Yahoo!ニュース

友情は幻想である。(友だちがいない?)

竹内成彦心理カウンセラー(公認心理師)

こんにちは。
精神医学と性格心理学に詳しい
心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。


私(竹内成彦)は、10代20代の頃は、とにかく悩みました。
ありとあらゆることに片っ端から悩み、まるで悩むのが趣味のようでした。

愛とは何か?
恋とは何か?
死とは何か?
人間とは何か?
人生とは何か?
友情とは何か?
結婚とは何か?
人は、なぜ生きるのか?
どうして、人を殺してはいけないのか?

たくさんの心理学書や哲学書や宗教書を読み、
幾晩も友だちと、徹夜で真剣に語り合ったものです。

今、振り返ると10代20代の頃に、腰の据えた悩み方をして良かったです。
というのは、その苦悩が今の仕事(臨床)に、とても生きているからです。

「心理学の下には、哲学がなければならない」というのが私の持論です。

クライアントからの「先生、どうして自殺してはいけないのですか?」という問いに、借り物ではなく、自分の頭で必死に考え、自分の内側から出た言葉で答えられないようでは、カウンセラーとしてマズイと思っているからです。

今日は、「友情とは何か?」について、私の考えをお話したいと思います。
もちろんこれは、私の考えであり、あなたに押し付けるつもりはありません。

私は、「友情とは、幻想である」と思っています。

私(竹内成彦)には、仲のいい友だちが3人います。
もうかれこれ、30年40年以上、絶えることなく仲良くつきあっています。

けれど、彼らと何か契約を結んでいるわけではありません。利害関係もなければ、責任も発生していないし、血もつながっていないし、法律で守られてもいません。

互いに、いつなんどき、この友だち関係を解消してもいいのです。
解消は一方的でいいし、理由なんかなくていいし、黙って縁を切っても一向に構いません。
これを幻想と言わずして、何が幻想でしょう。

友情は幻想である。
だからこそ、大切にしなければいけない
と、私は思うのです。

彼ら3人は、私が困ると、夜中でも飛んで来てくれます。
私も、彼らが「助けて」と言ったら、何をおいても駆けつけると思います。

でも、そんな彼らだって、私が酷い言葉ばかりを投げつけたり、約束を破ったり、お金をたかってばかりいたら、やっぱり距離をおき始めると思うのです。

だからこそ、幻想である友情は大切にしなければならないと思う次第です。
観葉植物と同じように、日にあてたり水をあげてやらねば、アッと言う間に枯れて消滅してしまう、それが友情だと私は思います。

私は、プライベートでは、人と仲良くなるのに大変に時間がかかる人間です。
だから、仲良くなった友だちは、とても大切にするよう心掛けています。
親しき仲にも礼儀あり、親しき仲だからこそ礼儀あり です。

あなたには、友だちがいますか?
あなたには、親友と呼べる人がいますか?

私は、友だちが、特別多いほうでも、極端に少ないほうでもありません。
自分でそう思っています。
友情は幻想であるということを忘れず、友情にしがみつかず、孤独を友として、日々を淡々と誠実に生きていきたいと思います。

追伸
私には、仲のいい友人がいて、私的には、彼らのことを親友だと思っているのですが、彼らは私のことを何と思っているのか? ちょっとよくわかりません。あるいは私のことを、「大勢いる友だちの、ただの1人だ」と思っているかもしれません。
だから、ブログやフェイスブックで、友だちのことを、親友ではなく、心友とか真友とか言ったり書いたりしている人を見ると、私は1人で勝手に、気恥ずかしい気持ちになります。それと、友だちの多さを自慢する人を見ても、やっぱり気恥ずかしくなります。
あなたは、如何ですか?


今日も最後までお読みくださって、どうもありがとうございます。
心から感謝申し上げます。

      この記事を書いた人は、心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。

心理カウンセラー(公認心理師)

1960年、愛知県名古屋市で生まれ育つ。1997年06月、地元愛知でプロのカウンセラーとして独立開業を果たす。カウンセリングルーム「心の相談室with」名古屋 の室長。臨床歴25年、臨床数15,000件を超える。講演・研修回数は800回、聴講者は10万人を超える。【上手に「自分の気持ち」を出す方法】など、電子書籍を含め、20数冊の本を出版している。カウンセリング講座などを開催し、カウンセラーを育てることにも精力を尽くしている。

竹内成彦の最近の記事