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男性恐怖症の治し方(男性恐怖症は3種類)

竹内成彦心理カウンセラー(公認心理師)

こんにちは。
精神医学と性格心理学に詳しい
心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。


男性恐怖症とは、読んで字のごとく、
男性に恐怖するということなのですが、実は男性恐怖症には3種類あります。
ひとつめが、単純に男性が怖いというものです。
ふたつめが、男性から嫌われるのが怖いというものです。
みっつめは、ひとつめとふたつめの混合型です。

順にご説明いたします。
ひとつめの男性が怖いというのですが、男性が怖い理由は、男性は女性より腕力があるからです。もしも互いの意見が違って、喧嘩にでもなったら、殴り合いの喧嘩にでもなったら、負けてしまう可能性が大である。だから男性が怖いのです。他にも理由がありますが、筋力の違い、これが怖さの最大原因です。

続いて、
ふたつめの男性から嫌われるのが怖いと仰る方も、実は非常に多いです。私の印象では、ひとつめより多いのではないかと思います。嫌われるのが怖い、だから男性を避けようとする、このあたりが、男性恐怖症の興味深いところです。

世の中には、ゴキブリ恐怖症の方がいますが、ゴキブリ恐怖症の方で、「ゴキブリから嫌われるのが怖い」と仰る人はいないのではないかと思います。よって、男性恐怖症とゴキブリ恐怖症は、恐怖する理由が全く違うということになります。

みっつめは、
ひとつめの単純に男性が怖いというのと、ふたつめの男性から嫌われるのが怖いというのの混合型です。

ここから、もう少し深堀りして解説していきます。

ひとつめの男性が怖いに関しては、これは生まれつきということもあります。
生まれつき男性が怖いと仰る人は、人口の3~5%ぐらいいます。でも多くの方は、育っていく過程で、または大人になってから、男性から怖い目にあって、それがトラウマとなって怖くなったと仰る人たちです。

ちなみに男性恐怖症は、女性の方ばかりがなると思ってらっしゃる方がいますが、そうとは限りません。男性でも男性恐怖症の方はいます。そう、男性でも女性でも、生まれつき男性恐怖症の方もいれば、生まれてから男性恐怖症になる方もいるということです。

ちなみに、世の中には、男性の方の中にも女性の方の中にも、女性恐怖症の方もいますが、この女性恐怖症に関しては、男性恐怖症と違って、生まれてからなるものであって、生まれつきであることは基本ないです。
ただ、もう少し補足説明すると、生まれつき、男性の目が気になる、もしくは女性の目が気になると仰る人はいます。ただこの感情は、恐怖とはちょっと違います。

話を戻します。

続いてふたつめの、男性から嫌われるのが怖くて男性恐怖症になる方ですが、実際、こういう方は少なくないです。でも本人に、その自覚がないこともよくあります。本人は、自分は男性が怖いと思い込んでいるのですが、実は、怖いのは、男性から嫌われることであって、自分自身は、男性がむしろ好きなのです。

こういう方は、好きな男性から嫌われるのが怖いので、だから男性を恐れ、男性に近付かないようにする…というのが特徴です。

嫌われるのが怖いので、だから恐怖症になるというパターンは、女性恐怖症の男性クライアントにもよく見られる現象です。そういう男性は、女性から嫌われたくないので、女性を避けようとすることが多いです。

こういう嫌われるのが怖いという理由で恐怖を訴える人は、カッコいい男性や可愛らしい女性に対しては、より恐怖を覚えます。
逆に、冴えないおじさんや冴えないおばさんなら平気です。何故なら、冴えないおじさんやおばさんには、嫌われても平気。痛くもかゆくもないからです。

では、ここまでのまとめです。
男性恐怖症には、3種類あります。
1.男性は力が強い。喧嘩すると負けそう。だから男性が怖い。
2.男性のことが好き。男性から嫌われるのは嫌。だから男性が怖い。
3.1と2の混合型、です。


続いて、男性恐怖症の治し方についてお話します。

男性恐怖症については、単純に男性が怖いと仰る人と、男性に嫌われるのが怖いと仰る人では、それぞれ治し方が違います。

単純に男性が怖いと仰る人に関しては、
優しい男性にたくさん会っていけば、少しずつですが、恐怖心は拭い去ることが出来ます。

けれど、思いの他、時間がかかります。これが難点です。

というのは、「怖い」という感情は大変に強い、しかも原始的な感情なので、そう簡単には拭い去ることが出来ないからです。でも、あきらめる必要はありません。根気よく優しい男性に会っていけば、徐々に男性恐怖症は改善されていきます。

「怖すぎてどうしてもダメ」と仰る方は、メンタルクリニックへ行って、抗不安薬を貰って飲むという方法もあります。けれど、薬肯定派のカウンセラーである私でも、それはあまりお勧めできません。

私は、男性恐怖症のクライアントがいらした時には、来談者中心療法を使ったり、催眠療法を使ったり、行動療法を使ったりして、クライアントの恐怖心を取り除くようにしています。

続いて、
男性から嫌われるのが怖くて男性恐怖症になった方ですが、
そういう方が男性恐怖症を治す方法は、次の2つです。
1.「自分は男性から嫌われない人間だ」と思う。
2.「たとえ男性から嫌われたとしても、生きていけないことはない」と開き直る。

順に説明します。
1.「自分は男性から嫌われない」と思うためには、自分に自信をつけることが大切です。自分に自信をつければ、自分は男性から嫌われるはずないと思えるので、男性が怖くなくなります。

自分に自身をつける方法ですが、この方法に関しては、また後日、「自己肯定感の高め方」というタイトルで詳しくお話したいと思います。とりあえず今日は、自分に自信をつければ男性恐怖症は治ると覚えておいて下さい。

続いて2ですが、
たとえ男性から嫌われたとしても生きていけないことはありません。100名男性がいれば、自分を好きになる男性もいれば、自分を嫌いなる男性もいるわけで、それは避けられない、仕方がないことだと開き直ることです。
世の中じゅう全ての男性から嫌われたくないと思うと、男性に会うのが怖くなります。よって、一部の男性から嫌われるのは想定内の出来事であり、嫌われても生きていけると開き直ることが大切です。

では、今日の復習およびまとめです。
1.男性恐怖症は、優しい男性にたくさん会っていけば自然に治っていく。
2.男性恐怖症は、「私は男性から嫌われるわけがない。たとえ一部の男性から嫌われたとしても普通に生きいける」と開き直れば、克服できる。

というわけで、今日は以上です。


今日も最後までお読みくださって、どうもありがとうございます。
心から感謝申し上げます。

     この記事を書いた人は、心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。

心理カウンセラー(公認心理師)

1960年、愛知県名古屋市で生まれ育つ。1997年06月、地元愛知でプロのカウンセラーとして独立開業を果たす。カウンセリングルーム「心の相談室with」名古屋 の室長。臨床歴25年、臨床数15,000件を超える。講演・研修回数は800回、聴講者は10万人を超える。【上手に「自分の気持ち」を出す方法】など、電子書籍を含め、20数冊の本を出版している。カウンセリング講座などを開催し、カウンセラーを育てることにも精力を尽くしている。

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