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【相模原市】米軍基地の中に公園があるってホント?

旅人間はらぺこライター

はらぺこライターの旅人間です。

今回は神奈川県相模原市にある珍しい公園を紹介しましょう。そこは「米軍基地の中にある軍事フェンスに囲まれた公園」です。なんだか、ちょっと気になりますよね。

その公園の名前は「相模原スポーツ・レクリエーションパーク」と言います。

JR相模原駅北口から徒歩で7~8分、公園の広さは10ヘクタール。分かりやすく言えば「東京ドーム約2個分」に相当する面積、とっても広い公園です。

ここには遊具広場、芝生広場、ボール遊び広場、また人工芝グラウンドがあり、人工芝野球場も令和5年に完成予定だとか。

子供達がキャッキャ!言いながら走り回る平和的な公園ですが、一般的な公園と大きく違う点は、やはり「米軍基地の中にある公園」ってトコロでしょう。

米軍基地の中にある公園とは?

相模原市には3つの米軍基地(キャンプ座間、相模総合補給廠及び相模原住宅地区)が所在しています。

その一つ、JR横浜線相模原駅の近くに位置する相模総合補給廠、その一部である17ヘクタールは平成26年9月に日本政府に返還されました。

そして、約35ヘクタールは平成27年12月に共同使用が開始され、その共同使用区域のうち10ヘクタールが「相模原スポーツ・レクリエーションパーク」となります。

ここは、まだ日本政府に返還されていない米軍と共同使用の土地なので…

公園は米軍の軍事用のフェンスで囲まれ、相模原市の公園でありながら夜間は米軍の管理となる非常に珍しい公園となります。

JR横浜線相模原駅方面から見た様子
JR横浜線相模原駅方面から見た様子

例えば、JR相模原駅に隣接する立体駐車場から北口方面を見てみると、遠くに人工芝が見える辺りが「相模原スポーツ・レクリエーションパーク」です。

そして、手前に見える建物は米軍が使っていた住宅跡や宿舎跡。現在は誰も住んでいませんが、映画に出てきそうなアメリカらしい家が所々に…。

ちなみに、遠く右手の方角を見ると、米軍基地(相模総合補給廠)が見えます。

手前の米軍の宿所跡には保育園の跡もあり、その先にある公園の手前に見える広場は現在、市のイベントや防災訓練などで使用されている所になります。

羨ましいほど、贅沢な空間ですね。

簡単に整理すると…

この共同使用区域である公園(相模原スポーツ・レクリエーションパーク)の手前側、住居跡や広場になっている部分が米軍より返還されたエリアです。

ここは、これから ”まちづくり” が始まる場所です。

駅前なので、素敵な商業施設が出来るかもしれませんし、近未来的な住宅街になっている可能性もあります。広大な公園も近く駅も近く理想的な地域になりそうです。

具体的な構想が出来上がるのは2年後くらい、そして完成するのは2030年年頃でしょうか?まだ先ですが、楽しみですね!

相模原スポーツ・レクリエーションパークへ

さて、相模原スポーツ・レクリエーションパークの遊具広場に来てみると…

「え…!?」と驚くことがあります。それは小さな子供達が遊びまわる場所は、地面がフワフワで柔らかいこと。保護舗装がしっかりされています。

これなら子供が転んでも安心です。

この公園は米軍との共同使用区域、安全認証に関しては米軍と日本の基準と照らし合わせ、グレードが高い方を採用されているのだとか。

赤丸の中は点字があります
赤丸の中は点字があります

他にも、遊具の中には音で遊べるものや遊具に点字があるなど、聴覚障害、視覚障害の方も楽しく遊べるように配慮されています。

車いすの子供も遊べるテーブル式の砂場もあります。

そして、砂場を掘ると、恐竜の骨や化石が出て来る楽しさも!

余談ですが、英語表記を見ると、やはりアメリカっぽいですよね。

そして、チョークで自由にお絵描きができる「あおぞらキャンバス」も人気です。ここでは子供達が自由に描けるようになっています。

所々に目印やマークがあり、そこを上手に利用して絵を描いたり、色を塗ったり、子供さんの感性が思う存分発揮できる仕組みになっているそうですよ。

もちろん、チョークも用意されています。

そして、遊具広場から少し歩くと約1.4ヘクタールの広大な芝生広場です。ここでは、シートやサンシェードテントを広げてのんびりと過ごせます。

ここで面白いのが、ロボット芝刈機です。

いわば、自宅にある ”ロボット掃除機ルンバ” の芝刈りタイプ。

誰もいない夜に稼働しています。この公園の夜間は米軍の管理なので、その姿を見る事は出来ませんが、毎晩動いている陰の功労者です。

刈り取った芝はどうしているの?

そんな素朴な疑問を感じたりしますが、相模原市の方にお話を聞くと、毎晩稼働しているので刈られる芝は何ミリの世界。ゴミは出ないそうですよ。

こちらはボール遊び広場です。

広場の北側にあるボールコートには、バスケットゴールのほか、テニスやサッカー、軟式野球ボールなどで壁当てができるスポーツウォールがあります。

譲り合いで自由に使えます。

こんなに贅沢で素晴らしい公園、なかなかありませんよね。

最後に余談ですが、公園内にあるトイレなどの建物の色は米軍基地の色なんだとか。このような部分を見ると「やっぱり、ここは米軍基地の中」と感じます。

共同使用区域、軍事用のフェンスがある公園と聞くと「何それ?」なんて思ってしまいますが、実際に行くと、そこは駅からも近い理想的な公園でした。

JR相模原駅の周辺の10年後、一体どんな姿になっているのか想像するだけでもワクワクして来ます。更に隣のJR橋本駅はリニア開通駅となります。リニアが開通すると、品川まで約10分、名古屋まで約60分で結ばれる予定だとか。

本当にスゴイですね。なんだか相模原市に住みたくなってきました。

【関連記事】
⇒ 相模原市「鹿沼公園」について
⇒相模原市「相模原麻溝公園」について

相模原スポーツ・レクリエーションパーク
場所: 神奈川県相模原市中央区小山2679
電話番号:042-769-8243(公園課)
042-769-8288(スポーツ推進課)
開園時間:8:30~17:00(5月から8月は19時まで)
年中無休
駐車場:あり(無料)
相模原市公式サイト(外部リンク)
地図(外部リンク)
取材協力:相模原市

はらぺこライター

旅行好きのライター。各地に伝わる伝説や民話、古くから地元で大切にされているモノを親しみやすく紹介したい|地元で人気の食堂やレトロな喫茶店巡り|”思わずクスッと笑ってしまうような”珍スポット探し|目標は個性的でヘンテコな旅本の出版|フォローして頂けたら嬉しいです。

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