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【泉南市】約300年の歴史ある「山の麓の梅林」で絶景プチハイク 関係者も知らない謎の看板~驚きの結末

旅する日々の記憶と記録。matka08ライター(泉南市・泉佐野市)

梅の見頃もそろそろ終わりを迎えようとしている「金熊寺梅林(きんゆうじばいりん)」

ですが、一昨日 訪れると「まだまだこれから」と言わんばかりの“”にたくさん出逢いました。

今回は、「金熊寺梅林」の意外な楽しみ方 “絶景プチハイク” をご紹介します。

散策途中で出逢う“冬の終わり”や関係者も知らない“謎の看板”など、歩かないとわからない発見もいろいろ。

記事の終わりに 今週末に開催される第3回「UME FESTIVAL(ウメ フェスティバル)」のご紹介もありますのでお見逃しなく!

今年で3回目を迎える「UME FESTIVAL」は、 山の麓の梅林(駐車場前)で「ごはん」や「カフェ」「お買いもの」が楽しめる人気イベント

春の訪れを期待して「のこり梅」を楽しみながら、穏やかな一日を過ごすのも良さそうです。(撮影日 2024年2月27日)

たくさんの蕾を抱えている枝も
たくさんの蕾を抱えている枝も

約300年前から栽培されていた「金熊寺梅林」

泉南市の山間部、東信達地区にある金熊寺(きんゆうじ)の梅林は約300年前から栽培されており、梅林の名所として古くから親しまれています。

毎年2000本の梅が満開を迎える頃、その圧巻の景色を一目見ようと周辺は多くの人で賑わいます。例年だと3月中頃まで楽しめる梅も今年は異例の暖かさの後の霖雨により見頃も短い模様。*「のこり梅」を楽しめるこの週末に出かけてみませんか?

*梅の花の状況はお天気にも影響されます。

絶景プチハイク(20分コース)で知る 冬の終わりと春の訪れ

意外に知られていない「金熊寺梅林」で楽しむ “絶景プチハイク”。

約2000本の梅が植わっている「金熊寺梅林」は広大な敷地でもあるため、ゆっくり歩いて20分ほどのハイキングを楽しむことができます。

散策中は、梅の花はもちろん、冬の終わりと春の訪れを感じる景色にも出逢うため、季節の移ろいを感じながらカラダを動かす爽快感を味わえます。

金熊寺梅林組合駐車場横の「遊歩道入口」からスタートします。

枝にのこる梅の花やこれから咲くであろう蕾を愛でながら歩いていきます。

まだまだ蕾もいっぱい!

週末は、この蕾たちに期待しましょう。

目の前に広がる山々に向かって一度大きく深呼吸をします。わさわさと草花が揺れる音や春の気配を全身に受けて歩みを進めます。

「金熊寺梅林」は、区画ごとに管理者がいて、中には柑橘類を育てている方も。

遠目からでも管理者の個性が伝わるので、じっくり観察してみても楽しいと思います。(遊歩道以外の区域は立ち入り禁止です)

中にはこんな案山子も!

阪神タイガースのユニフォームを着ていますよ! とてもユニークですね 笑。

午前中の散策は光と植物の共演も楽しめます。映画「PERFECT DAYS(パーフェクトデイズ)」を観て、自然や生き物からの恵みについて改めて考えさせられ、木洩れ日だって見逃すまいとアンテナを張る日々。自然の中にこそ、いつも探している答えがあるような気がしています。

そんな中、スマホ片手にハイキングをしている素敵な女性に出逢いました。

どうやら「植物スナップ」を楽しんでいるようです。

わたしも真似をして「春」を探してみます。

所々に咲く「水仙」は冬の終わりを告げていました。4月頃から咲く「水仙」もあるそうですよ。

「ノゲシ」は、「タンポポ」のそっくりさん。よく見ると葉の違いに気づきます。

光を浴びて「ホトケノザ」もキラキラと輝いていました。

春の七草の「仏の座(ほとけのざ)」とは別種の植物だそう。

実は、帰宅後に ある「植物スナップアプリ」をインストールして出逢った植物について色々調べてみました。

これがすごく楽しくて…。スマホで撮影した植物の“名前”や“生態”をすぐに調べることができて、“植物ツウ”の人たちとやり取りもできちゃう。

出逢った植物について深堀りしてみると「知らない何か」に必ず出逢います。

“植物ツウ”の人に「どんどん春を見つけましょう!」と言われ、パワーをいただいた気分です。

遊歩道は、なだらかな道もあれば、足腰が鍛えられそうな階段も。

登った後は、じんわりとカラダが温まり心地いい。

階段は緩やかですが、運動不足のわたしは息もきれぎれに…いい運動です。

階段を上りきった正面にも多くの梅の木があり、先ほどのご夫婦が撮影を楽しまれていました。

(丘の上にある茶店は閉店しており、茶店の敷地内には入れません。梅林近くの盆梅庭園(個人宅)も一般公開はありません。ご理解ご協力のほどお願いいたします)

木洩れ日を浴びながら歩いていきます。

まさにパーフェクトデイズ!
まさにパーフェクトデイズ!

