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【泉南市】『やる気1%』の日も元気をくれた「街で圧倒的な存在感の花屋」の ”踊る花束”

旅する日々の記憶と記録。matka08ライター(泉南市・泉佐野市)

「ポーさんブーケ」ってご存知ですか?

あるお花屋さんの “小さい花束” で、これが ”お手頃価格” でとても素敵なんです。

この日も大人気の様子で残りわずかに…
この日も大人気の様子で残りわずかに…

季節の花や実、グリーンなんかがセンス良くまとめられていて、お値段は550円(税込)と手頃。あれこれ選ぶことなく買いもの帰りにサッと買えるところが気に入っています。それに、なんと言ってもこの花屋のお花は元気。

よく花屋の店先で見かける ”ちょっと安い花束”って、見切り品のごとく元気がないものが多いけれど、写真からも伝わるようにグリーンはとても青々としていて、お花はシャキーン。1週間くらいはお部屋で楽しめちゃうんです(わたしは、切り花ながもち液「美咲」を水に数滴混ぜます。愛称「美咲ちゃん」)。

もう、お気づきの方もいるかもしれませんね。そう、”泉南市の花屋”といえばココ。

「ブレスガーデン」泉南本店 (信達牧野)をご紹介します。

*「ポーさんブーケ」は数量・期間限定で「ブレスガーデン」イオンりんくう泉南店にて販売中。

1998年創業の「ブレスガーデン」は、広々とした公園のような敷地内(泉南本店)で「植物」「切花」「ドライフラワー」などを販売する街のお花屋さん。

ブレスガーデン「泉南本店」「イオンりんくう泉南店」は、20年以上もの間、街のお花屋さんとして圧倒的な存在感を放ち、「日々の生活にもっと気軽に花やグリーンを取り入れてほしい」というコンセプトのもと、熱心に対応するスタッフの姿も印象的です。

実は、夏終わりに一度訪れたのですが、殺風景なガーデンを不思議に思い、その理由をお尋ねしたところ「今年は酷暑でしたからね…。元気のない苗をお見せするのもどうかと思いまして…」とのことでした。今年の酷暑は、お花屋さんにも大打撃を与えていたのか…と、それ以降 ‶秋の入荷” を心待ちにしていました。

そして、今日訪れて一安心。ガーデンには元気のいい「季節の植物」がいっぱい並んでいましたよ。

品定めをするお客さんの姿も
品定めをするお客さんの姿も

アカシアや
アカシアや

オリーブの木も
オリーブの木も

花器や植木鉢の種類も豊富
花器や植木鉢の種類も豊富

モミの木も! 
モミの木も! 

秋のお花といえば「パンジー」「ビオラ」

みなさんは、「パンジー」と「ビオラ」の違いをご存知ですか?

基本的には大輪の花が「パンジー」、小輪のものを「ビオラ」として区別するそうです。お恥ずかしながらわたしは、「パンジー」と「ビオラ」はまったく別の花だと思っていました。こんな、雑学も「お花愛」強めのスタッフさんが情熱的に話してくれます。

「めずらしいお花が入荷していますよ! とっても可愛いんです!」とスタッフさん。

なんだ、なんだ、このフリフリのパンジーは! 乙女すぎる…

「ローブ・ドゥ・アントワネット」という名前の珍しい品種だそう。

950円(税込)と少々値は張りますが、来年の5月頃まで(一年草)この可愛い子ちゃんを楽しめるならお安いものだと、早速ひとつ買い求めました。

こまめに花がらを摘んでやるといいそうですよ。

色違いもあり、どの色も可愛いすぎます。

アンティークな色合いの可愛いこと…。シンプルな植木鉢がきっとお似合い。

フリフリしていて本当に可愛い
フリフリしていて本当に可愛い

こちらは、「パンジー ドラキュラ」1150円(税込)

