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嫉妬せずにはいられない。「嫉妬深い」という性格は、生まれつきなのか?

竹内成彦心理カウンセラー(公認心理師)

こんにちは。
精神医学と性格心理学に詳しい
心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。


今日は、「嫉妬せずにはいられない」というテーマでお話したいと思います。

では、早速。
日本語で嫉妬心と言うと、大変にネガティブな意味合いが込められているので、あまり使いたくないのですが、世の中には、嫉妬深い人がいます。割合で言えば、半分以上の人が嫉妬深く、そのうちのさらに半分、全人口の30%ぐらいの人が、常に自分の嫉妬心と戦っている状態です。

たとえば、FB(フェイスブック)ですが、
私の周囲には、友だちが自分よりも「いいね」をたくさんもらっているのを見るのが耐えられなくて、友だちが充実した様子を写真でアピールしているのを見るのが耐えられなくて、「FBをやめた」と仰る人が大勢います。これも嫉妬心の表れでしょう。

中には、「自分の子どもにさえ嫉妬心をかきたてられる」と仰る人もいて、そう考えると嫉妬心はなかなかに手強い厄介な存在です。人間、誰もが「人に負けたくない」と思っています。けれど、人の成功さえも腹立たしく感じるようでしたら、これは、かなり辛い状態だと言わざるを得ません。

ちなみに、日本のアイドルグループとして君臨し続けたスマップや嵐には、嫉妬深い人が1人もいません。どの方も、自分の仲間の活躍を素直に喜び、応援できる人たちばかりです。だからこそ、長きに渡って、日本のトップアイドルとしていられたのだと思います。もしも、彼らのグループ内に嫉妬深い人がいたら、その人は、自分より他の人が活躍したら、自分より人気のある人がいたら、拗ねたり怒ったりして、グループの輪を乱してしまいかねませんからね。

また、私のクライアントで、嫉妬深いご主人と結婚生活を送ってらっしゃる女性がいます。その女性いわく、「主人の前では、絶対に竹内先生の話題は出せません」とのことです。私(竹内成彦)の話題を出すと、ご主人の機嫌が途端に悪くなるからだそうです。

そういう嫉妬深い男性は、奥さんがテレビに出てくるアイドルに熱をあげるだけで怒ったりします。考えてみれば、ご主人とテレビのアイドルは、比べるような存在ではないのですが、腹立つ人は腹が立つのでしょう。

嫉妬深い人と嫉妬深くない人を見分ける方法は、実は簡単です。人から注目や脚光を浴びたがる人は、イコール嫉妬深いです。嫉妬心を表現するかどうかは別として、目立ちたがり屋の人は、ほぼ間違いなく嫉妬深いです。自分以外の人が目立つと、結果、自分が目立たなくなるので、不愉快な気持ちになってしまうのです。

私は、嫉妬深い人を見分けることが出来るので、その人の前では、極力、その人以外の人を褒めないよう心掛けています。さらに自分の自慢話も極力しないようにしています。変なところで機嫌を損ねたり、対抗心を燃やされてもかなわないですからね。

実は、嫉妬深い嫉妬深くないは、生まれつき、半分以上は決まっています。そう、生まれつき、嫉妬深い人と嫉妬深くない人がいる…ということです。そして、残りの半分は、幼少期の頃の育てられ方で決まります。養育者からたくさんの愛情を注がれた人は、嫉妬深くはなりません。

だから、嫉妬深いは本人の努力で簡単に治るものではありません。大切なのは、「自分の嫉妬心をどうつきあっていくか?」ということです。いたずらに嫉妬心の強い自分を責めるのは得策ではありません。

よって、嫉妬心の強い人は、嫉妬してしまったら、嫉妬しているということを口に出して言う必要はありませんが、自分が嫉妬心を持っていることを認め、それを「どうしていくか?」考えることが重要です。嫉妬しているからと言って、成功している人の足を引っ張ったり、成功している人の悪口を言うのは、褒められたことではありませんし、みっともいいことでもありません。

嫉妬心は、大変に大きな力を持っているものです。よって嫉妬心を持ってらっしゃる方は、その大きな力を生かして、ぜひとも自分を高める方向に使っていって頂ければ…と思います。それが嫉妬心を生かすコツです。

では本日のまとめです。
1.嫉妬心の強い人の前では、他人を褒めない。自分の自慢話もしない。これが大切です。2.嫉妬心の強い人、本人は、その力を自分を高める方向に使いましょう。


今日も最後までお読みくださって、どうもありがとうございます。
心から感謝申し上げます。

      この記事を書いた人は、心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。

心理カウンセラー(公認心理師)

1960年、愛知県名古屋市で生まれ育つ。1997年06月、地元愛知でプロのカウンセラーとして独立開業を果たす。カウンセリングルーム「心の相談室with」名古屋 の室長。臨床歴25年、臨床数15,000件を超える。講演・研修回数は800回、聴講者は10万人を超える。【上手に「自分の気持ち」を出す方法】など、電子書籍を含め、20数冊の本を出版している。カウンセリング講座などを開催し、カウンセラーを育てることにも精力を尽くしている。

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