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ひとり旅におすすめ! ソロ温泉で訪ねたい「湖畔の温泉地」5選

高橋一喜温泉ライター/編集者

海に面した温泉地もいいが、湖畔に湯煙を上げる温泉地もいい。静かな湖面をただ眺めていると、心がスーッと落ち着いていく。夕暮れ時の光景も早朝の静寂に包まれた雰囲気も神秘的である。

湖といえば、火山の存在と切り離せない。噴火の痕跡であるカルデラ湖や、火山によって川がせき止められた結果できた湖であることも多い。それゆえ、どこも山に囲まれた自然豊かな環境である。

温泉に入り、火照った体を湖畔でクールダウンする。そんな静かな時間を過ごせるのも、湖畔の温泉の魅力だ。

数ある湖畔の温泉地の中から、ひとり旅で滞在したい湖のある温泉地を紹介しよう。

なお、「あの有名な湖が入っていない!」と思う方もいるかもしれない。温泉の質も重視しているため、どんなに風光明媚な絶景温泉であっても選から漏れている。ご理解いただきたい。

洞爺湖温泉(北海道)

有珠山の噴火やサミットでも知られる洞爺湖は、カルデラ湖としては屈斜路湖、支笏湖に次いで日本で3番目の大きさを誇る。湖としては屈指の景観が自慢で、観光地としても人気だ。湖畔の温泉街には宿泊施設が並び、レイクビューの露天風呂も多い。ただし、共同源泉である温泉は、宿によって質の差が見られるので注意が必要。私が入浴した中では、湖畔からは少し内陸だが、「ゆとりろ洞爺湖」の湯船がいちばんであった。

支笏湖温泉(北海道)

支笏湖は火山の噴火でできたカルデラ湖。水質は日本一といわれ、「支笏湖ブルー」と称される青色の輝きを放つ。湖を取り囲む山々の景色も美しい。湖畔には6軒ほどの宿があるが、源泉の質では「丸駒温泉旅館」がいちばん。露天風呂の眺望がすばらしく、さらには湖とつながった足元湧出の露天風呂も備える。

田沢湖高原温泉(秋田県)

秋田駒ヶ岳への登山入口にある温泉街。日本一の深さを誇る田沢湖の湖畔ではないが、湖を見下ろす高台に温泉宿が立ち並ぶ。源泉は近くの乳頭温泉郷から引き湯しており、乳白色の濁り湯をかけ流しで楽しめる。少し足を延ばして、人気の乳頭温泉郷の湯をいただくのも楽しい。

片山津温泉(石川県)

霊峰白山を望む柴山潟の湖畔にあり、湖面は日に7度色を変えるという。温泉は湖畔に面した旅館のほか、モダンな建物で存在感を示す「総湯」で入浴できる。塩味と苦味の強い塩化物泉が特徴で、体の芯まで温まる。浴後は湖畔で涼みたい。

はわい温泉・東郷温泉(鳥取県)

東郷池は空から見ると鶴が羽ばたいているように見えることから「鶴の湖」とも呼ばれる。温泉が湖底から湧き出ているため、冬場は湯けむりに包まれ幻想的な風景があらわれる。湖畔にある2つの温泉地には、湖に面した露天風呂をもつ旅館もある。ただ、湯の質は宿によって差があるので、見極めが必要となる。

高橋一喜|温泉ライター

386日かけて日本一周3016湯を踏破/これまでの温泉入湯数3800超/著書に『日本一周3016湯』『絶景温泉100』(幻冬舎)、『ソロ温泉』(インプレス)/温泉ワーケーションを実行中/2021年1月東京から札幌へ移住/InstagramnoteTwitterなどで温泉情報を発信

温泉ライター/編集者

温泉好きが高じて、会社を辞めて日本一周3016湯をめぐる旅を敢行。これまで入浴した温泉は3800超。ぬる湯とモール泉をこよなく愛する。気軽なひとり温泉旅(ソロ温泉)と温泉地でのワーケーションを好む。著書に『日本一周3016湯』『絶景温泉100』(幻冬舎)、『ソロ温泉』(インプレス)などがある。『マツコの知らない世界』(紅葉温泉の世界)などメディア出演多数。2021年に東京から札幌に移住。

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