ユニークな名前ですよね。名前や値段は「花の色」で分けられているそうです。

確かにこの色味「ドラキュラ」っぽい 笑。

「ビオラ」の色合いもシックで可愛いなぁ。

「パンジー シエルブリエ」550円(税込)
「パンジー シエルブリエ」550円(税込)

「パンジー MIX」350円(税込)
「パンジー MIX」350円(税込)

わたしは、お花屋さんに対して常日頃感じていることがあって、それは「花屋こそセンスが問われる」ということ。当たり前のようで、飛び込んだ花屋の花が感動するほど自分のセンスにピッタリあった経験はそう多くもなく、ちょっとがっかりすることがあるんです。花に詳しいわけではないけれど、色合いの可愛さや、他では見かけないようなめずらしい花、これ飾ったら絶対可愛い…などはわかります。そんな「うれしい発見」をいつもさせてくれるのがここ「ブレスガーデン」なのです。

こちらは、パッと目を惹く艶やかな色が魅力の「シクラメン」

「シクラメン」480円(税込)~
「シクラメン」480円(税込)~

「シクラメン」は ”冬の花” なので「寒さにあてる」のがポイント。

花や球根の上から水をかけるのはNG。土の表面が乾いたら“周りの土”にやさしくかけてあげると良いそうです。

殺風景な冬景色がパッと明るくなる「シクラメン」。

冬に咲いてくれてありがとう! と言いたくなります。

他にも色とりどりの花や実もの、これからの季節にうれしいシルバーリーフやハボタンも並んでいました。

一つ一つ手描きで書かれたポップも素敵。「ワンポイントアドバイス」「おススメポイント」も書いてあるので参考にしたいですね。

アンティークな色合いの「ハボタン」。とても小粋ですよね。

いつも「ハボタン」を見て「あ、キャベツ!」と心の中で叫ぶのですが、これは「キャベツ」じゃない…。

 “渋い大人色の品種” のアソート。おしゃれ!
 “渋い大人色の品種” のアソート。おしゃれ!

入手しにくい品種ですって
入手しにくい品種ですって

流行りの「多肉ちゃん」も
流行りの「多肉ちゃん」も

この「サボテン」、なんだか可愛い
この「サボテン」、なんだか可愛い

店内も覗いてみましょう。

店内入って正面には、クリスマスを彩る花やオーナメントが飾られています。

こちらの「ポインセチア」は、なんとクリスマスにちなんだ「雪の結晶」や「」「Merry Christmas」などの絵文字入り。

こんなお花を玄関に飾ったら、クリスマスムードも一気に高まりますね。

他にも、店内のあちらこちらに素敵なオーナメントや花束に添えるクリスマスモチーフのアイテムがいっぱい!

どれも上品でセンスがいいですよね。

これは、個人的に思うことなのですが、「コロナ前」と「コロナ後」のイベントの過ごし方がすこし変わったように感じています。良い意味で「個を大切」にするようになったというか。賑やかなクリスマスを好むのは一昔前の話と言わんばかりに、街もすっかりおとなしくなりました。でも、本来クリスマスは家族や恋人と静かに過ごすもの。2023年のクリスマス、みなさんはどこで誰と過ごしますか?

取材中に、観葉植物に関してのお悩みを相談されているお客さんがいらっしゃいました。どうやら、ご自身で育てていた「パキラ」がヘナっとなってしまった、というお悩みのよう。

「お部屋の暖房を入れてあげるといいですよ~」とスタッフさん。

「観葉植物は寒いのが苦手」とご自身の経験も交えながら、丁寧に対応されていました。実は、ココのスタッフさん いつも「え? そうだったの?!」とびっくりするような“目からうろこ”の情報を教えてくださいます。たとえば、「ドライフラワーの作り方」。花の補強のために使うスプレーは「ヘアスプレーのケープでいい」と断言。「け、ケープですか?!」と驚いたものの、それならわざわざ専用のスプレーを買わなくていいなぁ、とそれ以来ずっと「ケープ」で気軽にドライフラワーづくりを楽しんでいます。

