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カウンセラーの、そして治療的人格変化の必要十分条件

竹内成彦心理カウンセラー(公認心理師)

こんにちは。
精神医学と性格心理学に詳しい
心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。


カール・ロジャーズは、アメリカ合衆国の臨床心理学者です。来談者中心療法の創始者です。1982年、アメリカ心理学会によるアンケート調査「もっとも影響力のある10人の心理療法家」では第1位に選ばれました。

「治療的人格変化の必要十分条件」とは、1957年にロジャースが発表した論文です。ロジャースは、クライアントに治療的な人格変化が生じるためには、以下の6つの条件が必要であると仮説的に提示しました。

① 2人の人が心理的な接触を保っている。
② クライエントは不一致な状態にあり、心理的に傷つきやすく不安な状態にある。
③ セラピストは自己一致している状態で、安定し統合されており、ありのままの自分でいられる。
④ セラピストはクライエントに無条件の肯定的配慮を経験している。
⑤ クライエントの見方・感じ方の枠組みに共感的理解をしており、クライエントに伝える努力をしている。
⑥ セラピストの共感的理解と無条件の肯定的理解をクライエントに伝えることが、最低限度達成されている。

上記の③④⑤がセラピストに関わる中核条件であり、セラピスト(カウンセラー)の3条件と呼ばれています。

③は自己一致、④は無条件の肯定的配慮、⑤は共感的理解と呼ばれています。今日において、これらの態度条件は、学派を超えて、心理療法やカウンセリングを実践する上で、重要な態度であると位置づけられています。


今日も最後までお読みくださって、どうもありがとうございます。
心から感謝申し上げます。

      この記事を書いた人は、心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。

心理カウンセラー(公認心理師)

1960年、愛知県名古屋市で生まれ育つ。1997年06月、地元愛知でプロのカウンセラーとして独立開業を果たす。カウンセリングルーム「心の相談室with」名古屋 の室長。臨床歴25年、臨床数15,000件を超える。講演・研修回数は800回、聴講者は10万人を超える。【上手に「自分の気持ち」を出す方法】など、電子書籍を含め、20数冊の本を出版している。カウンセリング講座などを開催し、カウンセラーを育てることにも精力を尽くしている。

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