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【大阪・中之島】この春リニューアル! 関西トップフレンチの3万円超えコースの一部をちょいみせ

高田強編集者・ライター・広告ディレクター(大阪市)

関西を代表するフレンチレストランがこの春リニューアル!

 ビストロやブラッスリーなどのカジュアルなのお店は関西にも数多くあるのですが、グランメゾンと呼ばれるフル規格的なフレンチレストランは少なめ。その代表的なお店のひとつがリーガロイヤルホテルの「レストラン シャンボール」です。この1973年の開店の歴史あるお店が、4月15日にリニューアルオープンするということで、試食会を開催。幸運にも参加できたのでレポートします。

 大阪のシティホテルでは一番古く、80年以上の歴史を誇るリーガロイヤルホテルがあるのは、なにわ筋より西側の中之島。京阪中之島駅に地下で直結していますし、JR大阪駅からは無料シャトルバスが運行しています。

 「レストラン シャンボール」があるのはタワーウィングの29階。エレベーターが28階までで、ほぼ専用のエスカレーターがエントランスのような雰囲気。

 意外なのですが、上品でシンプルでシックなトビラがエントランス。

 そのまま席へというのではなく、まずは「サロンスペース」に案内されます。

 10席設置された「サロンスペース」で、こちらで、食前酒とカナッペをいただきながら注文や苦手なものなどを話してから、席にご案内してもらいます。

 そして席へ。リニューアルを機に60席あったところを約24席に減らし、ゆったりとした空間になっています。

 絵に描いたような高級レストランの雰囲気です。料理と同時に地上100mからの景色も堪能。また、壁には億単位で取引されることが多い藤田嗣治さんの絵がさりげなく飾られています。

 席に着くとこんな感じです。

リニューアルを機に新シェフが着任!

 今回のリニューアルを機に、フランス シャンパーニュ地方の二つ星レストラン「Chateau Les Crayeres “Le Parc”(ル・パルク)」やパリの三つ星レストラン「Le Bristol“Epicure”(エピキュール)」で腕を磨がき、リーガロイヤルホテル小倉の総料理長を務めていた田中貴典さんがシェフに就任。

 こちらが、田中シェフによるリニューアルオープン時のディナーメニューのひとつです。

 内容はこんな感じで、30,000円~となっています。

見た目から想像がつかない複雑な内容と味わい

 さすがに全部ではないのですが、田中シェフの料理の一部を試食させていただきました。

 まずは「淡路島産新玉葱のコンポジション 琵琶鱒のスモークとシャルキュトリー」。

 ひとつの器の中に、新玉ねぎのブランマンジェ、新玉ねぎの生姜のスープ仕立て、新玉ねぎとアンチョビのアイスクリーム、新玉ねぎと生ハムと4種の新玉ねぎ料理が組み合わされて収まっています。

 底の部分には杏仁豆腐のようなつるんとした食感にほのかな新玉感のブランマンジェ。スプーンですくうとスープの生姜やアイスのアンチョビなどの風味が絡んできます。トビコなどのプチプチした心地よい食感なども含め、「玉ねぎがこんなに上品で複雑な味わいを生み出すのか!」とめちゃめちゃ感動しました。

 次に出されたのは、泡々な帽子をカかぶったような「ラングスティーヌと空豆のフリカッセ軽いヴァンジョーヌのエマルジョン」。

 泡ソースの真下は手長エビでした。プリプリのエビを味わえば濃厚なエビのソースと共に味わいます。魚介好きにはたまらない贅沢な風味。

 エビの横にあるのはラビオリ。中にはキノコが入って食感や風味が絶妙。

 プリンとした空豆の食感や味わいも絶妙。

 メインは、ホールスタッフの方がまずは固まりの状態で持ってきます。

 そして、目の前で切り分けてくれます。

 こちらがメインの「モリーユ茸を纏わせて焼き上げた京都府産七谷鴨(合鴨)にアスパラガスのコントラスト」。

 お肉の部分は合鴨で、フランスのモリーユ茸と胸肉のミンチのスペインオムレツを組み合わせたような感じです。そのままでもおいしいのですが、鴨と赤ワインから作ったオランデーソースで味わいます。しっかりとした肉質で噛むごとに野趣感のある旨味が口のなかに広がります。

 一緒に、有名なソムリエの岡さんおすすめの「ルイ ジャド マルサネ ルージュ」をいただきました。ピノノワール品種をから作られた赤ワインは、口当たりと華やかな香りながら、しっかりとしたタンニンも。鴨によく合っていました。

 グリーンとホワイトのアスパラガスは、付け合わせのレベルではなく、ここ数年食べた中で一番おいしいアスパラでした。

 お料理を楽しんだあとは、コーヒーと一緒に「ミニャルディーズ」が出されます。

 ミニと言うことで、フィナンシェもプチサイズ。

 かわいいスイーツがたくさん用意されています。

一度は体験したい、グランメゾンスタイルの高級フレンチ

 関西最高峰フレンチレストランは、1つの料理の中に何層もの食感や味わいを重ね、おいしいに加えて驚きや楽しさがあふれていました。ちなみにランチはランチ 12,100円~。Tシャツ、ハーフパンツ、スニーカー、サンダルなどの軽装はNGで、ディナータイムは、ジャケット(男性)着用のドレスコードがあり、少し緊張しますが、関西のおいしいもの好きであれば、ぜひ体験して欲しい料理と空間でした。

レストラン シャンボール
住所/大阪府大阪市北区中之島5-3-68
   リーガロイヤルホテル  タワーウイング29階
営業時間/ランチ12:00~14:30
ディナー 17:00~21:00(L.O.20:30)

ホテルの公式webサイト

編集者・ライター・広告ディレクター(大阪市)

関西ウォーカー、SKYWARD(JAL機内誌)、おとなの週末などの雑誌やwebサイトで、関西圏の飲食店やエンターテイメントについて、記事を書いています。ほかに、電鉄、食品、製薬会社、商業施設、テレビ局発行のフリーペーパーなども製作。カンテレ「よーいドン!」やMBS「魔法のレストラン」などのテレビ番組のグルメ情報コーナーでのコメント出演をちょくちょくしています。

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