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低料金&源泉かけ流し!「初心者にもおすすめの湯治宿」4選

高橋一喜温泉ライター/編集者

日本の温泉文化である湯治。かつては数週間、温泉地に滞在して農作業や仕事で疲れた体を休める文化が存在した。

現代社会では湯治文化は廃れつつあるが、古くからの温泉地の一部では湯治宿が健在である。

自炊が基本の湯治宿は低料金のところが多く、総じて温泉の質が高いのも魅力だ。

そこで、今回は初心者でも滞在しやすい湯治宿を4カ所紹介したい。

大沢温泉・湯治屋(岩手県)

花巻南温泉郷の一角を占める大沢温泉は、2つの個性の異なる建物で構成される一軒宿。なかでも自炊部のある「湯治屋」はリーズナブルな料金(2900円~)で湯治を体験できるので、一人泊や連泊にも向いている。川に面した混浴露天風呂「大沢の湯」が名物。館内には食事処や売店もあり、湯治初心者も安心。湯船も複数あるので、敷地内で湯めぐりを楽しめる。

肘折温泉・ゑびす屋旅館(山形県)

山あいに湧く静かな温泉地だが、伝統的な湯治場の景観が今も残る。長期の湯治客が多いのも特徴で、素朴でリーズナブルな湯治宿も多数。一人客を受け入れてくれる宿も多い。なかでも「ゑびす屋旅館」は、素泊まり3500円~とリーズナブル。1泊2食付きの湯治プランもあるので、初心者の「お試し湯治」にもおすすめ。早朝、温泉街に朝市が立つのも見どころのひとつ。

川渡温泉・高東旅館(宮城県)

鳴子温泉郷の一角を占める川渡温泉は湯治場の素朴な風情が魅力で、ひとり旅にも向く。リーズナブルな湯治宿が健在で、なかでも高東旅館は1泊素泊まり(4590円~)から利用でき、初心者にもおすすめ。炊事場もあるので、簡単な調理もできる。うぐいす色の濁り湯も気持ちいい。

俵山温泉・ゲストハウスねる山(山口県)

俵山温泉はもともと湯治文化が根づいており、各宿に滞在する宿泊客は街の中心にある共同浴場に通うのが俵山のスタイル。昔ながらの小さな宿もあるが、近年オープンした「ゲストハウスねる山」も、館内に温泉はないが、徒歩数十秒の距離に共同浴場がある。Wi-Fi可でワーキングスペースもあるので、ワーケションにも向く。素泊まり4200円~。

温泉ライター/編集者

温泉好きが高じて、会社を辞めて日本一周3016湯をめぐる旅を敢行。これまで入浴した温泉は3800超。ぬる湯とモール泉をこよなく愛する。気軽なひとり温泉旅(ソロ温泉)と温泉地でのワーケーションを好む。著書に『日本一周3016湯』『絶景温泉100』(幻冬舎)、『ソロ温泉』(インプレス)などがある。『マツコの知らない世界』(紅葉温泉の世界)などメディア出演多数。2021年に東京から札幌に移住。

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