隔年開催の芸術祭 中之条ビエンナーレ。今年は開催年です！（会期：09/09～10/09）

中之条ビエンナーレに出展経験のある作家さんを中心に展覧会を開催している高崎市問屋町のビエント アーツ ギャラリーで、新しい展覧会が始まりました！

滞在製作～高崎で受けた印象を作品に

作家 城戸みゆきさんは、展示する土地に滞在しその土地で受けた印象を取り込んでインスタレーションを制作しています。

今回の展覧会でも、事前に制作したインスタレーションをどう展示するか？は、高崎に来て ビエント アーツ ギャラリーの展示スペースに合わせて最終的な形を完成させたそうです。

それを前回の展覧会「Lemon, Candy, Motorcycle, Battery」の終了後３日間で行ったというので驚きました。

「祝福された風景」

中国広州で開催された日中交流展では、”中国吉祥文様の飾り結び”でインスタレーション作品を制作した城戸みゆきさん。

日本では、日本のおめでたい「水引」などの結びでインスタレーションを完成させました！

巨大なシャンデリアのような 城戸みゆきさんの作品「祝福された風景」

「祝福された風景」の中に潜む様々なこと

城戸みゆきさんが制作したインスタレーション作品には、様々な「結び」…吉祥結び、淡路結び、松結び、かごめ結び…などがモリモリに連なっていて圧巻なのですが、、よく見ると糸ではなくすべて電線で制作されています！

10m単位の電線をグイグイ引っ張りながら複雑な結びを編んでいく作業を想像してみてください。うわぁ…

城戸みゆきさんが赤い電線で制作する「祝福された風景」の中には、まるで血管の中を流れる血液のように「電気」が流れます。
途切れてしまったら流れない電気。この作品の電線はすべて途切れず繋がっています。

私たちの日常は電気から様々な恩恵を受けていますが、便利で美しくて明るい電気エネルギーを享受するためには、反面 様々な課題があることも私たちは知っています。

幸運を願う文様がモリモリに集まり連なった状況から受ける圧と、
そこに流れる血のような電気と、
黒い壁に映し出された祝福の結びと電線の影。

「暗いものが明るくなればなるほど、その裏にはまた暗いものが潜んでる」ことを城戸みゆきさんは今回のインスタレーション展示で表現したそうです。

「うわぁ～すごい！」とまず作品全体から受ける印象を楽しみ、城戸みゆきさんの遊び心もあちらこちらに散りばめられた「結び」を楽しみ、そしてそこに流れる電気の力と影をご覧ください。

実際に会場で「自分がそこに立って観た時に、何を感じるか？」試してみるのはとても面白い経験でした。

ビエント高崎の広い駐車場から気楽にスッと入れるビエントアーツギャラリー。
入場料無料の展覧会「祝福された風景」にぜひお立ち寄りください！

※城戸みゆきさん（公式Instagram）は 中之条ビエンナーレ2023 への参加が決定しています！
どんなインスタレーションを発表していただけるのか、今からとても楽しみです。