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【東京都中央区】日本初の万博は、大阪ではなく東京で開催予定だった!中央区トリビアその1

Tabicco(旅っ子)ライター/子連れ旅行アドバイザー(東京都中央区)

普段、なにげなく通り過ぎてしまうことの多い、街中にある石碑や看板。実は、あまり知られていない歴史的な場所だったりします。
「中央区トリビア」では、筆者が中央区散策中に見つけた、興味深い場所をご紹介します。

晴海の歩道に立つこちらの看板をご覧ください。

1940年に晴海で開かれる予定だった、万博の跡地であることを示す看板です。
開催されていたら、1970年の大阪万博よりも30年も早く、日本最初の万博となっていました。万博の正式名称である「紀元2600年記念 日本万国博覧会」の紀元2600年とは、日本書紀に基づく日本建国の年、神武天皇の即位から2600年という意味なのだそうです。

あいにく、戦争のため万博は開催されず、唯一完成した建築物だった万博事務局棟があった場所がこの看板の建つ場所です。その建物も、焼失してしまいましたが、万博の入場券など貴重な資料は、中央区立郷土天文館に収蔵されています。(2022年9月1日より移転準備のため閉館中)

紀元2600年記念 日本万国博覧会の入場券。中央区立郷土天文館所蔵、画像提供
紀元2600年記念 日本万国博覧会の入場券。中央区立郷土天文館所蔵、画像提供

面白いエピソードがあります。こちらの入場券は、1970年の大阪万博と2005年の愛知万博でも有効とされました。なぜなら、東京万博は中止ではなく「延期」という扱いだったため、すぐに払い戻しが開始されず、未使用の入場券がたくさん出回っているからだそう。実際に、愛知万博では100枚弱の入場券が使用されました。2025年の大阪万博でも有効かどうかは、未定だそうです。

バスの駐車場として使われていた跡地が、生まれ変わろうとしています。「(仮称)中央区晴海3丁目計画」というプロジェクトでは、この地に高さ100m、20階建ての高層ビルが建つ予定です。オフィスやホテルに加えて、商業施設も入るようなので、晴海の新名所になりそうです。

完成は2024年3月の予定。今から、どんな建物が登場するのか、楽しみです!
【日本万国博覧会事務局棟跡】
住所:東京都中央区晴海3-3-9

ライター/子連れ旅行アドバイザー(東京都中央区)

東京都在住、2児の母。旅行業界に23年間勤務。仕事も趣味も「旅行」。育休中から、「子連れ旅行」にハマる。コロナ禍で、地元・東京の魅力を再発見。子供と一緒に、グルメ、買い物、イベントなど、「東京観光」を楽しんでいる。好きな地域は、お台場、日本橋。Facebookにて、子連れ旅行情報を発信中。Instagramでは、自身の子連れ旅行写真を投稿しています。

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