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ひとり旅がおすすめ! 温泉好きなら一度は訪ねたい「共同浴場」5選

高橋一喜温泉ライター/編集者

ひとりで気楽な「ソロ温泉」では、「共同浴場(外湯)に通う」という選択肢もある。共同浴場のある温泉地を狙って滞在するのも、ソロ温泉を充実させる一手となる。

たとえば、予算的に厳しいときは、温泉のついていないリーズナブルな宿(民宿、ビジネスホテルなど)に部屋を確保し、そこを拠点に共同浴場に通ってもいい。

また、宿の温泉の質がいまいち(たとえば循環ろ過している)であれば、湯の質が担保されている共同浴場を利用すればよい。

そこで、今回は温泉好きなら一度は訪ねておきたい、とっておきの共同浴場を紹介したい。

別府温泉・竹瓦温泉(大分県)

共同浴場といえば、別府を抜きに語ることはできない。「犬も歩けば共同浴場に当たる」というくらい共同浴場が数多くある。その別府の共同浴場の象徴的存在ともいえるのが竹瓦温泉。風格漂う建物は、まるで映画のセットのよう。もちろん、かけ流しの湯も最高だ。貴重な「砂湯」も楽しめる。

道後温泉・道後温泉本館(愛媛県)

温泉街の中心に鎮座する共同浴場「道後温泉本館」は国の重要文化財。まわりの宿に宿泊する観光客も、みんな一度は入りにくる日本を代表する共同浴場だ。夏目漱石の『坊ちゃん』の舞台としても知られる。1階「神の湯」、2階「霊の湯」と浴室が分かれ、プランによって料金も細かく分かれている。現在保存修理中で利用制限があるが、2024年7月には全館で営業再開予定だ。

鳴子温泉・滝の湯(宮城県)

鳴子温泉郷は、鳴子を中心に東鳴子、川渡、中山平、鬼首の5つの温泉地で構成される。最もにぎやかなのは鳴子温泉で、そのシンボル的存在が滝の湯だ。裏手にある鳴子温泉神社の御神湯として1000年の歴史をもつ古湯で、木樋から豪快に流れ落ちる乳白色の源泉が魅力。総木造の浴室や湯船も、まさに東北の湯治場といった風情で情緒がある。

渋温泉・大湯(長野県)

渋・湯田中温泉郷には数多くの共同浴場が存在する。なかでも渋温泉街の石畳は情緒あふれる。9つの共同浴場をめぐる「外湯めぐり」が名物で、浴衣姿の入浴客がそぞろ歩きを楽しむ光景も絵になる。なかでも一番の規模と格式を誇る「大湯」は濁り湯で風情満点。

栃尾又温泉・したの湯(新潟県)

3軒の宿が寄り添うように建つ小さな温泉地。基本的にはどの宿でも、宿泊した人のみが入浴できる3カ所の共同浴場(外湯)を利用する。「したの湯」「うえの湯」「おくの湯」の3つがあるが、なかでも渓流沿いにある「したの湯」は風情がある。約36度の源泉は湯との境界があいまいになる不感温度。1時間は平気で入浴していられる。

温泉ライター/編集者

温泉好きが高じて、会社を辞めて日本一周3016湯をめぐる旅を敢行。これまで入浴した温泉は3800超。ぬる湯とモール泉をこよなく愛する。気軽なひとり温泉旅(ソロ温泉)と温泉地でのワーケーションを好む。著書に『日本一周3016湯』『絶景温泉100』(幻冬舎)、『ソロ温泉』(インプレス)などがある。『マツコの知らない世界』(紅葉温泉の世界)などメディア出演多数。2021年に東京から札幌に移住。

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