丘の上からは、遊歩道の南側に広がる梅林を一望できます。

うっすらと白いお化粧をした梅の木が、淡いパステルカラーの世界を演出していました。

水彩画のような優しい色合いの風景
水彩画のような優しい色合いの風景

絶景を目の前にしてカメラを準備する男性
絶景を目の前にしてカメラを準備する男性

丘を下る途中にも鳥のごはんとなる赤い実や立ち枯れた「ウバユリ」、道迷い防止のカラフルな道標などを発見し、撮影を楽しみました。

冬の散策は、“目の前にある植物がこれからどんな風になっていくのか” ということを想像して歩くと楽しいと思います。

関係者も知らない “謎の看板” に遭遇

遊歩道の下り口付近に見慣れない看板を発見しました。

虎伏山 登山口 頂上へ58分…?

もう何度もこの遊歩道を歩いていますが、この看板は見覚えがありません(気づいていないだけかも)。

そもそも、泉南市に「虎伏山」なんかあったっけ?

実は、この後「金熊寺梅林組合」のメンバーさんに尋ねたのですが、どなたもこの看板とこの山の存在を知らない…という事実が発覚。

帰宅後、この山について調べてみたところ、たしかに泉南市に「虎伏山(とらぶせやま・とらぶしやま)」は存在していて、信達金熊寺の地形図にもなく“幻の山” と呼ばれているそう。ですが、登った方の感想によるとそれなりに登山道もあり、頂上からは関空や海、うっすらと淡路島も望めるのだとか(登った当時のお話のため現在は不明)。

和歌山城が建つ山として知られている「虎伏山(とらふすやま)」以外に、泉南市にも同じ名前(読み仮名は違うようです)の山があったなんて驚きです!

「お菊山」だけが泉南市の山じゃないのね…。あまりにもマイナーな山の存在をアピールしたい誰かの善意なのか、急に この”手づくり看板”に地域愛を感じ、なんだか可愛らしく思えてきました。

第3回「UME FESTIVAL」3/2(土)開催

第3回「UME FESTIVAL」

日時 3月2日(土) 10:00~16:00

場所 金熊寺梅林 駐車場前

今年で3回目の開催となる「UME FESTIVAL」は、若い有志で結成された「きんゆうじめんばー」が手掛けるイベント。

山の麓の梅林で「ごはん」や「カフェ」「お買いもの」を楽しむことができます。

ポカポカ陽気の中、昨年は 多くの人で賑わい、お店のクオリティーの高さと素晴らしいロケ―ションに「素敵な一日でした」(*)とよろこびの声も届けられました。

*昨年は、3/5 3/12の2週にわたって開催。初日に訪れた方の感想です。

昨年の様子(2023年3月5日撮影)

お天気にも恵まれ、会場は多くの人で賑わいました
お天気にも恵まれ、会場は多くの人で賑わいました

海外からのお客さんも
海外からのお客さんも

テーブルの設えがとてもキュート!
テーブルの設えがとてもキュート!

「金熊時梅林組合」から提供される「豚汁」は地元野菜がたっぷり入って300円(昨年の価格)
「金熊時梅林組合」から提供される「豚汁」は地元野菜がたっぷり入って300円(昨年の価格)

昨年 大人気だった「DRAM PIZZA(ドラム ピザ)」が今年もやってきます!

ドラム缶でピザ焼き体験も!
ドラム缶でピザ焼き体験も!

他にも「woodvillage(ウッドビレッジ)」(アイスクリーム)、「Chai Tona(チャイトナ)」(チャイ)、「オトメゴコロ」(泉州おむすび)、「red door(レッドドア)」(花)、「アンティークつづれ」(骨董品)の出店もあり、毎年大好評の梅干しの販売もありますよ。

「金熊寺梅」は、肉厚で種が小さいのが特徴。取材時も堺から来られた方が買い求めていました。これ、おにぎりに入れると最高に美味しいんです!

さいごに

「金熊寺梅林」のポテンシャルをお伝えしたくて記事にいたしました。

身近すぎて、その楽しみ方に気づいていない方も多いと思います。

家からほど近い場所にあって、梅の観賞だけでなく”絶景プチハイク”も楽しめる「金熊寺梅林」。まずは週末、イベントと散策を楽しんでみてはいかがでしょうか。

【基本情報】
スポット名:「金熊寺梅林」
住所:泉南市信達金熊寺地区(Googleマップ参照)
駐車場:あり/20台(2024年度は見頃時期も無料)
*金熊寺梅林へのアクセス、その他 詳細につきましては、泉南市「恋するせんなん」公式HP(外部リンク)よりご確認ください。
*「UME FESTIVAL」の詳細につきましては、「金熊寺 梅林(KINYUJI BAIRIN)」公式インスタグラム(外部リンク)をご確認ください。
取材協力 「金熊寺梅林組合」「きんゆうじめんばー」のみなさま
*記事は取材当時のものです。

ライター(泉南市・泉佐野市)

なんでもない日々を旅するように暮らす日常写真家。「ローライ35s」という小さなフィルムカメラでささやかな日常を記録しています。私たちの町のちょっとうれしくなるあんなことこんなこと。皆様の日常がもっともっと楽しくなりますように。

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