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ひとり旅で訪ねたい! ソロ温泉に適した「福島県の温泉地」5選

高橋一喜温泉ライター/編集者

温泉の宝庫である東北の中でも、福島県は市街地の温泉から山の秘湯まで、豊富に源泉が湧き出す「温泉王国」である。

しかも、関東圏の温泉地と比べて、静かでのどかな雰囲気の温泉地が多く、旅の情緒を味わいたいソロ温泉(ひとりでの温泉旅)にはぴったりだ。

そこで、福島県に絞って、ひとり旅で訪れたい温泉地を紹介しよう。

木賊温泉・湯ノ花温泉

ともに奥会津にある鄙びた温泉地。周囲は昔話に出てくるような景色が続く。2つの温泉ともに、昔ながらの共同浴場が充実しており、とくに木賊温泉の岩風呂は、温泉が湧出する川床を利用した湯船で、足元から湧き出す新鮮な湯を楽しむことができる。

高湯温泉

標高750mの高原に位置する温泉地で、周囲の自然環境は抜群。山に囲まれたロケーションなので、雪見風呂も楽しめる。乳白色に濁る湯は温泉ファンの評価も高く、すべての宿が源泉かけ流しだ。湯めぐりを楽しみたい。共同浴場「あったか湯」では、気軽に日帰り入浴も可能だ。

岳温泉

安達太良山の麓に広がる高原の温泉地。温泉神社への参道でもあるヒマラヤ大通りを中心に温泉宿が並ぶ。泉質は全国的にも珍しい酸性泉で、pHは2.5。パンチのきいた湯だが、安達太良山の標高1500m付近の源泉地帯から8キロもの距離を引かれてくる間にまろやかに。なお、引湯用の樋に付着した湯の花を流し落とす「湯花流し」が定期的に行われ、その日は普段透明の湯が乳白色に濁る。この「ミルキーデイ」を狙って訪ねるのもおすすめ。

飯坂温泉

JR福島駅から飯坂線に乗り換えて約20分。終点に温泉街が広がる。首都圏からのアクセスがよいのが魅力だ。鯖湖湯をはじめ共同浴場が充実しているのが温泉ファンにはうれしい。風情のある小さな旅館から大型旅館まで数多くそろうので、自分の好みや目的に合わせて選ぶといいだろう。市街地にある温泉なので、素泊まりでも飲食や買い物にはあまり困らない。

玉梨温泉・八町温泉

奥会津の山あい、野尻川沿いに湧く小さな温泉地。川を隔てて、2つの温泉地に分かれている。日帰り温泉のせせらぎ荘は、2つの源泉を同時に楽しむことができ、そのうちひとつは全国的に貴重な二酸化炭素泉。体中に気泡が付着する名湯だ。なお、奥会津には個性的な湯がそろっているので、湯めぐりも楽しい。なお、交通が不便なエリアなので、車のほうがおすすめ。

温泉ライター/編集者

温泉好きが高じて、会社を辞めて日本一周3016湯をめぐる旅を敢行。これまで入浴した温泉は3800超。ぬる湯とモール泉をこよなく愛する。気軽なひとり温泉旅(ソロ温泉)と温泉地でのワーケーションを好む。著書に『日本一周3016湯』『絶景温泉100』(幻冬舎)、『ソロ温泉』(インプレス)などがある。『マツコの知らない世界』(紅葉温泉の世界)などメディア出演多数。2021年に東京から札幌に移住。

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