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【泉南市】これは美味…。売り切れゴメン“予約必至”の『斬新すぎる和菓子』を食べてみた《新店情報》

旅する日々の記憶と記録。matka08ライター(泉南市・泉佐野市)

惜しまれながら閉店した「町のパン工房 こばぱん」の跡地に和菓子屋さんがオープンしているのをご存知ですか? 昔、 “人気店「とんかつ ユー」があった場所”と言うとピンとくる方も多いかもしれませんね。

今回は、3月7日にオープンした「和菓子処 こたふく」をご紹介します。

一度目に取材にお伺いしたとき(15時頃)は、なんと商品がすべて完売!というハプニングも。

二度目はオープン時刻(10時頃)にお伺いし、なんとか陳列商品を撮影することに成功いたしました。が、すべて売約済みだとか。

どうやら「和菓子処 こたふく」の和菓子をゲットするためには、予約が必至のようです。

国道旧26号線「鳴滝西」交差点(スーパーエバグリーン南東角)を山側に150mほど行ったところに店を構える「和菓子処 こたふく」。

この場所は、交通量の多いメイン通り(国道旧26号線)からすこし外れた場所となるため、お店のオープンに気づいていない方も多いのではないでしょうか?

こぢんまりした店内の左奥には、小さめのショーケースがひとつあります。

木箱に丁寧に並べられた「和菓子」は、どれもお手頃価格で美味しそうです。

「おはぎ(粒餡)」150円(税込) 「おはぎ(きなこ)」150円(税込)
「おはぎ(粒餡)」150円(税込) 「おはぎ(きなこ)」150円(税込)

「おはぎ(こし餡)」150円(税込) 「おはぎ(黒ゴマ)」160円(税込)
「おはぎ(こし餡)」150円(税込) 「おはぎ(黒ゴマ)」160円(税込)

「チョコバナナ大福(チョコ餡)」300円(税込) 
「チョコバナナ大福(チョコ餡)」300円(税込) 

「ゴールドキウイ大福(白餡)」420円(税込)
「ゴールドキウイ大福(白餡)」420円(税込)

「いちご大福(半小豆餡)」280円(税込) 
「いちご大福(半小豆餡)」280円(税込) 

「いちごみるく大福」280円(税込)
「いちごみるく大福」280円(税込)

「おはぎ(抹茶)」160円(税込)
「おはぎ(抹茶)」160円(税込)

「塩豆大福(こし餡)」190円(税込)
「塩豆大福(こし餡)」190円(税込)

え?! と思わず二度見してしまったのが

「おはぎ(抹茶)」

なに?これがおはぎ? “トゥルン”とした何かがかかっています。

「和菓子処 こたふく」店主 田中 毅(つよし)さんに商品の特徴についてお話を伺いました。

「和菓子処 こたふく」店主 田中 毅(つよし)さん
「和菓子処 こたふく」店主 田中 毅(つよし)さん

「『おはぎ(抹茶)』は、粒餡(北海道産小豆100%)を求肥で包んだものに京都 宇治産の抹茶(粉末)をまぶし、ホワイトチョコレートでコーティングしています。ホワイトチョコレートは*錦玉(きんぎょく)と合わせることで、よりなめらかな口当たりになっています」。

*「錦玉」 寒天と砂糖を煮詰め冷やし固めたもの。

ホワイトチョコレートがかかった「おはぎ」なんて斬新

「和菓子×洋菓子」のコラボに興味津々です。

ちっちゃな「おはぎ」ひとつに工夫とこだわりがギュッと詰め込まれています。包まれている餡子は、商品によって 甘さ、苦味、ねばりがすべて違うそうです。フルーツにあわせて水分量(餡子の)を調節するなど、素材同志のバランスを大切にしているとのこと。

それにしても、なぜ泉南市で和菓子屋さんを開業しようと思ったのか気になりませんか?

生まれも育ちも“泉南市”の田中さんは、地元では有名な「老舗和菓子店」ご出身の和菓子職人さんなのだそう。

「『むか新』で30年、和菓子職人として働いていました。生まれ育った泉南市で“新しい和菓子”にチャレンジしたいという想いで独立しました。和菓子の魅力は、“常温” “冷蔵” 共にいろいろな商品を開発できること。たとえば暑い季節の和菓子でいうと『水ようかん』や『わらびもち』などが有名ですよね。和菓子には、いろんな可能性が秘められています。地味に思われがちな和菓子ですが、これからは“映える”デザインにもチャレンジしていきたい。僕も今年で50歳になります。夢って大切じゃないですか」と微笑む田中さん。

老舗和菓子店の元職人として、確かな技術と知識をもってオープンさせた「和菓子処 こたふく」。日本の伝統文化と深い結びつきのある『和菓子』を絶やしたくないとも話されます。

事前に予約した和菓子を購入し、早速食べてみました。

「ゴールドキウイ大福(白餡)

第一印象は、「でかっ!」「重っ!」です 笑。こんなにずっしりと重い「大福」を見たことがありません。

すご…! ほぼ“キウイ”です 。これが、とっても甘酸っぱくて美味しい!

