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「ワーケーション」で滞在したい関西の温泉地5選

高橋一喜温泉ライター/編集者

温泉に入りながら仕事をする。筆者はそんな「温泉ワーケーション」を長年、実践してきた。

仕事で疲れたら、温泉に入ってリフレッシュし、また仕事に励む。夏目漱石をはじめ、文豪たちが温泉地で執筆活動に勤しんだのも、温泉地という環境がクリエイティブな活動に向いていたからだろう。

関西圏は比較的、温泉資源には恵まれておらず、おもに兵庫県と和歌山県に集中している。しかし、歴史や風情ある温泉街も多く存在する。

ワーケーションで滞在したい関西の温泉地を5カ所紹介しよう。

①湯村温泉(兵庫県)

兵庫県の日本海側に位置する山の温泉地。NHKドラマや映画『夢千代日記』の舞台として知られる。98度の源泉が湧き出す「荒湯」を中心に大小の旅館がひしめく。ワーケーションの受け入れにも積極的で、温泉街の中心にはワーケーション対応のカフェもある。

②南紀白浜温泉(和歌山県)

全国の自治体に先んじてワーケション誘致に取り組み、いまや「ワーケーションの聖地」として名高い温泉地。白砂のビーチや海による侵食がつくりだす景勝地、パンダで有名なアドベンチャーワールドなど観光地としての見どころがたくさんある。温泉が豊富なこともあり、宿泊施設が多く、ニーズや予算に合わせて宿選びができるのも魅力。

③十津川温泉(奈良県)

奈良の深い山の中にあり、どこからアクセスしても到着まで時間のかかる温泉地。その分、自然豊かな環境で、温泉はすべて源泉かけ流し。ワーケーションの環境整備も進み、ワーケーションプランを用意する旅館やゲストハウス、ワーキングスペースもある。大自然の中でゆっくりとワーケーションをしたい人におすすめ。

④湯の峰温泉(和歌山県)

開湯1800年、日本最古の湯としても知られる山あいの温泉地。熊野詣の拠点としての利用者も多く、世界遺産の中で唯一入浴できる温泉地でもある。足元湧出の共同浴場「つぼ湯」はぜひ入浴したい。自然と温泉以外はほぼ何もないが、歴史や温泉が好きな人には最高の環境といえる。小規模の宿が多く、Wi-Fi対応しているか事前に確認する必要はある。

⑤有馬温泉(兵庫県)

関西が誇る名湯・有馬温泉は歴史が深いうえに、アクセスがよいので訪れる客も多い。まさに別格ともいえる存在。赤茶色の湯はパンチが効いた濃厚湯。各旅館のほか共同浴場「金の湯」で堪能できる。全体に観光地価格で、ワーケーションをするにもコストがかかるが、近年は「有馬小宿 八多屋」など素泊まりが基本の新しいスタイルの宿も誕生し、ワーケーションで訪れる客も増えている。飲食店はたくさんあるので、気軽に素泊まりで滞在しても不自由はない。

高橋一喜|温泉ライター

386日かけて日本一周3016湯を踏破/これまでの温泉入湯数3800超/著書に『日本一周3016湯』『絶景温泉100』(幻冬舎)、『ソロ温泉』(インプレス)/温泉ワーケーションを実行中/2021年1月東京から札幌へ移住/InstagramnoteTwitterなどで温泉情報を発信

温泉ライター/編集者

温泉好きが高じて、会社を辞めて日本一周3016湯をめぐる旅を敢行。これまで入浴した温泉は3800超。ぬる湯とモール泉をこよなく愛する。気軽なひとり温泉旅(ソロ温泉)と温泉地でのワーケーションを好む。著書に『日本一周3016湯』『絶景温泉100』(幻冬舎)、『ソロ温泉』(インプレス)などがある。『マツコの知らない世界』(紅葉温泉の世界)などメディア出演多数。2021年に東京から札幌に移住。

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