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7泊しても実質2万円!? 全国旅行支援でお得に連泊! ワーケーションは「とりあえず温泉」が正解

高橋一喜温泉ライター/編集者

コロナ禍とテレワークの普及によって、にわかに注目されることになったワーケーション。

ご存じのとおり、ワーケーションとは、英語のワーク(仕事)とバケーション(休暇)を組み合わせた働き方のスタイル。観光地やリゾート地など普段の職場と異なる場所で仕事と余暇を両立させようというものだ。

そこで提案したいのは、温泉地でワーケーションをすること。筆者はこれを「温泉ワーケーション」と呼んでいる。温泉効果を得られるだけでなく、ついでに仕事もしてしまう。一挙両得の旅のスタイルだ

ワーケーションに向いている野沢温泉(長野県)
ワーケーションに向いている野沢温泉(長野県)

温泉とワーケーションは相性がよい

ワーケーションをするなら、高原リゾートでも、ビーチリゾートでも、都心の高級ホテルでも、田舎体験のできる地方でもいいはずだ。

それでも筆者が温泉地でのワーケーションをすすめるのは、やはり温泉とワーケーションの相性がよいことに尽きる。

「次の休み、旅行でも行こうか?」「とりあえず温泉なんてどう? ゆっくりしたいじゃない」「いいね!」

よくある会話である。お年寄りはもちろん、働き盛りの人でも「旅は温泉」という人は多い。いまどきの学生でさえ、友人との旅行の候補地として温泉が挙がるという。

飲み会では「とりあえずビール」が定番だが、旅行では「とりあえず温泉」が定番である。

「日本人のDNAには温泉の記憶が刻まれている」と表現する温泉好きは多いが、「旅行といえば温泉」というイメージが多くの日本人の脳に刷り込まれているのはたしかだろう。

ワーケーション向きの部屋を備えた湯の川温泉「笑 函館屋」(北海道)
ワーケーション向きの部屋を備えた湯の川温泉「笑 函館屋」(北海道)

「温泉ワーケーション」のメリット

実際、温泉宿でワーケーションをするメリットは大きい。

いちばんのメリットは、すぐに温泉でリフレッシュできることだ。

宿でひと仕事したら、数分後には温泉に入れる。また、一日の終わりに温泉でゆっくり心身の疲れを癒やすこともできる。

さらには、朝、仕事前に温泉につかり、リフレッシュされた状態で仕事にとりかかることも可能だ。宿で食べる料理や、まわりの温泉街、自然環境もリフレッシュ効果がある。

初心者には温泉宿が最適

温泉宿でワーケーションをする、もうひとつのメリットは、同じ敷地内で「ワーク」も「バケーション」も完結することだ。これは大きなアドバンテージである。

とりあえず温泉宿にチェックインすれば、ワーケーションを実行する環境が整う。移動の必要がないから、時間も有意義に使え、仕事も休息も両立しやすい。

温泉宿で完結できれば、観光やアクティビティに興味のない人は無理に外に繰り出す必要もない。仕事の合間にゆっくり温泉に浸かる――それだけで立派なワーケーションとして成立する。そういう意味では、ワーケーション初心者にも温泉宿はうってつけである。

これは筆者の個人的な感想であるが、「仕事も温泉も観光もレジャーもグルメも全部充実させたい」というテンションでワーケーションに行くと、すべてが中途半端に終わりがちだ。欲張ったせいで、逆に疲労して帰る羽目にもなる。

だから、筆者は温泉ワーケーションに出かけたときは、周囲を散策するくらいで、基本的には温泉宿にこもる。仕事と入浴、そして休憩と食事。それだけで十分すぎるくらい充実した時間を過ごせる。

「温泉ワーケーション」は、宿さえ押さえればワーケーションとして成立する。手っ取り早く、気軽にワーケーションを体験できるという意味でも、温泉とワーケーションは相性がよい。

ワーケーションに興味があるなら、温泉地という選択は最適解といえるだろう。

市街地に温泉が湧く別府温泉(大分県)もワーケーション向き
市街地に温泉が湧く別府温泉(大分県)もワーケーション向き

7泊しても実質2万円で滞在可能

しかも、今ならお得に温泉ワーケーションを楽しめる。現在、全国旅行支援制度が実施されており、12月27日宿泊分まで宿泊料金が最大40%オフとなり、さらには1日3000円(平日)のクーポン券が付与される。

全国旅行支援は最大7泊まで適用されるので、たとえば1万円の宿に7連泊すると、本来7万円の宿泊費が4万2000円となる。3000円のクーポンを使えば実質2万円強で滞在できる。クーポンを使って地元の食事に舌鼓を打つのもいいだろう。

実質2万円そこそこで済むのであれば、2万円の旅館に1泊するよりも、7泊8日で温泉三昧のワーケーションをしたほうがお得感を覚えるのは筆者だけではないだろう。

全国旅行支援は、2023年の年明け以降も割引率を下げた上で継続されることが決定している。現実的にワーケーションを実行できる人はかぎられるかもしれないが、これを機に、ぜひ温泉地でのワーケーションを検討してみてほしい。

高橋一喜|温泉ライター
386日かけて日本一周3016湯を踏破/これまでの温泉入湯数3700超/著書に『日本一周3016湯』『絶景温泉100』(幻冬舎)、『ソロ温泉』(インプレス)/温泉ワーケーションを実行中/2021年1月東京から札幌へ移住/InstagramnoteTwitterなどで温泉情報を発信中

温泉ライター/編集者

温泉好きが高じて、会社を辞めて日本一周3016湯をめぐる旅を敢行。これまで入浴した温泉は3800超。ぬる湯とモール泉をこよなく愛する。気軽なひとり温泉旅(ソロ温泉)と温泉地でのワーケーションを好む。著書に『日本一周3016湯』『絶景温泉100』(幻冬舎)、『ソロ温泉』(インプレス)などがある。『マツコの知らない世界』(紅葉温泉の世界)などメディア出演多数。2021年に東京から札幌に移住。

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