レジでは、「ブレスガーデン」取締役の樫木 亮(かしき りょう)さんもご登場。

写真では、気難しい表情をしていらっしゃいますが、バリバリ関西人でおもろい方(なんか、言い方すみません)。とにかく何を質問してもズバズバ気さくに答えてくれるから頼もしいのです。

花を植える土は、ケチったらあかん! 花は裏切らん」とも豪語されていました 笑。(いつもケチっていることを反省…)

そして、わたしがいつもお世話になっている切花

買いもの帰りに「イオンりんくう泉南店」で買うことが多いのですが、やはり本店は花の種類が豊富。

絶妙な色合いのバラやカーネーション、うすいピンクのスターチスなど。左に写っている黄色とオレンジ色のウニョウニョした花は「ケイトウ」。ニワトリのトサカに似ていることから「鶏頭(ケイトウ)」と名付けられたそう。

わたしが「ブレスガーデン」を気に入っている理由は、ナチュラルでセンスのいい花のセレクトはもちろんのこと、その花を盛り立てるグリーンの品数が多いところ。

そのことを樫木さんにお話ししたところ、「そりゃ、やっぱり花束にはグリーンがないとダメですよ。グリーンがないと花がしまらない」とのこと。

やっぱり。たとえ小さい自分用の花束でも(コップにちょこんと生けるような)動きがあると楽しいし、前々から「ブレスガーデン」の花束は、”まるで踊っているみたい”と感じていました。花は新鮮で元気よく、グリーンがバックダンサーのような役割を果たしているから、楽しく踊っているように見えるのです。

なぜ、こんなにも花が生き生きと元気なのか樫木さんに尋ねてみました。

「まず、生産者さんを選びますね。品質の良い花を提供してくれる生産者さんかどうかが、大体わかりますから。『咲き進みすぎていない』『傷がない』『株が丈夫』なものを選んでいます。品質が良い花は高いですけどね 笑」と樫木さん。

あと、仕入れ後に行っている「こだわり」についても教えてくださいました。

「うちは花を仕入れたあとに『湯揚げ』を行っています。ほら、茎の下の方が変色しているでしょ? これが『湯揚げ』を行っている印です」。

最もポピュラーな植物の水揚げの方法は「水切り」ですが、切り口を湯(60度~100度)につける「湯揚げ」を行っているとのこと。

これによって、茎の「水の通り」「吸い上げ」が良くなり、元気が長持ちするそうです。切り口を殺菌する効果も。

「花を買ったら、ご家庭でも出来るので ぜひやってみてください」と樫木さん。

その方法は、こちら。

切花の根元から1センチほどのところを斜めにカットして、素早く切り口を湯(60度~100度)の中に入れる。およそ*10秒~20秒ほど浸けたあと水に浸ける。
*茎の太さや形状によって時間は異なります。

数本の花なら簡単に出来そうですが、お花屋さんがこれをやるのはかなりの労力のようにも感じます。ですが、買う側のわたしたちにとっては、花が生き生きと長持ちしてくれたら、お得感も増してうれしいですよね。

実は、わたしは数年前まで「自分に買う花の価値」がよくわかりませんでした。

どうせ枯れちゃうし、自分のためにお金を出すのがもったいないという感覚で、花束は ”贈るもの” だと思っていたのです。自分に花を買うようになったきっかけは、遠くに住む高齢の母に「花の定期便」を送るようになってから。

毎週500円ちょっとのコップに生けるほどの ”小さい花束” をもう3年近く贈っています。すると、どうでしょう。母はとてもよろこび、毎週のように写真におさめては季節の花を楽しんでいます。最近、素敵な花瓶も新調していました(実家で発見)。母は目に難病もあり、視野の狭い世界を生きています。ですが、生活に花を取り入れたことで、見違えるほど元気に生き生きと暮らし始めたのです。

目が悪いため乱雑になりがちな部屋もパッと明るくなり、生活が潤うのだとか(撮影 実家の母)
目が悪いため乱雑になりがちな部屋もパッと明るくなり、生活が潤うのだとか(撮影 実家の母)

