段ボールの中に物が入ったまま。』

『収納ケースを買わずにとりあえず段ボール収納。』

『段ボールに思い出を詰め込んでいる』、という人も多いです。

収納ケースとして売っている段ボール製の収納用品はまだ良いのですが、配送用の段ボールは、倉庫に置かれていたり、地面に置かれたり、明らかに衛生的によくありません。

段ボールには湿気もたまりやすいですし、中の物にも悪影響です。以前にお客様のご自宅で、大量のアルバムがミカン箱に入っていたのですが、開けた途端、羽のついた虫がバーっと飛び出してきて、びっくりした経験があります。

段ボールはすぐに家から追い出しましょう!

何かに使えそうな空容器

お客様事例:何かに使えると数年間とっていた牛乳パック
お客様事例:何かに使えると数年間とっていた牛乳パック

かわいいお菓子の箱や、缶に始まり、ジャムの空き瓶、リボンに包装紙、

牛乳パックに、食パンの袋まで。

何かを集めだすと、クセになってしまっている人がいます。

何かに使うのならまだいいのですが、何か?は不明なまま、数年間残しているんです。

気が付くと、家はゴミだらけ!!

家族や友人とくつろぎ、楽しむための家が、ゴミを保管するための家になっていませんか?

用途が決まっていない、空容器は捨てちゃいましょう。

期限切れの食品

お客様事例:キッチンの食材の中に期限切れ初期品がたくさんある
お客様事例:キッチンの食材の中に期限切れ初期品がたくさんある

キッチンのサポートにご訪問してまず、やっていただくのは期限切れの食品です。そんな物は家にはない!と思いながら、皆さんどんどん出てくる期限切れや、存在すら忘れていた食品たち。

期限切れの食品を減らすだけで、ずいぶん収納スペースが空いてスッキリすることが多いですよ。また食品の収納スペースは、細かい食べ物などが落ちていると、虫がついてしまいやすです。食品の収納場所こそ、こまめにお掃除する必要がありますね!

また、ここで言いたいのは、捨てることを推奨しているのではなく、捨ててしまう事になった苦しみをしっかりと感じていただいて、今後、無駄にしないようにしてほしいと思います。

古すぎる薬

薬類も捨てられずに、ずーっととっている人も多いです。食品に比べて、多少期限が切れていたとしても大丈夫な感じがするのでしょう。

しかし、体調が悪いときに、数年前に期限が切れた薬を飲むのは、なんだか嫌じゃないですか?

いつまでも取っておくと、薬があったつもりになって、いざという時、飲める薬がほとんどなかった、という事にもなりかねません。

ご自宅の薬箱の中を一度見直してみてくださいね。

使う気がしない粗品

お客様事例:粗品などの袋類がたくさんたまっている
お客様事例:粗品などの袋類がたくさんたまっている

自分で購入していない、粗品類がたくさんあるという人もいませんか?

一旦、もらってしまうと、なんだか使っていないのに捨てるのはもったいないけど、そんなに愛着もないメーカーや企業のロゴが入ったバッグやボールペンを愛用したくないな…という人も多いのではないでしょうか?

そもそも粗品は、自分にとって必要だと判断して手に入れた物ではなく、偶然に手に入っただけの物。思い入れもなければ、使う気もしないのではないでしょうか。

捨てるのがもったいない、という気持ちだけで置いているなら、ご自宅のスペースがもったいないと思ってください。

捨てるのが悪いな、と思うなら、使わない物は最初からもらわないように心がけることが大切です。

何個もある同じ種類の物

お客様事例:ついつい増えすぎたキッチンバサミ
お客様事例:ついつい増えすぎたキッチンバサミ

家の中にいくつも同じものがある、という事はありませんか?

予備に1つ、2つ必要、というならまだわかりますが、同じ用途の物がたくさんある人も多いです。

なぜ、こんなに増えてしまうかというと、よくある原因は、

◆必要な時にパッと見つからなかったから

◆新発売や、よさそうな物だと思ったから、

と、このような理由で、安易に新しい物を増やしてしまうのです。

もちろん、暮らしを便利にするために、良い物や新しいものを買うのはいいと思います。

その場合には、古い物はどうするのか、収納スペースは大丈夫か?としっかり検討してからにする必要があります。

人に会いたくない服

自分が着る服くらい『好き』を基準に選んで!
自分が着る服くらい『好き』を基準に選んで!

服は、着ていなくても捨てられない人が多いです。

高かった、まだ着れる、いろいろな理由で、着ていない服でも捨てられないのだと思います。

ただ、服はいつまで着れば納得できるのでしょうか?まだ、着れるという観点では、やぶれる直前、まで着ているという事でしょうか?着れなくなる直前まで着ているということは、結構ボロボロですね。

もちろん、その服がとても気に入っていて、やぶれてもお直しして着続ける、という事は大賛成です。

人生のなかで、自分の好きや自由を優先できることも少ないので、着るものくらいは自分の『好き』を優先して選んでみませんんか?

『好き』と思えない服、この服を着て、『人には会いたくないな』、と思う服は、即捨てして大丈夫です。

今回は、皆さんのお家にも潜んでいるであろう物の『即捨てリスト』をご紹介しました。

いきなり、思い出の物や衣類などに取り掛かると、時間がかかってあまり減らせなかった、という事になりかねません。今回紹介したような比較的処分しやすい物から取り掛かり、まず、手放すことに慣れてみてくださいね。

ここで推奨しているのは、物を捨てる!という事ではなく、物を手放すことで暮らしが快適になることや、物を手放すもったいなさや苦しさはしっかりと感じていただき、できるだけ無駄な物を増やさない、という事が大切だと思います。

片付け・収納専門家

整理収納アドバイザー1級、住宅収納スペシャリストの資格を保有し、片付け・収納の専門家として活動中。個人宅の片付け、収納のサポートを中心に、講座、記事執筆、Instagram、YouTubeなどで暮らしに役立つ情報を発信している。TV(NHKニュース7、ZIP、ラヴィット、ズームインサタデーなど)メディア出演多数。整理収納アドバイザー2級認定講師として整理収納アドバイザーの育成もしている。

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