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ひとり旅がサイコー! 「ソロ温泉」で得られる4つの自由

高橋一喜温泉ライター/編集者

人は「自由」が好きだ。誰もが自由であることを望んでいる。だが、現実はどうだろう。

日常では決められた枠の中で生きなければいけない。

会社勤めであれば、基本的に出社時間も退社時間も決まっている。その時刻に合わせて通勤しなければならない。休日も決められている。人間関係もやっかいだ。

そんな窮屈な日常を送っているからこそ、旅行くらいは縛られたくない。自由でいたい。誰かに合わせて旅に出かければ、さまざまな制約に縛られてしまう。

ひとりで温泉旅に出かける「ソロ温泉」は、とにかく「自由」である。

いつ行くのも自由、どこへ行くのも自由、何をするにも自由だ。

今回は、ソロ温泉だからこそ得られる4つの「自由」についてお伝えしたい。

「そうだ、温泉に行こう」

ソロ温泉は自由である。まず、いつ出かけてもいい。

予定も行き先も他人に合わせる必要がないソロ温泉なら、自分でプランを立てて温泉に出かけられる。「今から温泉に行こう」と気分に任せて出発することだってできる。

ひとりだから今日明日の急な旅にも出かけられる。たとえば、仕事や人間関係でしんどいことがあった日の夜、「そうだ、明日温泉へ行こう」と思い立つのも自由だ。

仕事が早めに終わった午後に、電車に飛び乗ったっていい。大まかな行き先だけを決めて、移動中の車内で宿を探す。旅行サイトで検索すれば、当日宿泊OKの宿は難なく見つかる。

東京に住んでいれば、とりあえず新幹線や特急列車に乗り込んでしまえば、温泉地まで運んでもらえる。湯河原(神奈川県)や熱海(静岡県)、箱根(神奈川県)、鬼怒川(栃木県)など有名な温泉地も1~2時間ほどの移動で到着する。

見栄を張る必要もない

行き先も自由だ。ソロ温泉では宿泊する温泉旅館も自由に決められる。

ラグジュアリーな高級宿で優雅な時間を過ごしてもいい。価格も設備もそこそこだけど温泉自慢の宿で入浴三昧を楽しむのもいい。ビジネスホテルなどの格安宿にステイして入浴は温泉街の共同浴場で、というのもありだ。

「〇〇さんといっしょだから」と宿選びで余計な見栄を張る必要もない。自分が満足できればどこに泊まってもいいのだ。

筆者の場合、基本的に温泉がよければ満足するたちなので、高級宿でも格安の湯治宿でもかまわない。それゆえに、温泉ががっかりだとダメージが大きい。だからこそ、温泉宿を選ぶ際は湯の質に最大の注意を払う。

ひたすら怠惰に過ごすのも自由

旅館では何をするのも「自由」である。

移動中はもちろん、旅館に着いてからも自由だ。湯につかったあとに、ごろごろと惰眠を貪ってもいい。本を読んでもいい。酒を飲んだっていい。

宿の食事だって、時間に合わせて食べる必要もない。外の食事処やレストランで好きなものを食べてもいい。極端な話、食にこだわらいなら、コンビニの食材や総菜を持ち込んでもいいだろう。最初から素泊まりか1泊朝食付きプランを選べばすむ話である。

もちろん、全面的に宿に身を預けて、上げ膳据え膳を満喫するのも自由である。

チェックアウトも自由だ。ぎりぎりまで宿で温泉を満喫するのも自由だし、温泉街を散策したり、温泉地近くの自然と触れ合ったりするのも自由。何時に帰路に就くかも自分次第だ。

「やめる」のも自由

「日常生活に疲弊している」「人間関係が煩わしく感じる」という人は、ぜひソロ温泉を試してみてほしい。

もちろん、「誰かが隣りにいないと耐えられない」という人には強制はしないが、ソロ温泉はやめるのも「自由」だ。

「やっぱりひとり旅は苦手」「温泉はそんなに好きになれない」ならば、ソロ温泉に向いていないか、または、まだそういう時期ではなかった、ということだ。ひとり旅には旬がある。無性に行きたくなる時期が、これから訪れるかもしれない。

「ソロ温泉という選択肢がある」ということだけでも頭の片隅に留めてもらえれば十分である。

高橋一喜|温泉ライター

386日かけて日本一周3016湯を踏破/これまでの温泉入湯数3800超/著書に『日本一周3016湯』『絶景温泉100』(幻冬舎)、『ソロ温泉』(インプレス)/温泉ワーケーションを実行中/2021年1月東京から札幌へ移住/InstagramnoteTwitterなどで温泉情報を発信

温泉ライター/編集者

温泉好きが高じて、会社を辞めて日本一周3016湯をめぐる旅を敢行。これまで入浴した温泉は3800超。ぬる湯とモール泉をこよなく愛する。気軽なひとり温泉旅(ソロ温泉)と温泉地でのワーケーションを好む。著書に『日本一周3016湯』『絶景温泉100』(幻冬舎)、『ソロ温泉』(インプレス)などがある。『マツコの知らない世界』(紅葉温泉の世界)などメディア出演多数。2021年に東京から札幌に移住。

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