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学習障害(限局性学習症、LD)とは?

竹内成彦心理カウンセラー(公認心理師)

こんにちは。
精神医学と性格心理学に詳しい
心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。


今日は、学習障害(限局性学習症・LD)についてお話したいと思います。学習障害とは、読み書き能力や、計算力などの算数機能に関する、特異的な発達障害のひとつです。的確な診断・検査が必要で、一人ひとりの認知の特性に応じた対応法が求められます。

ADHD(注意欠如・多動症)やASD(自閉スペクトラム症)などを伴う場合には、それらを考慮した配慮、学習支援も必要となり、家庭・学校・医療関係者の連携が欠かせません。

学習障害には、教育的な立場での学習障害と医学的な立場での限局性学習症の2つの考え方があります。最近は、健常児とは異なった学習アプローチをとるという点から、「学び方の違い」と呼ぶ人もいます。

教育の立場では、文部科学省の定義にある通り、全般的な知的発達に遅れはないものの、聞いたり話したり、推論したりする力など、学習面での広い能力の障害を指し、
医学的学習障害では、「読み書きの特異的な障害」「計算能力など算数技能の獲得における特異的な発達障害」を指すことが多いようです。

小児期に生じる特異的な読み書き障害は、発達性ディスレクシアとして知られ、知的な遅れや視聴覚障害がなく、充分な教育歴と本人の努力がみられるにもかかわらず、知的能力から期待される、読み書きする能力を獲得することに困難がある状態…、と定義されています。発達性ディスレクシアの発生頻度は、3~12%と報告されています。

発達性ディスレクシアの診断の流れを以下に述べます。
1.最初に知的機能評価を行います。
ここで、知能指数(IQ)が知的障害のレベルにはないことを確認します。
ここで数値が低い子どもは、知的障害者ということになります。学習障害とは呼びません。
2.次に、ひらがな音読検査を行い、その流暢性や正確性を確認します。
発達性ディスレクシアの児童には、次の特徴があります。
① 文字を一つ一つ拾って読む。
② 単語あるいは文節の途中で区切って読む。
③ 読んでいるところを確認するように指で押さえながら読む。文字間や単語間が広い場合は読めるが、狭いと読み誤りが増えて行を取り違える。
④ 音読不能な文字を読み飛ばす。
⑤ 文末などを適当に変えて読んでしまう。
⑥ 音読みしかできない、あるいは訓読みしかできない。
等々です。

次に、学習障害が疑われるときには、中枢神経系の器質的な疾患の有無を明らかにするために、医学的な評価も重要となります。これまでの精神運動発達の様子・病気の罹患歴などを確認し、必要な場合は頭部画像検査などを行います。また、心理検査によって視覚認知機能・視空間認知機能・音韻認識機能を知ることも重要です。
発達性ディスレクシアでは、音韻操作、呼称の速さの能力をみることが支援につながるため、専門家(小児神経科医師、言語聴覚士など)と相談することが必要になります。

ADHD(注意欠如・多動症)やASD(自閉スペクトラム症)がある場合は、学業不振症状が、それらに伴うものかどうかの見極めが必要となります。LD(学習障害)は、家庭と学校、そして医療関係者の連携がとりわけ必要な疾患です。

では、今日のまとめです。
いろいろお話しましたが、自分の子どもが「LD(学習障害)かな」って思われたときには、ひとりで悩むのではなく、お早めに、お近くの発達障害者支援センターにお出かけになることをお勧めいたします。


今日も最後までお読みくださって、どうもありがとうございます。
心から感謝申し上げます。

      この記事を書いた人は、心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。

心理カウンセラー(公認心理師)

1960年、愛知県名古屋市で生まれ育つ。1997年06月、地元愛知でプロのカウンセラーとして独立開業を果たす。カウンセリングルーム「心の相談室with」名古屋 の室長。臨床歴25年、臨床数15,000件を超える。講演・研修回数は800回、聴講者は10万人を超える。【上手に「自分の気持ち」を出す方法】など、電子書籍を含め、20数冊の本を出版している。カウンセリング講座などを開催し、カウンセラーを育てることにも精力を尽くしている。

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