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【相模原市】これは珍しい!ビール好きに教えたい瓶内2次発酵の自然発泡クラフトビール

旅人間はらぺこライター

はらぺこライターの旅人間です。今回は神奈川県相模原市で地元の方に愛されるマイクロブルワリーへ。このマイクロブルワリーとは、小さな規模でビールを生産するブルワリー(ビール醸造所)のこと。

聞く話では…非加熱、無ろ過、そして瓶内2次発酵の自然発泡、無清澄の酵母の活きたこだわったビール造りをしているという。

相模湖方面から車を走らせ約20分、ここは陣馬山(じんばさん)の麓、相模原市緑区にある佐野川地区。山間の傾斜面に段々茶畑が続く自然豊かな山の中に今回の目的地「Jazz Brewing Fujino(ジャズブルーイングフジノ)」が見えてきました。

この佐野川地区は「にほんの里100選」に選ばれ、古くから美味しい水で知られる長閑なエリア。そんな中にクラフトビール醸造所があります。

このJazz Brewing Fujinoは家族で経営する小さな醸造所。2018年5月地域の協力によって誕生したという。「1回の仕込みで300本程度しか出来ない小さな規模だけど、地元のモノを使ったり、地物の人に愛されるビール造りを目指してます」と語るのはオーナーの山口さん。

例えば、それは地元の果物やハーブを使ったビール造り、その代表作となっているのが地元の「お茶」と「柚子」を使ったビール。面白いですね!

こちらは「AMP UP IPA」と「VOX POP」。

『AMP UP IPA(アンプアップアイピーエー)』は、藤野産の茶葉を香りづけし、麦芽の風味とホップのキリっとした苦みが特徴です。

『VOX POP(ヴォックスポップ)』は、アメリカンホップと藤野名産の柚子で香り付けをしたハイブリッドなホワイトエール。軽やかで爽やかな香りが特徴となっています。

(※藤野は神奈川県相模原市の北西部、緑区内にある藤野地区のこと)

ところで気になるのが、ブランド名に「Jazz」と入るネーミング。そしてラベルに見えるマイクと小鳥のデザイン。これはサウンドエンジニアの経歴を持つ山口さんが自分でビールを造りをスタートさせた際に自由に音楽を奏でるジャズのセッションのような調和を楽しんでほしいという想いが入っているのだとか。

(画像提供:JAZZ BREWING FUJINO)
(画像提供:JAZZ BREWING FUJINO)

さて、この手作り小ロットのクラフトビールには、ビックリする特徴がまだあります。その一つが「瓶内2次発酵の自然発泡」です。要するに、瓶詰めした後に再発酵させて、炭酸を強制的に付けていないということ。これは珍しいですね。

この2次発酵について山口さんに詳しく聞くと、「いやいや、これは特別なやり方ではなく、きっと昔はそうだったと思うんです」。そして「発酵が一度終わったものを瓶に入れる。瓶に閉じ込め密閉した中で温度を上がると酵母が生きているので復活して、炭酸とアルコールが出来て液体に溶け込んで行くんです」と話してくれました。

そして「冷蔵で発酵を止めて、冷蔵で保管して冷蔵で送る」これがなかなか大変なんだそう。「購入後は冷やしておくと良い」と話は続きます。発酵が進んでしまうと、フレッシュな香りが落ちてしまう可能性や、吹いてしまう可能性もあるという。ただし、運が良ければ更に美味しくなる場合もあるというから面白い。まさに生きてるビールですね。

他にも、無清澄、無ろ過、そして水がとっても良いので水を基準にした自然なビール造りなど、小規模だからこそ大切にできる部分を丁寧にされているのが良く分かります。大手メーカーのビールとは違った魅力が興味深いですね。

尚、今回訪問した「Jazz Brewing Fujino(ジャズブルーイングフジノ)」は、訪問してもお店が閉まっている場合がありますので、ビールを購入する場合は公式サイトから確認されるのがおすすめです。

JAZZ BREWING FUJINO
住所:神奈川県相模原市緑区佐野川659番地3
公式ホームページ(外部リンク)
地図(外部リンク)
取材協力:JAZZ BREWING FUJINO

はらぺこライター

旅行好きのライター。各地に伝わる伝説や民話、古くから地元で大切にされているモノを親しみやすく紹介したい|地元で人気の食堂やレトロな喫茶店巡り|”思わずクスッと笑ってしまうような”珍スポット探し|目標は個性的でヘンテコな旅本の出版|フォローして頂けたら嬉しいです。

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