そのことを知ってから、わたしも自分に花を買うようになりました。

予算は1000円以内の時もあれば、すこし奮発する時も。

毎週買いたいところですが、2週間に一度だったり、忙しすぎて1カ月花を買うことを忘れていたりする月もあります。(無理のない範囲で楽しんでいます)

そんな花たちは、何もする気になれない『やる気1%』の日もわたしに元気をくれます。ちょっとした“非日常感”の演出が、だらけた自分をシャキっとさせてくれるのです。時には、花を飾るために散らかった部屋を片づけることも(1コーナーだけでも)。花を飾ることが生活の原動力になっているのです。

実は、この記事のタイトル写真はフィルムカメラで撮影したものです。

こんな風に生活に花を取り入れ、写真を撮り、日々の生活を楽しんでいます。

(すべてフィルムカメラで撮影。花は外出先で購入したものも含まれます)
(すべてフィルムカメラで撮影。花は外出先で購入したものも含まれます)

ここで、樫木さんに以前から感じていた「ある質問」をしてみました。

「切花の捨て時がわからない」

という質問。

これは、花を捨てることを”申し訳なく、かなしく思う”という意味合いも含まれています。樫木さんの答えはこうです。

「花は儚さがあるからいいんです。”ありがとう” という気持ちで捨ててください」とにっこり。

わかってはいたけれど、専門家に堂々とそう言っていただくとなんだかスッキリします。これからは、“花を捨てる作法”も新鮮な気持ちで行えそうです。

バタバタと毎日お忙しくされている樫木さん。聞くところによると「花キューピット」(フラワーギフト)の注文が全国から入るのだそう。

岬町・泉南市・阪南市は「ブレスガーデン」の担当エリアで、北は北海道からも依頼があるとのこと。

わたしたちは、単に花を届けるだけじゃなく、ご依頼主の ‶気持ち” をお届けしています。そういう ”想い” を大切に、日々お花を運んでいます」と樫木さん。

ここで、みなさんに朗報があります。「ブレスガーデン」泉南本店では、本日12月8日(金)9日(土)の二日間、‶季節のお花のミニブーケ(素敵なラッピンング付き)550円(税込)を販売します(恋するせんなんHP「12月8・9日(金・土)泉南まるごと商店めぐり参照)。いつもよりお得な"冬のミニブーケ"、ぜひゲットしてくださいね。

気づけばもう20年以上もわたしたちの街にある「ブレスガーデン」。

”圧倒的な存在感”でわたしたちの暮らしを支え続けてくれています。

わたしたちの街のお花屋さんが「ブレスガーデン」で良かった。

みなさんも、がんばっている自分へ ”踊る花束” を贈ってみませんか?

【基本情報】
「ブレスガーデン」泉南本店
公式ホームページ(外部リンク)
公式インスタグラム(外部リンク)
住所:泉南市信達牧野832-1(Googleマップ参照)
Tel:072-484-8880
営業時間:10:00~18:00
定休日:木曜
駐車場:あり(共有18台)
「ブレスガーデン」イオンりんくう泉南店
公式インスタグラム(外部リンク)
住所:泉南市りんくう南浜3-12 イオンモールりんくう泉南店1F レストラン街入口
Tel:072-480-6166
営業時間:10:00~21:00
年中無休
取材協力 株式会社 ブレス(ブレスガーデン) 取締役 樫木 亮 様
*記事内容は取材当時のものです。
*「ポーさんブーケ」は、数量・期間限定品です。繁忙期には、店頭(イオンりんくう泉南店)にないこともございますのでご了承ください。

ライター(泉南市・泉佐野市)

なんでもない日々を旅するように暮らす日常写真家。「ローライ35s」という小さなフィルムカメラでささやかな日常を記録しています。私たちの町のちょっとうれしくなるあんなことこんなこと。皆様の日常がもっともっと楽しくなりますように。

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