グリーンキウイと比べて甘みの強い“ゴールドキウイ”は、フルーツの中ではトップクラスのビタミンC含有量なのだとか。弾力のある求肥に包まれた白餡は、きめが細かくてクリーミー。一口かじると果汁がしたたり落ちるほどのみずみずしさと甘酸っぱさで口内が満たされます。ビタミンCたっぷりで“罪悪感低めのスイーツ”は、美容を気にする女性にはありがたいですよね。

「チョコバナナ大福(チョコ餡)」

お子様向けでしょ? と侮るなかれ。これは、立派な“オトナのスイーツ”です。

思いのほか、ほろ苦いチョコ餡とココアパウダーに完全にやられてしまいました。

「美味い…」の一言です。

ほろ苦さと、バナナの甘みが絶妙にマッチした逸品。珈琲や紅茶との相性も◎

「おはぎ(抹茶)」

ホワイトチョコレートがコーティングされた『斬新すぎるおはぎ』

もち米の粒感だけが「おはぎです!」と訴えているような不思議なビジュアル…。

一口食べると、京都宇治の贅沢な抹茶の香りが口いっぱいに広がります。

「美味しい抹茶」の条件でもある、深く濃く、それでいて暗くない緑色がとても美しい。

もち米と小豆の粒感、伝わりますか? つぶつぶ、モチモチの食感が楽しく、小さくても食べ応えがあります。粒餡の甘みとお抹茶の渋みがホワイトチョコレートで調和され、食べる場所によっていろんな味や食感を楽しめる和菓子だと感じます。

上品な美味しさ…とは、まさにこういう味。

ホワイトチョコレートのかたまりを見つけたらラッキー!
ホワイトチョコレートのかたまりを見つけたらラッキー!

フォークでカットして、上品に少しずつ食べたい。

「いちごみるく大福」

ハートの断面が、なんとも愛らしい♪ いちごの品種は「紅ほっぺ」

ほっぺが落ちるほどコクのある食味であることを表して「紅ほっぺ」と命名されたそうですよ。なめらかな舌触りのみるく餡と、いちごの甘酸っぱさ、みずみずしさが口の中であわさり、“春の風物詩”に幸せを感じます。

その時期の最高の素材を吟味し材料にこだわり作り置きはしない

田中さんの和菓子へのこだわりは、他にもこんな粋な計らいにあらわれていました。

断面も楽しんでほしい、と持ち帰り用の袋の中に「糸」が添えられていました。

「いちごみるく大福」を糸でカットしてみました。

実は、これ初体験です。ドキドキ…

縦方向にカットすると“ハートの断面”が現れるそうです。糸をくるりと一周させて…

キュッと両サイドに糸を引きます。ぱかっ!

あら、きれいにカットできました。いつもなら包丁でぐさりとガサツにカットしてしまうような場面も、こんな楽しみ方もあるんだ!と得した気分です♪

フォークでいただく和菓子もなんだか乙な感じ。いちごと相性抜群の「みるく餡」が楽しめる「いちごみるく大福」も、緑茶に限らず、いろんな飲みものにあうスイーツだと感じました。

「消毒を徹底し、アレルギーを明記して、安心・安全な和菓子を提供しています。一人で切り盛りしているため、事前予約をしていただけるとスムーズです」と田中さん。

ご予約は、公式ホームページ(外部リンク)orお電話(072-474-0857)でお申し込みください。なんと、一つから予約OKだそうですよ!

現在、夏に向けて「わらび餅」の準備を進めているとのこと。これからの季節は、涼菓も楽しみですね。

和菓子の概念が覆されるような斬新さと、最高の素材にこだわった味は、老若男女問わずきっと誰からも愛されると思います。

ほっと一息つきたいティータイムに、「和菓子処 こたふく」『斬新すぎる和菓子』はいかがですか?

【基本情報】

店名:「和菓子処 こたふく」
公式HP(外部リンク)
住所:泉南市樽井1丁目10-64
Tel:072-474-0857
営業時間:10:00~17:00 (*売り切れ次第営業終了)
定休日:火曜・水曜
駐車場:あり (店前に6台、店舗奥に20台駐車可)
取材協力 「和菓子処 こたふく」店主 田中 毅様
*ご予約は、お電話or公式ホームページよりお申込みください。
*記事内容は取材当時のものです。

ライター(泉南市・泉佐野市)

なんでもない日々を旅するように暮らす日常写真家。「ローライ35s」という小さなフィルムカメラでささやかな日常を記録しています。私たちの町のちょっとうれしくなるあんなことこんなこと。皆様の日常がもっともっと楽しくなりますように。

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